晴れ渡る空のむこうのむこうには

かわいい　かわいい　亀ちゃんの　つれづれなるままに


その１


ぽつんと気持
なので空を見上げる
秋の気配がすぐそこに
妖しげな曼殊沙華
ああ　
ああ


ゴミ屋敷化する亀んち
ああ
ああ


（神もどきちゃん）　ねえ～亀ちゃん
（ちゃらんぽらん亀）　ん？
（神）　亀ちゃんちょっとカッコ悪い
（亀）　なんだと！
（神）　断捨離して自分自身と一緒に捨てましょ！
（亀）　亀は～亀は～
（神）　亀は何なのよ
（亀）　自分のこと大好きだから断捨離しない！
（神）　ふ～ん　くろっぺはどう思う？
（くろっぺ）　え～と　え～と　え～と
（神）　まだくろっぺには　難しいのね
（くろっぺ）　え～と　え～と　断捨離って何？
（神＆亀）　・・・・　ありゃえっさっさ～


その２


言葉と言葉の間に埋もれる気持をどうしよう
言葉にならない思いをどうしよう
生と死の狭間でただよう心をどうしよう
いつまでたっても自分にたどり着けない自分をどうしよう
賞味期限をすぎてしまいそうなこの身体をどうしよう


（神もどきちゃん）　亀ちゃん　今夜のごはんは玉子かけごはんよ～
（亀）　は～～～い　やった～


その３


君がうなだれていたら　ぼくはどうしたらいいんだ
君が泣いていたら　ぼくはどうしたらいいんだ
君がジョークを言ったらぼくはどうしたらいいんだ
君が真面目に悩み事を言ったらぼくはどうしたらいいんだ


どんな君でもいいんだけれど
ぼくはどうしたらいいんだ


（神もどきちゃん）　ねえ亀ちゃん
（亀）　ん？
（神）　添い寝する？
（亀）　うん
（くろっぺ）　ぼくも添い寝する


こうして　亀家の夜は更けていった