堤保有つれづれ日記

つれづれに感じること

御正進:家族

2011年12月28日 | 彫刻・アート

 正月は鍋でもと思い、食材探しに行ったが、正月用のものばかり。
 今は、正月でも店は開いている。
 帰りに、御正進の彫刻を撮ってきた。

 私が、彫刻のあるまちづくりを議会で提言して、最初の作品。
 オリジナル作品である。
 平成元年に設置された。元々は、交差点の所にあったが、緑川が覆蓋され、
交差点の改良工事が行われたためフロム中部前の現在地に移転された。

 元の場所の方が、広々とし、立川の市の花であるコブシを囲んだ家族の姿が
のびやかであったような気がする。
 狭い所に押し込められ、少々窮屈なような感じもする。
 ポケットパーク的な場所でもあり、やむを得ないのかとも思う。

       


新宮晋・風の彫刻家

2011年10月19日 | 彫刻・アート

 先日、NHKの日曜美術館で新宮晋を取り上げていた。
 新宮晋は風や水といった自然エネルギ-で動き続ける彫刻を創作している。
 東日本大震災では、自然の驚異、自然と人間との関係を改めて考えさせられた。また、福島原発の事故で自然エネルギーの活用と言う事が今後の課題となった。

 新宮晋は人間と自然との関係を問い続け、人間も自然の一部であることを主張し、作品を創り出している。

 ヨコハマトリエンナーレに行った時。横浜美術館からランドマークタワーの下を通り、日本丸の係留してある海を見に行った折、新宮晋の作品「白い花」に出合った。
 この作品は、1986年のヨコハマビエンナーレで野外彫刻展大賞を受賞した作品。
 この日は風が強かったので、複雑な動きをしていた。
 港にふさわしい作品である。

        

 途中、ランドマークタワーとクイーンズスクエアに挟まれた広場(公園)にある最上壽之1994年の作品「モクモク・ワクワク・ヨコハマ・ヨーヨー」を撮った。

     


歌川国芳・スカイツリー

2011年10月05日 | 彫刻・アート

 ヨコハマトリエンナーレに、今ちょっとした話題になっている浮世絵が展示してあった。
 歌川国芳の東都三ツ股の図です。
 大川端(隅田川)に火の見櫓と並んでその倍ぐらいの塔の様なものが描かれている。
 この絵は隅田川の中州・三ツ股
から描いたもの。
 右手に永代橋左手に小名木川、その橋のたもとにスカイツリーとも見える櫓の様な高い塔が描かれている。
 この絵は、没後150年を記念して行われた展覧会に出展されていた。

 現代アートのヨコハマトリエンナーレで見られるとは。
 写真撮影OKなので撮れた。ほかの展覧会では無理、千載一遇のチャンスだった。
 話題の作品なので人が多く、真正面から撮れずに、歪んでしまった。


ヨコハマトリエンナーレ・日本郵船海岸通倉庫

2011年09月26日 | 彫刻・アート

 黄金町バザールからシャトルバスで日本郵船海岸通倉庫に向かう。

 倉庫は広い空間が取れ、しかも、荒っぽく使っても問題はないし、もともと閉鎖的空間なので、
暗闇も作りやすい。
 モダンアートの会場としては最適である。

 私が現代アートと本格的に付き合い始めたのは、立川で5年間行われた「国際芸術祭」からである。
 既に故人となられたが、彫刻のあるまちづくり、よいと祭、etc.で一緒に仕事をした、当時、
文化振興の仕事をしていた課長と一緒に立ち上げたものである。
 財政状況も厳しくなり始め、立川市単独では予算的にも無理な環境だった。
 そこで、何かないかと考えた末に、文化庁の補助事業が見つかった。
 それが国際芸術祭であった。
 空いていたビルの地下をたかったことを思い出した。

 粘土で作られたカバ。
 子供たちは泥団子を作ったり、砂場で山や谷を作り、水を流したり、土や砂遊びが好きだ。
 ふと、それを連想させた。
 粘土で作りっぱなし、既にヒビが入っている。確か、11月6日まで、もつのだろうか。
子供たちが作りっぱなしで他の遊びに熱中している姿も浮かぶ。

     

     

 現代アートを見たり感じたりするのは好きだ。
 作品の意味するところやアーティストの意図などは考えない、アーティストや作品の名前にも
興味ない。
 私的に言うと写真の被写体として面白いものは面白い。
 映像が投影されている部屋に入った。
 最初の何人かの人は、中で結構動いた、その動きが面白かった。その後しばらく待ったが、
殆どの人は入り口近くでじっとしているだけだった。

         

    

 空中に浮かぶ熱気球、アラブか中国の上空だろうか。

    

    

    

 東北の上空を徐々に変化する映像。

    

    

 


ヨコハマトリエンナーレ・黄金町バザール2011

2011年09月25日 | 彫刻・アート

 昨日、ヨコハマトリエンナーレの黄金町バザールと日本郵船海岸通倉庫に行き、水上バスに乗り夕景から夜景を楽しんだ。

 横浜美術館からシャトルバスで日出町まで行き、歩いた。
 黄金町は旧青線地帯である。
 青線と言ってすぐにわかる人はもうあまりいないのではなかろうか。
 売春防止法が施行される前の非合法で売春が行われていた地域のこと。合法的な地域を赤線と言った。
 黄金町は、その後もある種問題を抱えた地域であったそうだ。
 地域のイメージを変え、誰でも気軽に訪れる街に変えるための運動が展開されたそうだ。
 その中核となったのが、地元の環境浄化推進協議会とヨコハマトリエンナーレと連携している黄金町バザールの中核となって活動している、NPO法人黄金町エリアマネージメントセンターである。
 黄金町バザールは平成18年から始まったそうである。

