現在でも長男を偏愛する親はいる。
高等教育は長男のみ、おかずも長男は一品多く常に猫可愛がり。
田舎に行けばより顕著になる様だ。
田畑や家屋敷、それと最も大切な墓所を守る役割があるからだ。
知り合い筋の職人の例。
職人の跡を継ぎたいと次男が願ったが
「いいや、次男が仕事を継いだら長男が家を出ていくから駄目だ!」
と頑として父親は次男が職人になる事を許さなかった。
長男は職人になるつもり等更々無く公務員になった。
三代続いた家業は潰えたのである。
そこまで頑なに次男を拒む必要があるのだろうか。
別に住み、通いで職人になってはいけなかったのか。
実に理解が出来ない話だった。