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国民が葬った民主主義…改憲へ衆参独裁政権誕生の絶望 <2> (日刊ゲンダイ)

2016-07-11 22:09:59 | 参院選

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/185451より転載

国民が葬った民主主義…改憲へ衆参独裁政権誕生の絶望

2016年7月11日

事実上の独裁を手に入れた(C)日刊ゲンダイ 事実上の独裁を手に入れた(C)日刊ゲンダイ

■壊憲政権が信任され、さらに巨大化という悪夢

「ヒトラーは民主主義によって、きちんとした議会で多数を握って出てきたんですよ。彼はワイマール憲法という当時ヨーロッパで最も進んだ憲法下にあって出てきた。常に憲法は良くても、そういうことはあり得るということ」――。今から3年前、麻生財務相が放った言葉を改めて聞くと、現状をあまりにも言い当てていてゾッとする。

「ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。あの手口学んだらどうかね」と続く大妄言だが、安倍政権は「ナチスの手口」をしっかり学んできた。九州大名誉教授の斎藤文男氏(憲法)はこう言った。

「憲法の定める基本的人権や知る権利を踏みにじる特定秘密保護法の強行採決に始まり、閣議決定だけで武器輸出を47年ぶりに解禁。揚げ句が集団的自衛権容認の解釈改憲で、安保法制による『立法改憲』とセットで9条を空文化させた。一連の憲法無視の“壊憲政治”は、悪名高い全権委任法を成立させてワイマール憲法を葬り去ったナチスの手口さながら。

こうした強引な政治手法こそ、安倍政権は国民の審判を仰ぐべきなのに、今回の選挙も憲法無視の政治姿勢や改憲の野望などの争点化を巧妙に避けた。これも『誰にも気づかせない』というナチスの手口に学んだ結果でしょう」

 メディアは「改憲勢力3分の2議席」に焦点を当てているが、ちょっと待て。安倍政権は改憲の発議をすっ飛ばし、とっくに憲法をないがしろにしてきたではないか。

「安倍政権にとって改憲の必要性があるとすれば、憲法に条文のない『緊急事態条項』を加えるくらいなもの。あとは身勝手な解釈改憲でどうにでもなる。事実上の独裁を手に入れた今、国民の人権や自由を損ねても、お構いなしだと思います」(斎藤文男氏=前出)

 国民は壊憲政権を信任し、巨大化させたツケを払うことになる。

 

■今回が「最後の選挙になる」という予言は当たるだろう

〈今回が「最後の選挙」になる〉――。不気味な予言だ。これは、10日の毎日新聞に載っていた政治学者の白井聡氏(京都精華大専任講師)の言葉である。改憲勢力が3分の2を占め、憲法改正に向けた流れは「第2段階」に入ったというのだ。

〈すぐに全面改憲には動かないだろう。まずは政府に強力な権限を与える「緊急事態条項」を加える〉と白井氏は予想する。

 9条改正は心理的なハードルが高いが、大災害やテロに備えて緊急事態条項が必要だと喧伝されれば、お人よしの国民はコロッと騙されかねない。
 それで国民を改憲に「慣れさせる」。自民党が言うところの「お試し改憲」というヤツだ。白井氏はこう続ける。

〈その後に予想されるのは、軍事衝突が発生することを黙認、または誘発することだ〉

 そこで緊急事態を宣言すれば、言論や集会、結社の自由など国民の諸権利を停止させ、政府に対する批判も封じ込めることができる。日本の選挙で最低限保障されてきた公正性や自由など望むべくもなく、なし崩しで憲法が停止されてしまう。残念ながら、この見立てが現実になる可能性は限りなく高くなった。

「55年体制の時代も万年自民党政権といわれたものですが、当時は自民党内に反対意見や議論があった。大メディアにもまだ批判精神がありました。その両方が失われ、野党も無力な今となっては、独裁政権の力が増す一方です。言論の自由が失われた独裁下の選挙は、何度繰り返しても与党が圧勝する形ばかりのものになる。日本は本当に危険な状況にあります」(政治評論家・森田実氏)

