遥かなるピリカヌプリを求めて

ピリカヌプリに行ったので、次は1839!

漁岳~小漁山へ

2014年04月23日 | 登山:支笏湖周辺
平成26年4月19日(土)快晴 漁岳から小漁山へ周回

前から狙っていた小漁山に多勢に無勢でやっと登ることができた。会のN沢さん、M井さん、H生さん、O谷さんと私の5人で6:40にオコタン分岐を出発。コースは、オコタンペ山~漁岳~小漁山~オコタンペ湖というルートで、総距離17キロ、総行動時間9時間のとても厳しい山行だった。


(オコタンぺ山への尾根取りつき、笹が出ている)

オコタンペ山への尾根取り付きは笹があらわになっていてギリギリ間に合ったという感じ、しかも朝のため雪面は凍結しヒヤヒヤの登りとなった。オコタンペ山頂付近では全層雪崩につながる大きな亀裂ができていた。オコタンペ山からの雪面はしっかりと締まってつぼ足で十分、念のため漁岳手前のコルで軽アイゼンを装着して急斜面を登り、予定よりもかなり早く漁岳に到着した。


(ドーンと漁岳)

漁岳山頂は快晴で風もなくこれ以上望めない天気に恵まれた。他の登山者が登ってきているのを見て次の目的である小漁山に向かった。途中から雪も緩んで踏み抜くようになってきたため、コルの付近でスノーシューに履き替え真っ白で広大な雪面を歩く。途中で小漁からピストンしてきた3名の登山者と行きかい、漁岳から約1時間で小漁山に到着した。この時点で予定より1時間ほど早い。


(小漁山への広い稜線)

急坂の下降を予想して気を引き締め12時過ぎに小漁岳を出発、そしていきなり南西尾根に方向を誤る。途中で気づき深手を負うことはなかったが、ここは今回の大きな反省。気を取り直しトラバース気味に1128Pに向かう。上から見ると1128Pの手前から左に降りていけそうに見えたが近づいてみると巨大な雪庇の崖になっているので1128Pに進んでピークを乗りこえたが、その先が結構な細尾根でここの通過が一番緊張した。その後もなるべく緩やかな斜面を選びながら下まで降り、やれやれとホッと一息をついた。しかし、登山はここで終わりではなかった...


(最後の下り、やれやれという気分で降りる)

オコタンペ湖はすっかりと溶けていて、我々は左側の淵を伝って道路を目指した。最初のうちは”小川のせせらぎに癒されるね”と言いながらのんびり歩いていたが、尾根がせり出した箇所にくると湖面の淵を歩くことができなくなり、かなり本格的な藪漕ぎで尾根を乗り越えるはめになった。もう一か所そんなところを越えてやっと道路に出ることができ、心から一息つくことができた。そして道路を歩いて車止めに到着すると、途中の貯金を使い果たし予定通りの16時になっていた。久しぶりに頑張ったと思える山行だった。



〔コースタイム〕
06:25 オコタン分岐駐車場 着
06:40 駐車場 発
07:00 尾根取り付き
08:10 オコタン山(968.0m)
09:50 1175mポコ
10:20 漁岳頂上 着
10:50 漁岳頂上 発
11:50 小漁山頂上 着
12:10 小漁山頂上 発
12:35 1128mポコ頂上
13:12 Co920(急斜面手前)
13:35 Co650(急斜面の終わり)
15:15 道道78号へ(オコタンペ湖展望台)
15:50 オコタン分岐駐車場 着
総行動時間-9時間10分

迷沢山(上平沢林道から)

2014年04月23日 | 登山:札幌近郊
平成26年4月13日(日) 快晴 迷沢山(上平沢林道から)

会の読図訓練山行で迷沢山に行ってきた。

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(林道を外れて尾根に取り付く)

今回はメンバが10名ということで5名づつに分かれてパーティを作り、それぞれが決めたルートで山頂を目指した。1班はつづら折りになっている林道を真っ直ぐショートカットするコース、自分が参加した2班は806Pを通過してそこから迷沢山にまっすく向かうコース。標高600mを超えた辺りから東にコンパスを切って尾根に取りつく。地図をみると806Pへの尾根は分かり易く見えるが、実際は細かな沢がいくつかあってよく分からない。コンパスを信じていくか見た目の感覚を信じるか難しいところだが、結果的にはコンパスを信じた方が良かったという結果だった。林道に合流してもそこがどこなのかはっきりと判断することはできず、GPSに頼ってしまった。

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(定山渓天狗岳を背後に斜面を登る)

806Pから進路を北にとって高いところを目指して登っていくと迷沢山が徐々に見えてきて、その斜面に取りついている1班の5名がいた。我々よりも先にいるとは予想しておらずちょっとだけ”負けた”と思った。目視ではっきりと確認できる山頂を目指して迷沢山に到着すると、その先に手稲山があった。快晴の空は遠くの山並みまではっきりと見通すことができた。

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(手稲山がすぐそこに見える)

帰りは1班、2班一緒に下山し、2班が取りついた地点で林道に合流した。往きはしっかりとした雪面も午後になるとすっかりと緩んできて、何度も埋まりながら車止めまでもどった。ピークを踏むことができたし、自由に山の中を歩いたという感じがして、とても充実した山行だった。

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(赤線が登りルート、青線は下りのルート)

