異教の地「日本」 ~二つの愛する”J”のために!

言論宗教の自由が保障され、ひとりひとりの人権が尊ばれ、共に生きることを喜ぶ、愛すべき日本の地であることを願う。

安楽死発言:石原慎太郎、施設訪問後に知的障がい者に暴言「…ああいう問題って安楽死につながるんじゃないかという気がする。」

2016-07-27 23:49:21 | ネトウヨ、右翼、国家主義

 今回の事件を起こした犯人の行為は、決して許されない罪であり、凶悪な犯罪ですが、「社会の負担を減らすため、障がい者を安楽死させろ」という犯人の殺害動機と同じ暴言を吐いている政治家を辞めさせることのできない日本人、それどころか何度も支持し、当選させてしまう日本人。今回の事件を生み出した根には、そういう日本人と社会の罪があるのだと思います。

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1999年9月に、府中療育センター視察後の記者会見での石原慎太郎都知事の知的障がい者に対する耳を疑うような暴言。

「ああいう人ってのは人格あるのかね」

「こういうことをやっているのは、日本だけでしょうな」

「これだけ手厚い手当をしながら入所者の症状に回復可能性がない」

「ああいう問題って安楽死につながるんじゃないかという気がする」
(9月18日付「朝日新聞」)

 

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 障がい者抹殺思想は相模原事件の容疑者だけじゃない! 石原慎太郎も「安楽死」発言、ネットでは「障がい者不要論」が跋扈
2016.07.27
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石原慎太郎公式サイト「戦線布告.net」より


 19人もの犠牲者を出し戦後最悪レベルの事態となった、相模原の障がい者施設での大量殺人事件。

 植松聖容疑者は「障害者なんていなくなればいい」「障害者はすべてを不幸にする」「障害者には税金がかかる」などと、障がい者を排除するべきという主張を繰り返していたことがわかっている。

 戦後最悪レベルのとんでもない凶悪な事件だけに、容疑者の異常性に注目が集まるが、残念ながら容疑者の“弱者を排除すべし”という主張は現在の日本社会において決して特殊なものではない。

 たとえば、昨年11月に茨城県教育総合会議の席上で教育委員のひとりが「妊娠初期にもっと(障がいの有無が)わかるようにできないんでしょうか。4カ月以降になると堕ろせないですから」「(特別支援学級は)ものすごい人数の方が従事している。県としてもあれは大変な予算だろうと思った」「意識改革しないと。生まれてきてからでは本当に大変です」などと発言し、さらに橋本昌・茨城県知事までもが「産むかどうかを判断する機会を得られるのは悪いことではない」と擁護・同調するような発言をするという騒動があった。

 教育行政にかかわる人物が公然と「金のかかる障がい児は産むべきではない」という見解を開陳するなどおぞましいが、それを容認してしまう空気がいまの日本社会にはある。

 石原慎太郎は、都知事に就任したばかりの1999年9月に障がい者施設を訪れ、こんな発言をした。
「ああいう人ってのは人格があるのかね」
「絶対よくならない、自分がだれだか分からない、人間として生まれてきたけれどああいう障害で、ああいう状況になって……」
「おそらく西洋人なんか切り捨てちゃうんじゃないかと思う」
「ああいう問題って安楽死なんかにつながるんじゃないかという気がする」

 ほとんど植松容疑者の言っていることと大差ない。舛添のセコい問題などより、こういった石原の差別発言のほうがよほど都知事としての資質を疑いたくなる。しかし、当時この発言を問題視する報道は多少あったものの、そこまで重大視されることはなく、その後、4期13年にわたって都民は石原を都知事に選び続けた。

「障がい者は生きていても意味がない」「障がい者は迷惑だ」「障がい者は税金がかかる」

 これらは基本的にナチスの重度障害者を本当に抹殺していったナチスドイツの政策のベースになった優生学的思想と同じものだ。

 ところが、恐ろしいことに、こうした差別的発想を、あたかもひとつの正論、合理性のある考えであるかのように容認してしまう、さらに言えば勇気ある正直な意見と喝采すら浴びせてしまう“排除の空気”が、明らかにいまの日本社会にはある。