 町づくりの一つとして、大いに参考になるのではなかろうか。

 街の姿を変える。幾つか新し雰囲気の建物がある、その一つ・・・「黄金ミニレジデンス」

     

 最初に入ったのが竜宮美術館。
 狭い階段と廊下。戸をあけると三和土の小さな玄関。
 正に、その景色があった。青線時代の生き残りの建物であろう。
 何故、青線の建物の構造を私が知っているのか。
 嘗て立川にも、赤線と青線があった。廃止された後の建物は、今のワンルームマンションのようなもんである。私の友達の何人かはそこに住んでいた。だから知っているのである。

     

 部屋は当然に、廊下同様に狭い。
 そこに作品があった。
 その時代を垣間見たことのある人が入れば、若い人とは違った感情を抱くであろう。正にインスタレーション。

     

 竜宮美術館の傍に気になる建物があった。
 中の様子は・・・・

     

 猫がいた。何匹も、違った表情で。

     

 


ヨコハマトリエンナーレ2011・横浜美術館

2011年09月21日 | 彫刻・アート

 19日に南武線で野暮用で出かける。
 ついでに、武蔵小杉経由でみなとみらいまで行く。
 3年前に開催されたトリエンナーレには、ついに行けなかったという苦い経験があるので、思い切って出かける。
 ヨコハマトリエンナーレ2011は現代アートの国際展である。

  まずは、メイン会場の横浜美術館へ。
 美術館の正面には、ウーゴ・ロンディノーネのモアイ像を連想させる彫刻。
 それぞれが12ケ月に対応した12体の彫刻。

    
           横浜のビル群を見上げるモアイ像?


 現代アートは分からないという人が多い。私も良く分からない。
 現代アートと言っても幅広い。今回のトリエンナーレでも、
 メイン会場の一つである横浜美術館では、同館の収蔵品である、シュールリアリズムの作家の作品も展示してある。
 境界は分からない。
 面白いと思ったものを楽しめばよい、難しく考える必要はない。
 金理有の作品は陶芸であり、正に、モダンアートの境界にある作品だと思う。結構面白い。

      

 土を素材にした陶芸作品だが、青銅器を連想させる。

 尹秀珍(イン・シウジェン)の作品、タイトルは忘れてしまったが。
 下着から上着まで1人が身につけている衣服を糸にほどき巻き上げた、映画のフィルムを連想させるロールが108個、
 
渦巻き状に並べられている。
 木の年輪のようでもあり、108の煩悩を持つという人間の生き様のようでもある。
 一つ一つはなんと言う事もないが、108集め渦巻き状に置くと、なんとなくわかるような気もする。

   

 既に故人であり、だいぶ前に見た作家であるアイヌの血を引く砂澤ビッキの作品に触れことが出来たのも意外な収穫であった。

   

  1800円の入場券は、他の日に、他の会場も見られるので、残りは後日とし、
 
周辺を散策して帰ることとした。 

             
                            帆船日本丸

 横浜には、過去のトリエンナレーに出展された、アートも他にもあるとのこと、
 後日訪れた。


碌山美術館

2011年08月19日 | 彫刻・アート

 青春18きっぷ、余り1枚。
 日帰りで、穂高にある碌山美術館に行ってきた。
 帰り道、松本城にも行った。相当の強行軍。

 碌山美術館は穂高駅の近くにある。
 荻原守衛の出生地に建てられた美術館である。

     

 日本近代彫刻の先駆者、荻原守衛(碌山)は今年が没後101年。
 フランスに遊学し、ロダンに教えを乞い、帰国後、15点の作品を残し、後の日本彫刻界に影響を残しつつ、30歳で夭折。

 この美術館には、荻原守衛と関係の深い高村光太郎、戸張弧雁、中原悌二郎、石井鶴三らの作品も展示してある。
 ある意味で、この美術館は日本彫刻史の原点でもある。

 特に、中原悌二郎は碌山とともにロダンを日本に紹介した。
 日本で最も権威のある賞の一つである、中原悌二郎賞の受賞者、作品は日本の彫刻の流れを展望できるものとなっている。
 以前、このブログで紹介した、山本正道、江口週も受賞者の一人である。

 特別展示は、「近代日本彫刻の究極-荻原守衛の絶作≪女≫の全貌展」。
 昨年、碌山美術館が、碌山没後100年を記念して開催した、シンポジウムを基に、制作の動機や構想、造形、石膏原型調査報告などについて展示。
 相馬良(黒光)への思いなどの制作の背景など、第2展示棟全てを使っての企画展である。

 相馬黒光は、新宿中村屋を創業し、多くの分野の文化人が集うサロンを主催した。
 そこには、碌山美術館に展示してある作品の作者達が集い、日本の彫刻の一つの流れを作った。
 実業家が文化の興隆に寄与した。
 浅学を恥じるが、このことを初めて知った。

 碌山の代表作で、日本の彫刻代表するとも言われる、傑作「女」の制作の裏には、碌山の黒光に対する複雑で、深い想いがある。

 穂高の町を散策し、酷暑の松本城にも行った。

 写真は、次の。フォトチャンネルのフルスクリーンでお楽しみを。


情熱・躍動・飛翔・・・遠藤洪平六

2011年07月31日 | 彫刻・アート

 泉市民体育館に、遠藤洪平六の「情熱・躍動・飛翔」と言う彫刻がある。
 元は違う場所にあったが、モノレールが作られるときに現在の場所に移された。
 何も考えずに、壁際に追いやられたという感じである。
 体育館に来た人も気が付かない人が多いのかもしれない。

 私はこの作家の作品を他に見ていない。
 牛浜の駅にあるそうだが、今まで知らなかった。牛浜は以前よく降りた駅だが。
 機会があったら見てみたい。