火星に行く日と火星に帰る日(1)

2019-10-18 06:47:05 | 童話
『これから火星の勉強を始めるよ。』
理科の先生が大きな画面のパソコンで火星の映像を映しました。
すばる望遠鏡とハッブル望遠鏡と火星探検車で見た火星の画像でした。
『わぁ、赤茶色で石がおおいね。』
『誰か住んでいるのかなあ?』
『誰も住めないよ。』

『それでは、火星探検車のキュリオシティを見てみよう。これが火星探検車の画像だよ。砂や石ばかりの所を走るのは金網みたいなタイヤがいいのだよ。そして、頭の所に付いている丸いアンテナで、画像の電波を地球に送ってくるのだよ。』
『わぁ、すごいなあ。』
『これは、着陸船から撮った画像だよ。それでは、この3つの画像を見ながら、みんなで話し合いをしましょう。』

『火星はどうして赤いのかなあ。』
『誰かが赤いインクをこぼしたのだと思います。』
『先生がテストを採点する時に赤いインクを使うから、インクをこぼしたのは火星にいる先生だと思います。』
『誰かがオムレツを食べている時にトマトケチャップをこぼしたのだと思います。』

『それでは、この赤い火星を僕達が住んでいる地球のように、緑色の山や青色の海にするのはどうすればいいのかなあ。』
『地球から木を持って行って植えればいいと思います。』
『海も地球から水を持って行くといいと思います。』

『それでは、地球から木を持って行って植えるのはどうしたらいいのかなあ?』
『大きな木は重たいので、果物を持って行って、果物を食べた後の種を植えればいいと思います。』
『それでは、地球から水を持って行く方法を考えてみようか。』
『水を入れたみんなの水筒を大きなカバンに入れて、みんなで持って宇宙船に乗ればいいと思います。』
『運ぶのは、一回では足りないね。』
『三回だったら足りるかなあ。』