 実際ネット上では、植松容疑者の主張に対しては「やったことは悪いけど、言ってることはわかる」「一理ある」「普段同じこと思ってる」「筋は通ってる」などという意見は決して少なくない。

 絶望的な気持ちにさせられる事態だが、こうした弱者排除の空気に重要な視点を与えてくれる小説がある。それは、山崎ナオコーラ氏の『ネンレイズム/開かれた食器棚』(河出書房新社)所収の「開かれた食器」だ。

 山崎は『人のセックスを笑うな』(同)で文藝賞を受賞し、同作や『ニキの屈辱』(同)、『手』(文藝春秋)、『美しい距離』(文藝春秋)で4回にわたって芥川賞候補に挙がったことのある実力派作家だが、同作は、障がい者の子どもをもつ親の苦悩や出生前診断に踏み込んだ作品だ。

 舞台は、〈関東地方最果て〉の場所で営業する小さなカフェ。幼なじみだった園子と鮎美というふたりの女性が38歳のときに開店し、すでに15年が経つ。その店で、鮎美の娘・菫が働くことになるのだが、菫は、染色体が一本多いという〈個性を持って〉いた。小説は母親・鮎美の目線で娘・菫を取り巻くさまざまなことが語られていく。

〈生まれてから生後六ヶ月までは、とにかく菫を生き続けさせることに必死だった。菫はおっぱいを吸う力が弱いらしく、鮎美は一日中、少しずつ何度も飲ませ続けた。家の中だけで過ごした。外出は怖かった。人目につくことを恐れた。友人にさえ娘を見せるのをためらった。今から思えばそれは、かわいそうに思われるのではないか、下に見られるのではないか、というくだらない恐怖だった。〉
〈他の子たちよりも菫は多めの税金を使ってもらいながら大きくなり、自分が死んだあとは他人にお世話になるだろうことを思うと、社会に対する申し訳なさでいっぱいになった。〉

 そうやって社会から閉じこもっていく母子に、風を通したのは、友人の園子だった。園子は菫を〈ちっとも下に見なかった〉。そればかりか、一緒にカフェをやらないか、と鮎美にもちかけた。そして、「菫のことに集中しなくちゃ……」と鮎美が言いかけると、園子は3歳の菫にこう話しかけた。

「ねえ、菫ちゃんだって、カフェで働いてみたいよねえ? コーヒーっていう、大人専用のおいしい琥珀色の飲み物を提供するお店だよ。菫ちゃん、コーヒーカップを、取ってきてくれる?」

 何かを取ってくることなんて娘にはできない。鮎美はそう決め付けていたが、そのとき、菫は食器棚に向かって歩き出し、棚のなかのカップを指さす。菫は、理解していたのだ。園子は言う。「ゆっくり、ゆっくりやればいいのよ。成功や達成を求めるより、過程で幸せにならなくっちゃ」。

 社会は、障がいがあるという一点だけで「その人生は不幸だ」と思い込む。母親はそれを背負い込み、かつての鮎美のように身体を丸めてうつむき、子どもの可能性を小さく捉えることもある。だが、生まれてくる命、育つ命が幸せか不幸かは、社会が決めることなどではけっしてない。そして、社会が開かれていれば、その人の幸福の可能性はぐんと広がる。──そんなことを、この小説は教えてくれる。

 しかし、今の社会が進んでいる方向は逆だ。たとえば、出生前診断。出生前診断によって障がいがあることが判明すると、中絶を選択する人が圧倒的だという現実。こうした結果が突きつけている問題は、この小説が言及しているように、多くの人びとが「障がいをもった子を産んでも育てる自信がない」「障がいがある人生は不幸せなのでは」「育てるにはお金がかかる」「社会に迷惑をかけてしまう」などと考えてしまう社会にわたしたちは生きている、ということだ。

