大人しい人、優しい人、素直な人、人として、執るべき態度を執っている人たちが、実は痛み悩んでいるのが、現代社会の特徴である。
今日では、わがままに、勝手に言いたい事を、大声で言い振らして、人を責め非難する人の方が、大手を振っている様だ。
彼らは、自分の利益に都合よく行動する様に、がんがんプレッシャー掛けて、貴方を支配しようとしている。
大人しく、優しく、素直な人は、その横暴な要求を、嫌々受けながら、不平不満の中で、すっかり自信を失っている。
と言って、その支配を受けなくては、上手く生きては行けない。
孔子は「君子は憂えず離れず」と言っている。
大人しく、優しく、素直な人は、そんな時には自信を失って、落ち込んだり、嘆いたり、逃げ出そうとしたりしてはいけない。
どんな時も、恐れおののいてはいけないのだ。
「弱能(よ)く強に勝つ」
これは「十八史略」にある名言である。
弱いものが、いつかは勝つのだ。
大人しく、優しく、素直な人が、いつかは物凄い自信を着けて、安定した存在となるのだ。
柳の枝は、フラフラしてまったく自信無さそうに、台風に吹き荒らされているが、折れる事はない。
でも勢力盛んな大木は、台風に当たると枝が折れ、根っ子まで倒される。
横暴な態度で貴方に恐怖を与える人がいたら、「ああ、この人は台風に当たったら、倒れてしまう気の毒な人だ」と、同情し思いやれば、貴方のストレスは無くなるだろう。