 要するに、北朝鮮のような国になっていくのだろう。そういう最悪の選択をしたことに、自民党に一票を投じた有権者が気づいていないとすれば、あまりに愚かである。

 

 http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/185452より転載

国民が葬った民主主義…改憲へ衆参独裁政権誕生の絶望

2016年7月11日

強行採決がさらに増える(C)日刊ゲンダイ強行採決がさらに増える(C)日刊ゲンダイ

■衆参3分の2でこれだけの恐怖政治が可能になる

 衆参で3分の2の勢力を握った政権がやれることは、改憲だけではない。3分の2の勢力をフル活用すれば、戦前並みの恐怖政治、野党の弾圧も可能なのだ。

 意外に知られていないのは、国会議員を除名できることと、国会審議を非公開にできることだ。

 

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国民が葬った民主主義…改憲へ衆参独裁政権誕生の絶望 <1> (日刊ゲンダイ)

2016-07-11 21:54:22 | 参院選

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/185450より転載

国民が葬った民主主義…改憲へ衆参独裁政権誕生の絶望

2016年7月11日

やりたい放題の巨大与党の独裁がついに完成(C)日刊ゲンダイ 
やりたい放題の巨大与党の独裁がついに完成(C)日刊ゲンダイ

■大マスコミの裏切りで全く伝わらなかった本当の争点

 10日、投開票された参院選はやりきれない結果だった。野党共闘はある程度、奏功し、1人区で野党は11勝(21敗)した。しかし、この程度の善戦ではどうにもならず、終わってみれば、自民党が56議席と圧勝。公明党も14議席を確保した。おおさか維新の7議席を加えれば、改憲勢力は77議席を獲得。非改選の無所属議員のうち改憲賛成の4人を加えると、自公プラス改憲勢力が参院で3分の2を制してしまった。

 与党は衆院ではすでに3分の2を確保しているから、これでいよいよ、国家統制を前面に押し出した改憲が現実味を帯びてくる。安倍首相はテレビで慎重姿勢を見せていたが、こんなものはポーズだ。今回の選挙結果とは、もっとも危ない暴君に、とてつもない数を与えてしまったのである。

 高千穂大の五野井郁夫准教授は「2016年7月10日は歴史に刻まれる日になるだろう」と言い、こう続けた。

「日本の民主主義が形式的なものになってしまった日だからです。衆参で与党や与党協力勢力が3分の2を制するなんて、日本の民主主義の歴史においてはほとんど未踏の領域です。
今でもこの政権はメディアに平気で圧力をかける。公平・中立報道をしなければ、電波停止をにおわせる。今後も言論機関に圧力をかけてくるでしょう。本来であれば、『それはおかしい』と言う野党もここまで負けてしまうと、手も足も出ない。
与党議員や閣僚に疑惑があっても証人喚問はもとより、質問時間すら制限されてしまう。安倍政権は『今がチャンス』とばかりにやりたい政策を加速化させていくでしょう。グズグズしていたら、高齢化が進む安倍応援団、日本会議が許さないからです。かくて、あっという間に国の形が変わってしまう恐れがある。後世の歴史家は、この日が歴史の分岐点だったと分析するかもしれません」

 それなのに、有権者の能天気だったこと。投票率は戦後4番目に低い54.7%だから、どうにもならない。大マスコミが安倍の姑息な争点隠しに加担したものだから、民主主義を賭した選挙だという自覚もなく、盛り上がらない選挙になった結果がコレなのである。民主主義は死んだも同然だが、そのことすら大マスコミは報じようとせず、従って有権者はいまだに気づかない。安倍の思うツボである。

■比例統一名簿に失敗した野党の致命的大失態

 返す返すも悔やまれるのは、野党4党が比例区で統一名簿を作れなかったことだ。1人区で野党統一候補は11議席を獲得。特に東北地方は5勝1敗と共闘効果を発揮し、メディアの最終情勢調査を大きく覆すほど善戦しただけに、なおさら惜しまれる。比例区で野党票が分散した結果、自民党の比例獲得議席は19と、圧勝した前回の18議席を上回ってしまった。

「野党共闘が比例区でも実現していれば、自民党から少なくとも5、6議席を奪えたはず。確実に改憲勢力3分の2議席は阻止できました」(政治ジャーナリスト・鈴木哲夫氏)

 政治評論家の野上忠興氏は「決断できなかった民進党の岡田代表の“オウンゴール”」と語ったが、まさにその通りだ。昨年夏の安保法の成立以降、憲法学者の小林節・慶大名誉教授らは野党の大同団結を呼びかけ、社民・生活も統一名簿実現に前向きだった。消極姿勢は民進だけで、小林教授はしびれを切らして「国民怒りの声」を立ち上げた後も「統一名簿が実現すれば、いつでも降りる」と強調していた。