 この現実を目の前にして、鮎美はこう考える。

〈もし、自分も「菫に税金を使うべきではない」と考えるようになったら、それはやがて、「社会にとっては菫のような子はいない方が良い」という考えに繋がっていくのではないだろうか。菫だけではなく、他の菫のような子たちに対しても、自分がそう考えている、ということになってしまうのではないか。〉
〈「強い国になって周りを見下す」というようなことを目標にする社会が持続するとは思えない。「多様性を認めて弱い存在も生き易くする」という社会の方が長く続いていくのではないか。「国益のために軍事費に金を充てて、福祉をないがしろにした方がいい」なんて、鮎美には到底思えない。この国を「弱い子は産まなくて良い、強い子だけをどんどん産め」という社会にするわけにはいかない。〉

 しかし、現実には、前述したように、今回のような事件が起きても、容疑者と同じ「障がい者は生きていても意味がない」「障がい者は迷惑だ」「障がい者は税金がかかる」といった意見が平気で語られている。この国はすでに「弱い子は産まなくて良い、強い子だけをどんどん産め」という価値観に支配されているのかもしれない。
編集部

 

 

 

 


【沖縄】防犯パトロールのはずが…70人全員が高江移設抗議の警備だけ  沖縄派遣の防衛省職員

2016-07-27 13:48:59 | 沖縄

<!-- RBC THE NEWS「”防犯パトロール隊”の防衛省職員が高江で警備」2016/07/27  -->

沖縄タイムスhttp://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=180301

防犯パトロールのはずが…70人全員が高江警備 沖縄派遣の防衛省職員

2016年7月27日 05:00

 元海兵隊員で米軍属による暴行殺人事件を受け政府が始めた防犯パトロール業務に就くため、防衛省が沖縄に派遣した約70人の職員が、実際には米軍北部訓練場のヘリパッド建設への抗議活動への警備だけに従事していることが26日、分かった。

 パトロールは事件の再発防止のために政府が始めたもので、防衛省はパトロールで沖縄防衛局の負担が増えたため応援として本省や地方の防衛局から職員を派遣。一部は高江の警備にも充てる方針を示していたが、実際には全員が高江の警備だけに就いており市民から反発が出そうだ。

 防衛省関係者はパトロールに充てない理由を「応援の職員は地理に詳しくないため」としている。防衛局関係者によると、国が再開の意向を示している米軍キャンプ・シュワブの陸上部工事の再開時には、シュワブゲート前にも派遣する予定だという

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市民が止めた車列の間に立つ防衛局職員(左側)=16日、東村高江・N1地区ゲート〔沖縄タイムス〕

 

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天木直人の公式ブログ

http://天木直人.com/2016/07/26/post-5026/より転載

きょう7月26日の朝日新聞が、福井悠介記者の署名入りで見逃せない記事を掲載していた。

防犯活動せず移設抗議の警戒だけ 沖縄派遣の防衛省職員
 
  沖縄県女性を殺害したなどとして米軍属の男が起訴された事件を受けて始まった防犯パトロールと、米軍北部訓練場(同県東村など)のヘリコプター着陸帯移設工事などへの抗議活動の警戒のため、防衛省が集めた職員約70人が、実際には抗議活動警戒だけを担っていることがわかった。パトロールには参加していないという。防衛省が明らかにした。
 

 驚くことに、追及されて、防衛省みずからそれを明らかにしたというのだ。

 防衛省の担当者の言い逃れが、またお粗末極まりない。

 パトロールは地理がわからないと難しいため、地元の沖縄防衛局職員に任せたと言ったらしい。

 こんな、その場限りの言い逃れが通用するとでも思っているのか。

 国民の命と安全を守る防衛省が、ここまでお粗末で反国民的なのである。

 これは防衛大臣の首が吹っ飛ぶほどの大スキャンダルではないのか。

 この福井悠介記者の記事は朝日新聞の社会面に小さく掲載されたものだ。

 しかし、もしこの記事が政治面や一面トップで大きくスクープ報道されたとすればどうか。

 もし、国会開催中に報道されていたらどうか。

 安倍政権に大きな打撃を与えたに違いない。

 いや、いまでも大打撃を与えるはずだ。

 もし野党党首が政局に明け暮れることなく、正面からこの問題を取り上げたら安倍政権は逃げられない。

 もし野党党首が国民の怒りを正しく味方につける事が出来れば、国民の安倍政権に対する怒りはさらに高まる。

 それこそが野党共闘ではないのか。

 もしメディアがいまでもジャーナリズム精神のかけらでも持っているなら、この福井記者のスクープを活かして、政治記者は、さらなる追及記事を書かなければウソだ。

 はたしてこの問題は今後大きな問題として発展していくのだろうか。

 それとも、小さな社会面の記事として、誰も知らないまま、埋没して終わるのだろうか。

 きょうの朝日新聞社会面に掲載されていた小さなスクープ記事は、この国の政治とメディアの本気度を試すことになる(了)

