遥かなるピリカヌプリを求めて

ピリカヌプリに行ったので、次は1839!

恵庭岳 山頂部は崩れかけていました

2014年08月31日 | 登山:支笏湖周辺
平成26年8月30日(土) 恵庭岳

前日に思い立ち、トレーニングを兼ねて恵庭岳に行ってきた。前回から1年ぶりで、最近山頂が崩壊しそうにあるという情報を自分の目で確かめてきた。

当日は秋の空というような青空が広がり、絶好の登山日和。9時過ぎにポロピナイの登山口に到着するとすでに駐車スペースは満車状態、路上駐車を覚悟したがなんとか隙間を見つけ、9時半すぎに登山口を出発した。昨年の遭難事故のためか、いたるところにロープが張られていた。バテることがないよう、ゆっくりとしたペースを守り、一歩一歩という感じで登る。途中で何組かのパーティを追い抜いて見晴らし台で小休止をとる。支笏湖が美しい。



見晴台から八合目の暫定ピークまで案外と距離があるので、まだまだ先だと言い聞かせながら登る。そうすると不思議に意外と早く着いたという気分になれる。八号目ピークで小休止してから通行止めのロープをくぐりぬけ一番高いところを目指す。



「通行止め」の表示を巡ってネットでいろいろと意見が交わされていた。法的な制約はないとか、注意を喚起しているのだから尊重すべきとか、基本は自己責任であるとか。本当に危険なところは岩頭上部で、岩頭の下まではそんなに危険はない。せっかく登ってきて八合目で行き止まり、それはないっしょ、という気がする。



岩頭部の最後の登りはロープが垂れ下がっているが、それに頼ることなく登ることができる人以外は止めといた方がよい。そういう基準で行くと自分はボーダーラインすれすれだ。ロープのある左側から登るとその先の山頂部との間に亀裂が走っていて今にも崩れそうに見える。少なくとも1年前よりは崩壊は進んでいて、ちょっとした地震で崩れそうに見える。怖いので長居はせずすぐに下山した。

〔コースタイム〕
登山口9:45 見晴台11:50 山頂12:25 登山口14:00

エサオマントッタベツ岳

2014年08月26日 | 登山:日高方面
平成26年8月16日(土)~17日(日) 晴れ エサオマントッタベツ岳(北東カールから)

■1日目 沢遡行で北東カールまで
早朝に札幌を発って一気に北東カールまで登り、翌日にピークを踏んで下山するという計画でエサオマンを目指した。朝の3時に札幌の自宅を出発し、帯広を目指して高速道路を走り戸蔦別川沿いの林道終点に到着したのが6時頃であったが、すでに最終ゲート前には数台の車がとまっていた。そう、ここは伏美岳、北神威岳、戸蔦別岳その先の幌尻岳、札内岳、そしてエサオマントッタベツ岳への前進基地というべき位置にある。


(笹が覆いかぶさるエサオマン戸蔦別林道を進む)

すぐに準備し、いずれもエサオマンは初めてのMさんとJさんと私の3名でエサオマン戸蔦別林道を進む。林道といっても笹が覆いかぶさり、途中崖崩れの場所もあって、林道とは名ばかりであるが、唯一安心して歩けるところである。ザックの重さに慣れた頃に川に出て、これから長い沢歩きが始まる。重いザックを背負っての沢歩きに最初はふらついていたが、それも徐々に慣れてくる。水量は思ったより多いがうっかり流されるというほどではない。


(40分くらい歩いて沢に出る、いよいよここからスタート)

沢筋の何箇所かには巻道を示すピンクテープもあったが、出たり入ったりしているよりは沢を進んだ方が早いので、往きはほとんど水の中を歩いていた。小さな滝や滑の箇所もあったが、ほとんど危険なところもなく、水中にみかける魚影(オショロコマ?)が心を和ませてくれる。


(こんな感じのところを遡行する)

約3時間強、Co997二股付近で下山してきた単独者2名と相次いで出会った。話を聞くと上には5~6人の登山者がいるとのこと。二股を過ぎると徐々にエサオマンの山並みも見えてきて、あともう一息という気持ちも生じてくる。傾斜も徐々に増してきて2ケ所の滝をいずれも左岸を高巻いていくと、いよいよハイライトというべき300mの滑滝が現れる。そしてここを登りきると北東カールである。