「最後は連合まで統一名簿に積極的となったのに、岡田代表が踏み切れなかったのは『民進党のエゴ』といわざるを得ません。全ての1人区で野党共闘が実現しても、比例統一名簿がないことで“画竜点睛を欠く”状況になってしまった。決断しなかった岡田代表の歴史的責任は重くなりそうです」(鈴木哲夫氏=前出)

 統一名簿をフイにした野党は、この国の民主主義を見殺しにしたも同然だ。後世の歴史家に「致命的大失態」と評価されるのは間違いない。

1人区は野党2ケタの勝利だったが(C)日刊ゲンダイ
                     1人区は野党2ケタの勝利だったが(C)日刊ゲンダイ

 

 

 

 

 


【参院選】「野党大敗」でも岡田代表の表情が明るいワケ 民進党は善戦した?…他の党は

2016-07-11 21:37:41 | 参院選

http://toyokeizai.net/articles/-/126741より転載

「野党大敗」でも岡田代表の表情が明るいワケ

民進党は善戦した?

選挙戦におけるテーマを経済に絞ることに成功した安倍首相(撮影:尾形文繁)

7月10日に投開票された第24回参議院通常選挙。投票率54.7%という低調な投票率の中で本当に勝利したのは誰なのか。開票時の各党の様子から、その勝敗の意味を考えてみよう。

候補者ボードに花付けするために安倍晋三首相が満面の笑みでカメラの前に現れたのは、10日午後9時30分を過ぎた頃だった。

「アベノミクスをしっかりと加速せよということだ」。選挙戦で安倍首相が説いたのはもっぱら経済問題。各社のインタビューに答える言葉にも、勝利の自信にあふれていた。自民党が獲得した議席は56(追加公認を含む)で、公明党の14議席と合わせると安倍首相が目標とした「与党で過半数」(61議席以上)を上回る。さらに自公の非改選組やおおさか維新の会、日本のこころを大切にする党などを加えると、いわゆる“改憲勢力”は3分の2以上(162議席以上)に達した。

閣僚が2人落選した重み

とはいえ、自民党は現役閣僚を2人落選させている。沖縄選挙区の島尻安伊子沖縄・北方相と福島選挙区の岩城光英法相だ。福島選挙区は安倍首相が公示日に入り、特にテコ入れした選挙区。また東北では、秋田選挙区を除いて自民党は選挙区で勝つことができなかった。北海道選挙区でも目標としていた2名当選は果たせなかった。

同じ与党でも想定以上の成果を上げたのが公明党だ。目標とした「7選挙区での当選と比例区での6議席」を1議席上回る14議席を獲得した。とくに埼玉選挙区と兵庫選挙区が危ぶまれていたが、午後10時前に埼玉選挙区の西田実仁氏の当選が報じられると、山口那津男代表の顔が一気に明るくなった。

一方で改選45議席を32議席に大きく減らした民進党だが、岡田克也代表の表情に悲壮感はなかった。いや、むしろ笑顔をみせることすらあった。

民進党・岡田代表の表情は明るかった(撮影:梅谷秀司)

岡田氏は選挙中、「(地元の)三重選挙区で落選したら、次期代表選には出馬しない」と公言して話題になったが、野党統一候補の芝博一氏は無事に当選。「3年前はどん底だったのに比べれば、回復の途中にある」と2013年の参院選で民主党が獲得した17議席から躍進した点を強調し、9月の代表選への出馬についても「白紙だ」と述べるにとどまった。

岡田氏が第一野党としての責任を曖昧にしたその背景には、2013年に議席を激減させた海江田万里民主党代表(当時)が辞任しなかった“前例”があったのかもしれない。この時、党内で責任の取り方を表だって問題にしたのは、幹事長職を辞した細野豪志氏のみだった。

あるいは北海道選挙区で岡田氏が直々に出馬を促した鉢呂吉雄氏の当選や、東北での健闘、愛知選挙区で民進党の候補者2名が当選を果たしたという“成果”が念頭にあったのかもしれない。とりわけ愛知選挙区での2名当選は、かつての「民主王国愛知」の復活を予感させるものだった。岡田代表は、今回の選挙で民進党の支持を拡げらえる、という手ごたえを感じたのかもしれない。