 

 

 
 
 
 
 

7/26 <<これが現状だ>> 小池と鳥越が激しく競り合う。増田は苦戦。〔徒然草 白川勝彦〕

2016-07-27 12:17:47 | 都知事選 県知事選 市長選

http://www.liberal-shirakawa.net/tsurezuregusa/index.php?itemid=1796

永田町徒然草 季節イメージ

<> 小池と鳥越が激しく競り合う。増田は苦戦。

白川勝彦近影白川 勝彦(元自民 国家公安委員長)

2016年07月26日

昨日から早速テレビや新聞が、世論調査と称しながらせっせと世論誘導情報を流し始めた。世論調査を報じている新聞を、全て取り寄せて読んでみた。これまでは、世論調査を発表する場合、実数値こそ示さないものの、どのような調査をしたかということを紙面上明らかにするのが常だった。その調査方法をみれば、専門家ならば、その世論調査の信用性を判断できるのである。

ところが、今回どの新聞の世論調査なるモノも、専門的にいえば、世論調査と呼べるようなシロモノではなかった。それは、当然のことなのであろう。誰が当選するかを本当に予測するための世論調査ならば、作業そのものは土日に行っても、その集計・分析、さらには独自取材を行えば、月曜日に発表することなどできる筈がないのだ。嘗ては、投票日数日前の水曜日か木曜日の新聞紙上で発表したものである。

「投票する人を決めていない人が4割」というのでは、投票行動を予測することなど、できる筈がないではないか。それにもかかわらず、マスコミが一斉に世論調査と称して報道を始めたのは、当選者を予測するためではなく、ある者を当選させたいからなのである。だから、「小池候補一歩リード」あるいは「小池候補と増田候補が“競り合う”」などと報じたのだ。

「小池候補一歩リード」は、十分にあり得ることである。しかし、「小池候補と増田候補が“競り合う”」などということは、およそ選挙というものを知っている者ならば、あり得ないことだと分かる。恥ずかしげもなく、良くもまぁ、そのようなことを大々的に言うものだ。要するに、「鳥越候補はもう当選圏内にはいないよ」と印象付けたいだけなのである。それが、政府与党の思惑なのだ。

こんな出鱈目な世論誘導報道が横行しているのだから、昨晩から未明にかけて、私のこれまでの選挙の経験に基づいて、現時点における予想を真剣にしてみた。私がもっとも重視したのは、先に行われた参議院選挙東京選挙区の得票である。これに、都知事選告示日前後から今日までの諸情勢を総合的に加味して、数値を弾(はじ)き出した。

話題の三候補

その結果は、「小池候補と鳥越候補が、横一線で激しく競り合う。増田候補は苦戦」であった。やはり、『週刊文春』報道は、鳥越候補にとってマイナス材料であり、そのことは、加味せざるを得なかった。選挙妨害なんてもんじゃない。まさに“白色テロ”なのだ。だから、「政府とマスコミの合作によって行われる、政敵を抹殺する行為」と、私は激しく非難したのだ。しかし、まだ鳥越候補は踏ん張って残ってる

私が今いちばん懸念しているのは、『週刊文春』が今週また、鳥越候補を貶(おとし)める悪質な記事を書くのではないかということである。安倍右翼反動内閣が後ろ盾に付いてるのだから、それはあり得ることだ。鳥越候補には優秀な弁護団が付いているのだから、“発売禁止の仮処分”を準備しておいた方が良いと、私は考える。

昨夕と昨晩、私は、鳥越候補の街頭演説会と個人演説会に行った。参会者は多く、熱気に満ちていた。参会者の多くは、“白色テロ”などという物騒な言葉は知らないだろうが、事態が深刻であることは、十分に分かっているようだった。そう、事態は本当に深刻なのだ。民衆はスクラムを組んで、卑劣にして凶暴な権力者と戦うしかないのだ。私は、その先頭に立つ。

