ああしよう、こうしよう、ああしたい、こうしたい…。
ふと沸いてくる思いによって、人生の方向が決まる。
そして人生は、自分の思い通りになったり、ならなかったする。
苦しみが起こるのは、思い通りに行かなかった時だ。
「ああ、面白くもない。どうして俺の人生は思った通りに行かないんだ」と、プッツンしてしまう。
いかに努力を重ねても、自分の思う通りに行かないのは、色んな原因があるであろうが、その最大の原因は何と言っても仁の心、人を深く愛し思いやる心を、しっかりと持っているかによる。
いくら努力をしても、それだけではなかなか思いが叶えられるモノではない。
人間の努力と言うものは、宇宙から見れば小さなモノなのだ。
宇宙は利己的な人には、あまり力を貸してくれない。
人の為を思う仁の心を実践する人に、絶大なる応援をする。
一口に人間的な努力というのは、ほとんどは自分の為だけの努力だろう。
「ミスや失敗をしてはいけない」「真面目にやる事が一番だ」「もっと几帳面にやるべきだ」「グズグズするな、能率的にもっと速くやれ」…と先生や上司に言われて頑張ってきたが、それらの努力は人との競争に勝って、自分だけがいい生活をする為のモノだった。
「仁に処(お)らずんば、焉(いずく)んぞ知たるを得ん」と孔子は言う。
宇宙や自然の生き方は「共生」である。
自分だけではなく、みんなで仲良く思いやって生きてこそ、真に幸福になる知恵を自慢できるのだ…と。