表情が暗かった志位和夫委員長

対照的に表情が硬かったのは、日本共産党の志位和夫委員長だ。午後10時10分に当選者ボードに最初に花付けした時、カメラマンから「笑顔で」「笑って」という声が何度も飛んだが、その顔はこわばってなかなか頬笑みが出なかった。

共産党は2013年の参院選、2014年の衆院選に続く躍進を期待して、「比例区で850万票、複数区での当選」を目標に掲げていた。しかし選挙区で当選したのは東京選挙区の山添拓氏のみで、比例区も5議席にとどまった。とりわけ大阪選挙区、神奈川選挙区、埼玉選挙区を落としたことは痛い。大阪選挙区は2013年の参院選で議席を得ており、神奈川選挙区は下馬評で共産党候補の優勢が伝えられていた。そして埼玉選挙区は公明党の西田候補と3番目の議席を巡って激戦を繰り広げており、一時は「公明党に勝っている」とも伝えられていた。7月6日には神奈川選挙区、そして7月8日に埼玉選挙区に不破哲三日本共産党中央委員会前議長が応援に入っており、まさに負けられない選挙区といえた。

もっとも、共産党として悔やまれるのは複数区における選挙協力が進まなかったことだろう。仮に複数区での選挙協力を実現させた場合には、どうなったのだろうか。

大阪選挙区で4議席目を獲得したのはおおさか維新の会の高木佳保里氏で、得票したのは66万9719票。一方で次点の共産党の渡部結氏は45万4502票を獲得し、民進党の尾立源幸氏の獲得票数は34万7753票。もし統一候補であれば80万2255票となり、4議席目を取れた計算になる。

また兵庫選挙区では3議席目のおおさか維新の会の片山大介氏の獲得票数は53万1165票。民進党の水岡俊一氏の42万0068票、共産党の金田峰生氏の22万8811票を併せると64万8879票になり、当選ラインを上回る。選挙協力のあり方に課題を残したと言える。

社民党の当選者は1人だけ

主要政党の影に隠れ、消滅の一歩手前なのが社民党だ。比例区で福島みずほ氏ひとりが当選したものの、かつての野党第一党の面影はどこにもない。また日本のこころを大切にする党や新党改革なども、議席を得ることはできなかった。

議員数4名の社民党と議員数3名の日本のこころは、それぞれ前回の参院選と衆院選で全得票数の2%以上を獲得したため、社民党は2019年の参院選まで、日本のこころは次回の衆院選までしか、政党助成金を受け取ることができない。

その一方で、議席数を確保してなんとか政党助成金受給資格を得られそうなのが、生活の党と山本太郎となかまたちだ。生活の党は当選が有力視されていた岩手選挙区の主濱了氏が家庭の都合で政界引退し、比例区の谷亮子氏が公示日に離党した。よって所属議員は小沢一郎氏と山本太郎氏と玉城デニー氏の3名のみとなったが、野党統一候補として、岩手選挙区の木戸口英司氏、新潟選挙区の森ゆうこ氏が当選。2人は小沢氏に近いため、生活の党に合流する可能性がある。

実際に森氏の当選が報じられた時、生活の党の開票センターではどよめきが湧いたといい、いかにその期待が大きいのがわかる。さらに比例区で念願の1議席を獲得して、青木愛氏が当選している。これは“日本版オリーブの木構想”を提唱した小沢氏が、それが実現しなくてもあきらめず、共産党の街宣車に乗ってまで比例区で生活の党への投票を呼び掛けた、その成果といえるだろう。

参院が新しい構成となった国会だが、8月1日に臨時国会が召集される予定だ。これから秋の政局に向けて、さらに年末と噂される解散総選挙に向けて、与党がどのような動きを見せるのか。野党がどのように反撃をするのか。主たるプレイヤーたちはまだ死んではいない。

 

安積 明子 :ジャーナリスト 安積 明子Akiko Azumiジャーナリスト兵庫県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。平成6年国会議員政策担当秘書資格試験合格。参院議員の政策担当秘書として勤務の後、執筆活動開始。「歴史は夜つくられる 「佳境亭」女将が初めて語った赤坂「料亭政治」の光と影」(週刊新潮)、「竹島動画バトル、再生回数で日本が圧倒」(夕刊フジ)など多くの記事を執筆している。  
2016年07月11日

 

 

 

 

 


鹿児島に「脱原発」知事誕生 浮かれる安倍政権に“冷や水”

2016-07-11 21:31:30 | 福島、原発

日刊ゲンダイ http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/185464

鹿児島に「脱原発」知事誕生 浮かれる安倍政権に“冷や水”