今日は、このくらいにしておこう。それでは、また。

 

 

 


小沢氏、安倍首相を批判!「田中元首相は報道抑圧せず」/リーダーシップの新基準:田中角栄にあって現代のリーダーにないもの

2016-07-27 12:17:14 | 政治 選挙 

共同通信 47NEWShttp://jp.reuters.com/article/idJP2016072601002319?il=0

田中元首相は報道抑圧せず

小沢氏、シンポで安倍内閣を批判

2016/7/26 22:26

 生活の党の小沢一郎共同代表は26日、ロッキード事件の田中角栄元首相逮捕から40年にちなんで東京都内で開かれたシンポジウムに出席し、安倍晋三首相を「保身のため国家権力を思いのままに利用している」と批判した。「田中先生はあれだけの力を擁したが、権力を行使して報道を抑えるという発想はなかった」と恩師の田中元首相と比べてみせた。

 元首相の金銭問題に関し「メディアが一斉に攻撃し、退陣せざるを得なくなった」と振り返った上で「報道は今、鳴りを潜めている。安倍内閣が批判するメディアを抑えているからだ」と現状を嘆いた。

※田中角栄と正反対!ほんと最低やな~安倍総理大臣**************

 

BizBuzhttp://this.kiji.is/126866018886500358より転載

リーダーシップの新基準:田中角栄にあって現代のリーダーにないもの 元首相秘書官が語る

2016/7/16 11:00

画像田中角栄元首相について語る小長啓一さん

 戦後70年の節目として、2015年にNHKが「戦後を象徴する人物」に関してアンケート調査を行ったところ、全体の25%を占め断トツの1位だったのが田中角栄元首相だった。第2位の吉田茂元首相が13%、第3位の昭和天皇が8%、第4位のダグラス・マッカーサーと佐藤栄作元首相が3%だったので、いかに田中氏が強烈な印象を残したかが分かる。田中氏の首相在任期間がわずか2年半だったことを考えると、この評価の高さは尋常ではない。独特のダミ声や演説のうまさから豪放磊落(らいらく)なイメージを持たれることもある田中氏だが、素顔は非常に繊細。ワンマンではなく、常に周りの意見を吸い上げながら仕事をしていた。金権政治の象徴とされ、一時は評価が地に落ちた同氏が今再び注目されているのは、現代社会が理想とするリーダー像にマッチする部分が多いからだろう。そんな田中氏に通産相秘書官として1年、首相秘書官として2年半仕え、あの「日本列島改造論」(日刊工業新聞社)の編集にも大きな役割を果たしたのが小長啓一さん。小長さんに、田中角栄のリーダーシップについて話を聞いた。【経済界】

 ◇「やらなきゃいかん」と周囲に思わせる

 ――田中氏と出会った時の印象は。

 小長さん 通産省時代に大臣秘書官としてお会いしたのが最初で、その時の印象は、会った瞬間に後光が差すような感じでした。これはただ者ではないなと。前任の通産大臣は宮澤喜一さんでしたが、宮澤さんの秘書官からの引き継ぎではあまり参考にならないと直観的に思いました。それで、田中さんが前に大蔵大臣を務めた時の秘書官を訪ねて、どういう対応すれば良いのかと聞いたら「とにかく忙しい人だからついていくだけで大変だよと」とアドバイスを受けました。

 ――実際、仕えてみていかがでしたか。

 小長さん イメージ以上にスピーディーな人でしたね。目白の田中邸に朝7時半に行くと陳情客が20組くらい来ているのですが、就任して2、3日目のある朝行ったら「君、今朝の日刊工業新聞にこんなことが載っていたが、どういうことかね」と聞かれました。当時私は日経新聞と朝日新聞しか読んでいなかったので、日刊工業の1面トップなんて知らない。答えられないと大変ですから、翌日から7紙を家で取るようになりました。渋谷の公務員住宅から車で目白に行くまでの30分の間に新聞を拾い読みして、答えられないようなテーマがあれば車内電話で担当局の局長や課長などに電話して予習していました。