(滝は左岸を高巻く)


(300m続く滑のところ、結構神経を使う)

北東カールにはすでにテントが一基張られており、ガスの中から一人二人と下山してきた。聞くとノマドのガイドツアーの方々、前日997二股で1泊し、午前中に北東カールに到着しピークまで行ってきたとのこと。ピークを踏んで後は帰るだけという余裕のせいか、みんなリラックスしているように見えた。


(北東カールに到着して、テントを設営する)

周りは終始ガスっていたため初日のピークハントは諦めて、テント設営後に灌木を集めてたき火を起こした。夏とはいえ標高1500mを超える高地は寒い、持ってきたダウンジャケットを着て、たき火にあたりながらビールを飲んでいると、ツアーパーティのお一人が「たかたか」さんはおりますか?と近づいてこられた。そのひとは「いさむ@HYML」さん、エバさん夫婦山紀行ログのエサオマン山行記への私のコメントを見ての声掛けであった。もちろん初対面ではあったが、昔からの知り合いのような気分でとても楽しい時間を過ごした。またの再開が楽しみである。(ひょっとしたら、一度だけ参加したツボ岳でご一緒していたかもしれない)


(当日のテントは2張り)<いさむさん撮影>

■2日目 山頂を踏んで下山する

(朝、いさむさんらに見送られ出発する)

翌日4時に起床、青空が広がり絶好の登山日和のなか5時に北東カールを出発した。カールバンドの登下行ルートは3ケ所ある。向かって左側が一般的に使われるルート(大きいガレ場の途中から右側の細いガレ場に移動)、右側のルートは見た目に急斜面でザイルが必要なルート、そして我々はJP直下に延びる真ん中のルンゼを登った。落石が激しいので間隔を空けて3点確保を肝に銘じながら一歩一歩登っていくとポンと稜線で飛び出る。登ってきた道を振り返ると、そのべらぼうな斜面に、ここを降りたくないと思った。


(真ん中のルートを進む)


(先行するMさん、だんだん急になってくる)

稜線の先にエサオマンのピークが見える。しつこいハイ松に苦労しながらも見た目ほどは時間は掛からず6時半に山頂に到着した。昨年登った幌尻岳や1ケ月前のカムエクを前後に配し鋭い稜線の日高の山に囲まれ、ここに自分が居ることが不思議な気がした。


(急斜面から稜線にでると、すぐそこにエサオマンがあった)


(エサオマン山頂、背後に幌尻岳や戸蔦別岳が見える)

いよいよ下山、帰りは一般的に使われている左側のルートでいくこととし、JPを通過した先にあった踏み跡を下りた。草が生えていてそれほど急でない道に、楽ちん楽ちんと口ずさみながら降りていくとやがてガレ場が現れ、落石を注意し緊張しながら降りていくと、やがて崖の真上に出てしまった。戻るのも大変、さてどうすると周りを見渡し左岸側の尾根を強引にトラバースした。結果はオーライ。草付の適度な斜面を下って崖下にでることができた。そのため余計に1時間ほどの時間を費やしたが、安全に換えられるものはない。


(崖をなんとか高巻いてテン場に戻る)

テントを撤収し9時半に北東カールを後にした。稜線からの下りで余りに緊張を強いられたためか、滑滝の下りや滝の高巻きも淡々と降りたという感じで、あの滝はどこだろうと思いながらいつの間にか997二股に着いていた。とはいえ、重いザックによる下山は足にくる。足への負担を避けるため手を使いながら、また、なるべく巻道を使って降りた。最後の林道を惰性で歩き14時過ぎに車止めに戻り、お疲れさんとメンバと握手を交わした。


(滝の左岸を高巻いているところ)

■今回も反省
今回の山行の核心部はカールバンドの登下行だった。なんとなくザイル不要と判断しテントに置いてきたのが間違いのひとつ。行動の選択肢が狭められ、その結果余裕のない行動につながる。また、最初から左のルートを登下行すれば何事もなかったかもしれない。今回の結果オーライが自分(もしくはパーティ)の実力の範囲内なのか、その範囲を超える危険な状態だったのか、今もよく分からない。

