勇気を持って生きる事。
いっそう豊かな人生に近づく為には、勇気を持って生きる事。
ノーと言わなくてはならない時は、ノーと言おう。
イエスとノーをはっきり選択し決断しない限り、貴方の未来も運命も開けてこない。
勇気こそ美しい人生を、創造する。
前進前進、とにかく勇気を強く持って前進して行こう。
勇気が有れば、世間の落ちこぼれにはならない。
本当にそうであろうか。
ただ乱暴な勇気を持った人たちが、物怖じもせず、ただ一つの主義や利益を守る為に、その他の一切に対抗して暴れだすと、世の中がギクシャクする。
孔子は言う「勇にして礼無ければ則ち乱す」と。
人を思いやり、人を慈しみ、人を敬する礼のない勇気は、結局のところ世の中を乱すだけだ。
勇気ある者は、決して人を愛する礼の心をゆるがせにしてはならない。
弱い者を労り育てるのが、人間の真の勇気だ。
以前、裏山から下山する時にスッテンと転んで、右足をくじいた。
くるぶしの所が風船の様に腫れて、歩けない。
大変な事に、翌日に仏教大学で講演する事になっていた。
生まれて初めて、杖をついてお話し申し上げた。
次の日には、ご本殿を参拝したかった。
門の所で合掌すればいいと思っていたが、タクシーの運転手さんが車椅子を押して、本殿の中まで入ってくれた。
沢山の参拝者の人たちが、車椅子が進むに連れてサッと道を空けて下さった。
「どうぞお先に」「大丈夫ですか」…。
見知らぬ人たちの優しい礼節に、私は懸命に涙をこらえた。