〔個人的なGPS考〕
GPSにも機能差があり、一言でGPSといってもいろいろな使い方がある。いま自分が考えるGPSの最良の使い方は、コンパス方式である。それは、ポイントポイントでコンパスのように位置合わせするような使い方をするもので、GPSの画面から次に向かう位置を指定し、そこからナビゲーションを開始する。事前にルートを登録しておくという方法もあるが、その場その場で臨機応変な対応がとれない。使うタイミングはコンパスと同じとなるが、得られる情報が圧倒的に違い、現在位置から目指す位置への方位と距離が分かる。圧倒的に情報量の多いGPSをあえて使わず迷ったときの最後の砦として使うというのは本末転倒ではないかと思う。なので、自分の最後の砦はコンパスと地形図である。そのために読図山行に参加した。

藻岩山 冬道コース~軍艦岬方面

2014年04月15日 | 登山:札幌近郊
平成26年4月12日(土)藻岩山 晴れ

天気がよさそうだったので前回撤退した小漁岳にと思っていたが、用事で家の車を使えない日だったので行き先を藻岩山とし、用事のついでに慈啓会病院まで送ってもらった。なので同じところに戻らなくてもよい。

慈啓会病院脇の登山口を9時前にスタート、雪も十分に締まっていたためすぐに左側の冬道コースに進路をとった。雪面には前日のものと思われる足跡がわずかに残っていたが、このコース当日は自分が最初。3か所ぐらい沢を通過しそこからまっすぐに山頂を目指した。締まって歩きやすい雪面も傾斜がきつくなってくると長靴では滑りそうでヒヤヒヤ、山頂手前では両手も使ってなんとか登りきった。登山口をほぼ一緒に出発した壮年2人組よりもちょっとだけ早く山頂に到着した。長靴で雪面の締まったこの斜面を下るのは嫌だなと思ったが、木々が疎なこの斜面、グリ(シリ)セードの練習にいいかもと思った。

登山者休憩所で十分に休憩をとってスキー場方面に下った。ウサギ平はすっかり雪が溶け、いたるところから草が見えていた。稜線の突端まで行ってから進路を軍艦岬方面に変え、目指すポイントである送電線鉄塔へと下る。尾根は思ったより傾斜がきつくまた雪もかなり溶け半分くらいは土の上を歩いたが、夏のように笹薮を漕ぐということもなく案外とすぐに鉄塔に着いた。鉄塔を過ぎると驚くことにスノーシューを履いた単独者と行き会った。奇特な人もいるもんだ。

ミュンヘン大橋を渡って、途中でパンを買って家まで歩いて帰った。


オコタンペ山~漁岳

2014年04月01日 | 登山:札幌近郊
平成26年3月30日(日) オコタンペ山~漁岳

以前から小漁岳に登りたいと思っていた。天気の良い日なら大丈夫と勝手に期待して朝6時過ぎに家を出た。空は雲で覆われ登山口に近づくにつれてフロントガラスが小雨でぬれ、次第に細かな雪に変わっていった。その日は最後まで青空を見ることはなかった。

ゲートを超えて車道を15分くらい歩いていくとその先に先行の3名が止まっている。近づくと、取りつき地点はここかと聞いてくる。そうだと答えたものの、その斜面は固く凍結しており登山靴でキックしても容易に足場を作ることができない。3人に押し出された格好でピッケルを突き刺しながら慎重に慎重に登った。ついてくる3名はスノーシューとストック、登りはよくても下りはどうするのだろうと思いながら登っていった。足を滑らしたら止まらない急斜面、この季節にはアイゼンが必要なことがよく分かった。



急斜面を登り切り、後続の3名を確認してからオコタンペ山に向かう。次第に天気も悪化し、オコタンペ山ピークは確認できない。尾根から登って山頂近くにくると、斜面に大きな亀裂ができていた。斜面はクラスト化しているためその裂け目を飛び越えてもさほどヤバいとは感じない。雪が滑り落ちて笹藪がでていることろをこえてオコタンペ山に到着する。後続の3名はどこに行ったのか近づいてくる気配もない。地図もコンパスも持っていなさそうだったあの3名のことが最後まで気になった。



オコタンペ山ピークで小休止したあと、そこからスノーシューを履いて反対側の尾根を下る。それまで強かった風も不思議に止んできて順調に距離を稼ぐ。多少の登り返しはあるが、それよりも雪面が硬くてスノーシューでは歩きにくい。それでも埋まるよりはマシと最後までスノーシューで通した。



漁岳手前のピークで単独者と行き会う。その顔にはやっと降りてきたという安堵感が感じられた。手前のピークをトラバースして漁岳とのコルを下る。正面にあるはずの漁岳は何も見えない。コンパスとGPSをセットしピークを目指す。途中4名パーティとすれ違う。ピークに近づくにつれてうっかりすると体が持って行かれそうになるくらいの風が吹き荒れ、ピッケルを差しながら一歩一歩進んで数年振りの漁岳に到着した。さすがに山頂には誰もいなかった。小漁岳は別の機会としてすぐに下山を開始。クラストした斜面をスノーシューで降りるのはなかなか難しい。視界が10㍍もなく先がどのくらい急なのかがよく分からないので後ろ向きで少しづつ降りた。こんなことは、登ったところだからできることだと実感する。風のせいで首から下げたホイッスルが勝手に音を鳴らし、その都度辺りを見渡す。コルまで降りてやっと人心地つく。

途中ですれ違った4名パーティを追い越して、一気に漁岳林道コースを下山する。林道ショートカット地点でスキーの単独者と出会う、どこにいたのか分からなかったが、自分が4人パーティを追い越すところを見ていたという。今日みたいな天気ではどうかと思うけれど、晴れた日ならスキーも楽しそうだ。



春山を少しなめていたかもしれない、ピッケルを持ってきていなかったならどうなっていたか。目標の小漁岳には行くことができなかったが、約14kmの山行は久しぶりに充実感があった。