新潟の野鳥・フィールドノート

新潟で観察した野鳥を写真で紹介します.野鳥の日常生活に光を当てられたらいいなーと思っています.

オオハム 青森にて

2015-04-05 08:13:16 | アビ科
 オオハム 学名・Gavia arctica 英名・Blkck-throated Diver

 青森では,オオハムとシロエリオオハムを観察できましたが,アビの姿は見ることができませんでした.オオハムは,遠くでしたが何とかその姿を撮影することができました.
 2羽のオオハムを観察していて,オオハムとカモメたちのある関係に気づきました.オオハムが魚を追って潜水を開始すると,カモメたちが群がってその周囲を飛び始めたのです.そしてカモメたちは,次々と海面に急降下してゆきました.カモメたちは,オオハムに追われて水面近くに浮いてきた魚を狙っていたのです.カモメたちを見ていると,潜水したオオハムがどこに浮かび上がるかの目安にできました.
 かって,瀬戸内海ではアビ類が潜水して魚を捕食する習性を利用して,「鳥持網代」(とりもちあじろ)という漁法が行われていたということです.冬期,水温が下がるとタイやスズキは海底で静かにしており漁にならないが,アビ類が潜水して小魚を追うと小魚は海底に逃げ,それを目にしたタイやスズキの活性が上がり,漁師がそれを釣り上げるという漁法です.その頃,瀬戸内海には数万羽のアビ類が渡来していたということですから,おこぼれに預かる漁師さんやカモメたちも多かったことでしょう.(アビ類について興味をお持ちの方には,百瀬淳子著「アビ鳥と人の文化誌」信山社出版,1995をお勧めします).

オオハム 冬羽.
撮影日時 2015.03.30 撮影場所 青森県


オオハム 冬羽.上を飛ぶのはウミネコです.
撮影日時 2015.03.30 撮影場所 青森県


オオハム 冬羽.
撮影日時 2015.03.30 撮影場所 青森県


オオハム 冬羽.
撮影日時 2015.03.30 撮影場所 青森県


オオハム 冬羽.
撮影日時 2015.03.30 撮影場所 青森県