火星に行く日と火星に帰る日(2)

2019-10-19 09:18:10 | 童話
その時、火星では
『これから地球の勉強を始めるよ。』
理科の先生が大きな画面のパソコンで地球の映像を映しました。
すばらし望遠鏡と、ハットスル望遠鏡と、地球探検車で見た地球の画像でした。
『わぁ、青くてきれいだなあ。』
『誰か住んでいるのかなあ?』
『いっぱい住んでいるんじゃないかなあ。』
『それでは、地球探検車のキュウリシオを見てみよう。これが地球探検車の画像だよ。平らな所をゆっくりと進んで行くのには、このタイヤの大きさがちょうどいいんだよ。だけれど、時々休憩しながら進んで行くんだよ。そして、頭の所に付いている黒い傘みたいなのがアンテナで、画像の電波を火星に送ってくるのだよ。』
『わぁ、すごいなあ。』

『これは、着陸船から撮った画像だよ。それでは、この3つの画像を見ながら、みんなで話し合いをしましょう。』
『地球はどうして緑色や青色なのかなあ。』
『誰かが青色のインクをこぼしたんだと思います。』
『先生がテストを採点する時に青色のインクを使うから、インクをこぼしたのは地球にいる先生だと思います。』
『誰かがホウレン草を食べている時にこぼしたんだと思います。』

『これは山に生えている木と海にある水の色です。それでは、この赤い火星を地球のように、緑色の山や青色の海にするのはどうすればいいのかなあ。』
『地球から木を持って帰って植えればいいと思います。』
『水も地球の川と海から持って帰ればいいと思います。』

『地球から木を持って帰って植えるのはどうしたらいいのかなあ?』
『大きな木は重たいので、小さな苗木を持って帰って植えればいいと思います。』
『地球から海の水を持って帰るにはどうしたらいいのかなあ?』
『みんなが水筒に入れて持って帰るといいと思います。』
『う~ん、それだと、たくさんの人が持って行かないといけないねえ。』