爺さんが伝えたいこと

寡黙に生きて来た爺さんが、一つの言葉ででも若い人達の役に立つならば、幸いです。

神様が人を選ぶ聖地

2021-07-01 11:55:45 | 日記
紀伊半島のほぼ中央にある天川村は、周囲を山々と深い森に囲まれた美しい村だ。

この村の弥山(みせん)の麓には、日本三大弁財天の一つである天河大弁財天社がある。

役小角(えんのおずぬ)が修行していた時、最初に姿を現した弁財天を弥山に祀ったのが始まりだという。

それ以来、山岳修験道の道場として信仰を集め、弘法大師も修行を積んだと伝えられている。

そんな天河大弁財天社は、驚異のパワースポットだ。

神社を訪れると、心身を洗われる様な気分になり、不思議と体調不良が治まっていくらしい。

また、弁財天は芸能の神様なのでアーティストの信奉者も多く、作品のインスピレーションを得たというケースも珍しくないようだ。

こうした目に見えない力が影響しているのか、ここでは奇妙な現象がたびたび起こっている。

縁のない人はたどり着けないというのも、その一つだ。

たとえば急な用事が入った、体調を崩したなどの理由で、予定をキャンセルする事がある。

普通ならたまたま都合が悪くなったと思うものだが、天河の場合は違うのだ。

神がまだここに来るタイミングではないと判断して、来られない事情を生み出したとされているのである。

だから招かれない人は何度チャレンジしても、たどり着けないのだそうだ。

さらに、天河の気が引き寄せるのか、UFOを目撃する確率も異様に高い。

弥山にはUFOの発進基地が有るのではないかと噂されるほどだ。

ただし、ここはあくまでも神社で、超常現象を期待して訪れてはいけないと、宮司も諌めているようだ。






他言無用・撮影禁止の山神

2021-07-01 01:04:38 | 日記
山形県にある羽黒山・湯殿山・月山を総称して出羽三山と呼ぶ。

ここは厳しい戒律で知られる修験道の修行場だ。

伝説では、非常に強いパワーを持つ修験道のカリスマである役小角(えんのおづぬ)が月山を訪れたところ、「この山に登りたければ、まず湯殿山で修行してこい」と開祖の従者に追い返されたのだという。

こうした出羽三山の中でも一番聖なる場所が、奥の院とされている湯殿山だ。

ここは、ご神体がじかに目に出来る数少ない聖地の一つである。

今では誰が行っても追い返される事はないとはいえ、ご神体を拝むにはいくつものタブーが存在している。

まず、靴をはいたままで聖域に入る事は許されないので、参拝客は裸足になり、その後「人陰」というお札を受けて身体を清め、ようやく参拝が許されるのである。

さらに、湯殿山のご神体には「語るなかれ、聞くなかれ」という決まりがある。

ご神体について他人に話してはいけないし、ほかの人もその様子を聞いてはいけないのだ。

その為、写真撮影はいっさい禁止されている。

もっとも、他言無用のルールはあっても、なぜかご神体の姿は広く知れ渡っている。

それは温泉が涌き出る黄褐色の岩である。

この上を裸足で歩くのが、湯殿山での参拝の仕方なのだ。

一説によれば、ご神体は女性が出産する姿を象徴しているそうだ。

出羽三山では山伏が生まれ変わりの修行を行うというが、ご神体にも再生の意味がこめられているのかも知れないのだ。