 朝6時に起きて7時半には陳情客に対応するというのを田中さんは徹底していました。陳情への対応は一組につき3分。スピーディーの極致ですね。自分の選挙区がらみの陳情については、人の顔を見れば何を言いに来ているのかサッと分かるから、説明も受ける前から「あの件については……」と答えが出てしまう。それぐらい地元の事情については分かっていました。

 ――命じられたことができなかった時は、厳しく叱られたのですか。

 小長さん いえ、サッと終わりです。対応できていないこっちが悪いのだから、対応策を考えなければいけないと思わせる人でした。秘書官に就任して1週間ぐらいたった時、「君は生まれはどこだ?」と聞かれて「岡山です」と答えたら、「岡山なら雪は川端康成のロマンの世界だな。しかし俺にとっては生活との闘いなんだ」とサラっとおっしゃった。私は秘書官になる前は立地指導課長を務めていて、工業を日本全体にどう配置するかを考え、地方事情についても勉強したので知識についてはそれなりに自信を持っていました。でも田中さんにそう言われて「国土開発についての年季が違う」と、思い知らされました。田中さんのやってきた国土政策を徹底的に勉強しなきゃいかんなと。それで、都市政策大綱をあらためて読み直したり、それまでに田中さんが成立させた議員立法を読み直したりして、それがのちに「日本列島改造論」の作業につながるわけです。考えてみると田中さんは人の使い方がうまい。雪にかこつけて、「君は俺に比べると勉強が足りないよ」と、暗に伝えていたんです。言われたほうは、やらなきゃいかんと思ってしまう。

 ◇上からではなく同志として付き合う

 ――田中氏に関する資料などを読むと、小長さんに限らず周りが自発的に動くケースが非常に多い印象です。権威で人を動かすタイプではなかったようですね。

 小長さん 徹底的に怒られた人はいないのではないでしょうか。偉くなっても稲穂が垂れるがごとく、常に下から目線で対応したのもすごいことです。周りの人が動いたのは角栄さんだからというのはあるでしょうね。

 ――なぜ、そこまで人望が厚かったのでしょうか。

 小長さん 1年生議員から政調会長になるまでの10年間の下積みの時代に、議員立法を25本以上成立させて、それもすべてご自分が主答弁者でした。法案作成から答弁まですべて議員自身がやらなくてはならないので、役人と同じレベルの知識が必要です。その過程で、役人が法案を作るときどこで苦労しているのか、どこがツボであるのかを全部把握していました。そこが、ほかの政治家とは全然違います。法案を作る過程で、各省の若い連中と仲良くなっていき、総理大臣になるころには彼らが各省の局長になっていました。だから役人と電話1本、ツーカーで話せたんです。総理が指示するという感じではなく、昔の同志として話ができたんですね。

 ――将来総理になることを目標に、人付き合いをしていたわけではないんですよね。

 小長さん そうですね。72年に列島改造論を出す時も、田中さんの1日数時間、4日にわたるレクチャーをベースに当初は1年がかりでとりまとめる予定でしたが、その後の総裁選を意識した感じではなかった。ところが二階堂進さんが私のところにやってこられて、総裁選がある7月に間に合うよう日程を繰り上げてくれないかと言われたんです。結果的にはそれが総理就任のマニュフェストになったわけです。

 ◇現代人が懐かしむ現場感覚と1億総中流の思想

 ――田中氏はどんなことでも理由を三つに限定して説明するよう、周りに指示していたと言われます。それに倣って、田中氏が優れたリーダーであった理由を三つに限定するとすれば。

 小長さん ひとつは国土維新の志です。明治100年に当たる昭和47(1972)年は国土維新によって、東京への「ヒト、モノ、カネ」の流れを地方に逆流させる。そのために、全国を1日行動圏にしないといけないと強調していました。列島改造の原点ですね。

 二つ目は「籠に乗る人、担ぐ人、そのまたわらじを作る人」と田中さんはよく言っていましたが、チームワークや人間関係を大事にすること。吉田茂さん、池田勇人さん、佐藤栄作さんと歴代首相を担ぐ中で学んだのだと思います。

