亀が唯一 自分自身に対して感じるのは どんな存在についても
基本的にあたたかいという心性なのだと思う
特に少数として生きざるをえない 生き物や存在や人間に対して
どうしても寄り添ってしまう
それでも時に思い余って心が鬼になってしまうことがある
一時期亀ん家をネズミが昼でも夜でも追いかけっこをして
ふんをまき散らして本当に困ってしまって 心を鬼にすることを決めたことがあった
それは亀の都合である 人間の都合である
強力なネバネバ兵器をネズミが通りそうなところにいくつも置いた
なんて言ったらいいんだろう どう言ったらいいんだろう
次々にネズミがかかっていった
ごめんね ごめんねとあやまりながらネバネバ兵器を置き続けた
もし亀がネズミだったら そんなことすんじゃね~っと思うけど
自分が時には鬼にもなるんだと肝に銘じた
たまたまというか なんというか 人間として生まれて
生物界では特権的な位置にあって
なんだかな~という思いもいろいろしてきて
ごめんね~ごめんね~と感じながら過ごしてきた
人間は時に圧倒的な力で他の生物の生きざまのなんやかんやを
コントロールし 支配しようとしてきたので
亀的には人間に対してちょっと違和感があるんだけど
で、でも自分も人間なんだし しょ~がない時もあるよね~
ということで ごめんなちゃいなのである
共生というと きこえはいいが 現実のせった場面では
そう簡単にいかない
どうしたって自分を優先したくなるし
それをそんなに責めるわけにもいかない
亀は何年か前のネズミ虐殺事件を忘れることはできない
基本的に命の平等をうたう亀が窮地に陥ったときには
決して平等ではないんだと
なんていうか のほほんと ほのぼのと生きたい亀が
時と場合によっては そんなふうに生きられないんだということを
深く自覚させられた
こんなことを言うと変に思われるかもしれないけど
30才過ぎになるまで夏場の蚊が亀の腕や足に止まって血を吸っている時
どう言えばいいんだろう 何て言えばいいんだろう
いっぱい血を吸うまで待っていた
それは何故と言われると うまく言えないんだけど
蚊は生きるためにやっているので
亀は血を吸われても死ぬわけではないのでぺチンとやることが出来なかった
今では追っ払ったりぺチンぺチンとやる亀になったけれど
どこかで命への敬いというか
人間からみた視点ではなくて命そのものからの視点がはずせない
そんな亀がこれからどうなっていくのか
自分ではまだよくわからないけど
年老いてきて 時にちびったり 時に添い寝したいな~って思ったり
時にYちゃんはどうしてるかな~と思ったり
なんか感慨にふける場面が増えてきた
今の今に焦点を当てるのではなく
未来の今に焦点を当てるのでもなく
過去の今に焦点が当たるようになって
これが年老いていくということなのかな~という感じで過ごしている
い、いわば 順調に年老いている亀なのだ
もともと努力するだとか 頑張るだとか 負けず嫌いということがなくて
ただ 好きなことには夢中になったし 好きな人にも夢中になったし
それで大やけども負ったけど悔いはない
そしてあんぽんたんの亀になったというわけさ
(神もどきちゃん) 亀ちゃ~ん 遊ぼ!
(ちゃらんぽらん亀) 今 冬ごもりの準備してるから遊ばな~~~い
(神) なんだと~! とてつもなくかわいい私と遊ばないだと~!!
(亀) かわいいとか かわいくないだとか そんなことは関係ね~~!
(神) じゃ~じゃ~何が関係あるんだよ!
(亀) ひとつ 心はあんぽんたんであること
ひとつ 酒が大好きであること
ひとつ 人は違ってみんないいと思えること
ひとつ 亀が寒いと言ったとき心が寒いんだと感じて
優しい言葉をかけて そっと抱きしめてくれること
ひとつ 生きとし生ける命に感謝出来ること
ひとつ 亀がごくたま~にHサイトを見ることを そっと
あたたかい目で見逃してくれること
ひとつ
(神) もういい! さっさと冬ごもりしてちょ~だい
(亀) で、では 冬ごもりの歌いきます
♪とうとう~冬が~やってきたよ~♪
♪冬ごもりの季節よ~♪
♪亀は~寝るよ~春まで寝るよ~♪
♪でも~ときどき~おしっこで起きるよ~♪
♪ときどき~うんこもするよ~♪
♪ときどき~おならもするよ~♪
♪ときどき~よだれもたらすよ~♪
♪ときどき~夢で めっちゃムフフな夢みるよ~♪
(神) ・・・・・・・・・・・
(くろっぺ) ・・・・・・・・・・
(村人) ・・・・・・・・・・