(ログがずいぶんと飛んでいる、こんなことも想定しGPSを使う)※クリックでYahoo地図

〔コースタイム〕
■16日(土)
03:00 札幌出発
06:15 エサオマン戸蔦別林道入口(=ゲート前)着
06:40 エサオマン戸蔦別林道入口 発
07:20 入渓
09:55 997二股
12:40 北東カール(テン場)着
■17日(日)
04:00 起床
05:00 テン場 発
05:40 稜線
06:30 エサオマン頂上 着
06:50 下山開始
07:18 JP通過
08:50 テン場 着
09:20 テント撤収し下山開始
11:00 997二股
13;20 沢を離れ林道へ
14:00 エサオマン戸蔦別林道入口(=ゲート前)着

夏の漁岳

2014年08月10日 | 登山:支笏湖周辺
平成26年8月9日(土) 漁岳

これまで雪山で3回登っていたが夏山(沢)では初めての漁岳に行ってきた。そして沢登りも今シーズン初めて。次週予定しているエサオマンへの足慣らしも目的のひとつ。


(きれいな滑)

漁岳は札幌近郊の沢コースとしてメジャーであるが、これまで行く機会に恵まれなかった。国道沿いのすぐ近くから入渓して漁川を遡行する。30分ほど川原を歩くと滑が現れ、しばらく歩くと最初の滝が現れる。ここは最初から直登する気はなく右岸のクサリに足をかけて登る。意外と足場もしっかりとあって登りやすい。


(最初のヘツリ箇所、泳ぎたくなる)

そこからしばらく行った林道との合流地点で休憩する。当初の予定では林道終点に車をデポする予定だったが、ゲートには鍵がかかっていてちょっとだけ試してみたが無駄な抵抗だった。帰りは林道を歩いて下山する。


(最初の滝、右岸を鎖で高巻く)

さらにいくつかの滝を直登したり高巻いたりして登って行くと徐々に水が枯れてくる。そして微妙な沢の分岐があり、ピンクのテープを参考としたのの、とうとう藪に行き当たってしまい、1時間ほどの薮漕ぎの末やっと稜線上の踏み跡に合流できた。右に行くべき分岐を左に行ってしまったのだ。

キツイ薮漕ぎで体力を消耗しやっとこ山頂に着くと、北大の探検部だという2人組(後で2名合流)がいた。この程度でバテテいては日高はどうなるのだろう。メンバ5人で休んでいるとさらに2人組が登ってきた。するとMさんが思わず立ち上がって駆け寄った。どうしたと思ってみるとそこにはK2さんがいた。野塚岳を計画したが天候不順で漁岳に変更したとのこと。2人は早々下山していった。


(薮漕ぎで苦労してピークに立つ)

帰りは最適ルートで下山、やはり薮漕ぎはなかった。次の人が誤らないようにピンクテープをつけてきた。結局懸垂下降することなく林道経由で出発点に戻った。日高の足慣らしとしたものの、変に足を痛めてしまい、先行き不安となった。


(山頂近くでトラバースしているようなログは正しくない)


猛暑日の風布死岳、樽前山

2014年08月10日 | 登山:札幌近郊
平成26年8月4日(日) 風布死岳、樽前山

所属する山の会の親睦登山で風布死岳と樽前山に行ってきた。新調した登山靴の履き心地の確認も目的のひとつ。そしてザックにはスイカを入れて7合目ヒュッテを出発した。



当日は、めったにない猛暑日、汗をだらだらとかきながら一歩一歩登る。樽前山方面から3回、北尾根から2回とこれまで計5回登っているが、久しぶりの風布死岳はとても新鮮な感じがした。



北尾根から登ってきた2名と合流し、山頂でみんなでスイカを分け合って食べた。狭い山頂ではあったが、満車だった7丁目ヒュッテからの登山者はどこにいるのか、風布死岳山頂には我々と他数名程度の登山者で、ゆっくりすることができた。



帰りは西山経由で左手に噴火口を見ながらだらだら歩く、風もなく空気が暖かい。さすがに東山はパスして7合目ヒュッテに下山した。あー疲れた。