昭和40年代に開発された巨大別荘地。
温泉付きと銘打って販売された福島県白河地方を見てみよう。
自衛隊駐屯地の奥に広がる山をまるで蟻の巣のように分譲したが殆ど別荘は建たなかった。
大半の人は営業の口車に乗って利殖目的で買ったのである。
100坪から300坪程度の分譲地はさながら多摩ニュータウンの様である。
それでも初期は訪れる人もそこそこいて賑わいはあった。
管理棟は立派で蕎麦屋や温泉施設もある。
しかし元が利殖目当てだから結局分譲地は荒れていく。
何せ広大な敷地なので管理は大変。
その内に管理会社が入れ替わり立ち代わりどんどん山へと戻って行った。
かろうじて道はあるが温泉などはとっくに出なくなっている。
インフラの維持も難しく手放す人が続出、荒廃に拍車が掛る。
その辺りから詐欺が横行するのだ。