 三つ目は、徹底的な敵を作らないこと。人を褒めるのは皆の前で、叱るのは1対1でというのを実践し、議論する時も相手を最後まで追い詰めずにその手前で止めていました。味方は1人でも多く、敵は1人でも少なくということですね。

 ――田中角栄にあって今の政治リーダーにない部分を挙げるとすれば。

 小長さん 現場感覚がどれだけあるか、ではないでしょうか。先ほど申し上げた朝の陳情や夜の業界人との会合などを通じて、アンテナを広く高く張ってそれを政策に生かすという姿勢。それを、今の政治家がどこまでできているかは疑問です。

 今は4人に1人が世襲議員で、それ自体は悪いことではないのですが、選挙区は地元でも東京生活が長い議員が多い。選挙区の細かい実態について、肌身で知る機会が少ないのではないでしょうか。加えて、選挙区が人口比で決まるため、地方はますます代表者が減っていきます。地方の意見がより反映されるシステムが、日本にはなくなりつつある気がします。地方についてもう少し重視しないと、国土の均衡ある発展にはつながらないと思います。

 ――一時は地方への利益誘導政治が批判されましたが、ここにきて地方活性化がうたわれ、昔の良い部分が見直されている印象です。

 小長さん 列島改造論の根底には、1億総中流の思想がありました。最近の新自由主義の流れの中で、中産階級の間で格差が広がり、それが米国のトランプ現象にも表れています。日本にもそういう傾向が出てきたため、1億総中流を目指した田中さんへの郷愁があるのでしょう。

 田中さんが総理大臣になった時の、全国的な盛り上がりはすごかった。総理になってすぐ、当時の経済企画庁長官に列島改造審議会を作ろうと命じて、具体的にどこから手を付けるのかを議論しようと提案したところ、全国から自薦他薦を含めて参加希望者が150人も集まったんです。あのものすごい期待度は、今の地方創生には見られません。

 ――企業経営者にも、田中角栄のリーダーシップは参考になりそうですね。

 小長さん 田中さんがいつも言っていた「仕事は人に任せ、責任は自分が取る」ということが重要だと思います。社長になってから何をしようか考えるのでは遅い。田中さんは総理になる前から、なったら何をするかを考えてきました。中国との国交正常化も、総理に就任してすぐに行いました。その時、ひそかに私に言ったのは「今太閤ともてはやされ、権力絶頂の時にこそ、一番難しい問題に挑戦しなきゃいかん」と。そして、「中国の周恩来や毛沢東などの革命第1世代が目の黒いうちにやらないとダメだ」と。2代目以降はどっちを向いているか分からないから、というのが理由です。

 ――そういう姿を見て、さらに周囲からの支持が集まるということなんでしょうね。

 こなが・けいいち。1930年生まれ、岡山県出身。53年岡山大学法文学部法学科卒業後、通商産業省(当時)入省。通産相秘書官、首相秘書官として田中角栄氏に仕える。84年通商産業事務次官、91年アラビア石油社長、2003年同持ち株会社のAOCホールディングス社長。03~04年アラビア石油会長。04~08年AOCホールディングス相談役。07年弁護士登録し、現在島田法律事務所に所属。

 

 

 

 


最悪のヘイトクライム 「障害者施設でたった19人しか心肺停止してねーのかよ。おい、障害者のゴミ共。お前等もっと逝かんかいwww」

2016-07-27 00:05:36 | 差別 レイシスト カウンター

なにも言えない!最悪のヘイトクライム

 

荒れてきている!国民性の劣化?
<ヒットラーの時代に酷似>

矛先が障害者へと向かう~そういう時代になってきたのか!

「慎」よ、絶対に赦さない!!!!!

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犯人は、安倍首相を同一思想の人物として、尊敬している。
容疑者のツイートBeautiful Japan は安倍の念仏~「美しい国日本」                                                        =FBコメントより=

 

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<関連>

「男は施設の元職員で20代とみられ、「障害者なんていなくなればいい」という趣旨の話をしているという。」/障害者施設に刃物持った男、15人心肺停止 相模原 - 朝日新聞デジタル  http://www.asahi.com/sp/articles/ASJ7V1QFPJ7VUEHF001.html

 

 

 <追記>