爺さんが伝えたいこと

寡黙に生きて来た爺さんが、一つの言葉ででも若い人達の役に立つならば、幸いです。

出雲以外に「神有月」

2021-07-09 17:18:51 | 日記
諏訪大社は、長野県の諏訪湖周辺にある「上社本宮」「上社前宮」「下社秋宮」「下社春宮」という4ヵ所の神社の総称だ。

日本で最も古い神社の一つとされ『古事記』や『日本書紀』にも登場するなど、さまざまな神秘的な伝承が、古代から今に語り継がれている。

たとえば、諏訪大社周辺は出雲以外で旧暦10月が「神在月」とされる唯一の地域なのだ。

出雲大社に全国の神様が集まって1年の話し合いをする旧暦10月は、日本各地の神様が留守になるので「神無月」と称される。

一方で、神様が集合している出雲では「神在月」というのだが、諏訪大社周辺でも出雲と同様に旧暦10月を神在月というのである。

この理由には諸説あるが、よく知られているのは諏訪大社の祭神である諏訪明神があまりに巨体だったからという説だ。

出雲に集まっていた神々は、巨体の諏訪明神を案じて「諏訪明神は特別に出雲まで来なくてもいい」事にしてくれたという。

ほかにも、古くから諏訪大社にまつわる不可思議な伝承は少なくない。

毎年1月1日に行なわれる「蛙狩(かわずがり)神事」では、神前にお供えする為に近くの川の氷を砕いて蛙を捕まえるのだが、どんな厳冬であっても必ず蛙が捕まえられるという。

また、本宮で最も大切な社殿である宝殿は、7年ごとに行われる御柱祭の時に毎回建て替えられるが、どんなに日照りの年でも、この宝殿の屋根からは水滴が落ちるとされる。

諏訪大社には、太古の昔から多くの謎がいまだ秘められているのだ。



もとの処刑場が聖地に

2021-07-09 12:12:12 | 日記
鎌倉時代の僧侶の日蓮は、一生のうちに4回も命に関わる弾圧に遭遇している。

いわゆる「四大法難」と言われるものだが、その中でも危機一髪だったのが、龍ノ口の処刑場に連行された「龍ノ口法難」だ。

龍ノ口とは現在の神奈川県藤沢市にある片瀬山の一部で、山並みを見ると龍が海に向けて、口を開けている様に見える事から、こう呼ばれる様になった。

ここに、いつなぜ処刑場が出来たのかは定かではないが、鎌倉時代後期には存在した事が史書に記されている。

鎌倉時代後期は、日本にはさまざまな災いが降りかかっていた。

地震や暴風雨に襲われ、飢饉や疫病が蔓延し、さらにはモンゴル軍の襲撃で幕府はどんどん弱体化していた。

まさに暗黒の時代だったのだ。

そんな世を憂えた日蓮は、幕府に「立正安国論」という文書を書き、時の権力者だった北条時頼に献上した。

しかし、それを政策への批判と捉えた幕府は斬首刑に処す為に、日蓮を龍ノ口の処刑場に連行したのだ。

そして、1272(文永9)年9月13日の深夜2時頃、その首が切り落とされ様とした瞬間、江ノ島の方から強い光が飛んできた。

その光に首切り役人は目をくらませ、斬首刑は中止になった。

この不思議な現象のおかげで、日蓮は奇跡的に大きな難を逃れる事が出来たのだ。

だが、斬首を逃れた日蓮は唯一の例外だなの。

多くの歴史上の人物が斬首刑に処された瀧ノ口は、全国でも屈指の霊跡である事には間違いない。






厳島神社は厳島以外だった

2021-07-09 04:14:55 | 日記
広島県東部の鞆(とも)の浦から船でわずか5分という瀬戸内海に仙酔島(せんすいじま)がある。

小さい島だが、豊かな自然に恵まれた景色は絶品だ。

その美しさには仙人も酔ったと伝えられている程である。

また、近ごろではパワースポットとしても知られている。

島のあちらこちらにパワースポットが点在しているものの、中でも注目すべきは島の中ほどにある5色の岩だ。

黒・赤・青・黄・白という5色の岩が有る所は、天地の気が集まってひときわエネルギーが高いのだという。

この様に5色が揃っている場所は、世界にも55ヵ所しかないという。

そのうちの一つが仙酔島なのだ。

そんな神秘の力に包まれた島なのだが、かつて周囲の島は漁師も脅える場所だった。

じつは、厳島神社の大鳥居を建てる場所として、第一候補に挙がっていたのは仙酔島の浜だったという言い伝えがある。

それが中止された一因は、この海にいたフカ(サメ)なのだ。

この辺りにフカが多かったらしい事は、こんな悲しい伝説に残っている。

ある侍が海に刀を落としてしまい、漁師に取ってきてくれと頼んだものの、誰も海に入ろうとしない。

ようやく一人の若者が海に飛び込んで拾ってきたが、船べりに着いた時には半身をフカに食われていて、そのまま海に沈んだという。

たしかにフカがうようよ泳いでいる海で、鳥居を建てる作業は出来なかっただろう。

その為、仙酔島での厳島神社建立は幻
となってしまったのである。