2016年7月11日

 参院選の勝利に浮かれる安倍政権に対し、早々に冷や水を浴びせる事態になりそうだ。

 10日、投開票された鹿児島県知事選で、民進や社民の支援を受けた新人の元テレビ朝日コメンテーター、三反園訓氏(58)が、4選を目指した現職の伊藤祐一郎知事(68)=自民、公明推薦=を破り、初当選した。

 知事選は「自公」対「野党連合」の参院選と同様の構図。注目の争点は、伊藤知事が2014年11月に再稼働に同意し、全国で唯一稼働している九州電力川内原発の是非だった。

「鹿児島では熊本地震以降、県民から川内原発の『停止』を求める声が強まったにもかかわらず、伊藤知事、九電はそろって『問題ナシ』と運転を継続。菅官房長官も『止める理由はない』と追認しました。失言続きの伊藤知事の評判が悪いうえに、原発問題が現職敗北に影響しました」(鹿児島県政担当記者)

 三反園氏は選挙公約で「熊本地震の影響を考慮し、川内原発を停止して施設の点検と避難計画の見直しを行う」と主張。

 10日夜の会見でも、あらためて「原発のない社会をつくっていくのがトップの役割」と“脱原発”を訴えていたから、今後、川内原発の「稼働停止」を国や九電に求めるのは必至。安倍政権の原発政策にも影響を与えるのは間違いない。

 

 

 

 


SEALDs奥田さん 「野党共闘に一定の効果はあった」 「民主主義は終わらない」

2016-07-11 20:40:27 | 参院選

http://mainichi.jp/articles/20160711/k00/00e/040/385000cより転載

参院選:SEALDs奥田さん 「民主主義は終わらない」
  国会前などで安全保障法制に反対する抗議行動をリードしてきた学生団体「SEALDs(シールズ)」。今回の参院選では「野党共闘」を訴え、「1人区」の野党統一候補を中心に非改憲勢力の候補者を支援した。その先頭に立ち、全国を駆け回った中心メンバーの奥田愛基さん(24)が11日未明、国会前で毎日新聞の取材に応じた。【撮影・後藤由耶】

SEALDs奥田さん

「野党共闘に一定の効果はあった」

 
参院選の結果や選挙戦について振り返るSEALDsの奥田愛基さん=国会前で2016年7月11日午前2時、写真は動画から後藤由耶撮影
 
 

 首都圏の学生らが2015年5月に結成し、国会前などで安全保障法制に反対する抗議行動をリードしてきたSEALDs(シールズ)。今回の参院選では「野党共闘」と訴え、「1人区」の野党統一候補を中心に非改憲勢力の候補者を支援した。

 その先頭に立ち、全国を駆け回った中心メンバーの奥田愛基さん(24)が11日未明、国会前で毎日新聞の取材に応じた。改憲勢力が3分の2以上を占めた選挙結果について、「(1人区で)前回より議席を増やせた。野党共闘に一定の効果はあった」と評価しつつ、「選挙戦は論戦というよりキャンペーン合戦となり、市民に訴えを十分に伝えきれなかった」と振り返った。

 国会前で「憲法守れ!」「民主主義ってなんだ? これだ!」とコールした昨夏、自公による安保関連法案の強行採決を目の当たりにした。コールに「野党は共闘」を加えた。その呼びかけが各党の党首らを動かし、野党共闘が実現した。奥田さんは選挙期間中、「DON’T TRASH YOUR VOTE」(あなたの1票を無駄にしないで)とプリントしたワークシャツ姿で、「改憲勢力に3分の2を取らせてはならない」と訴えてきた。

 奥田さんは今回の結果に絶望しているわけではない。「昨夏は安保法制が可決され、今回は1人区で11議席しかとれなかった。だが、今回の反省を生かして新しい動きが起きるはず。選挙が終わっても民主主義が終わるわけじゃない」と語った。

 参院選後の解散を発表していたSEALDs。8月15日の終戦記念日が「最後の日」になると明かした。今後はそれぞれの道に進むメンバーが、日常の中で政治に関わっていくことが大切だと考えている。選挙戦中盤から体調を崩していた奥田さん。今は東京都内の大学院で政治学を学ぶ。時折せき込みながら、「明日は朝から大学院。日常生活に戻ります」と言い残して帰路に就いた。【後藤由耶】