遥かなるピリカヌプリを求めて

ピリカヌプリに行ったので、次は1839!

札的沢本流~一の沢

2012年07月31日 | 登山:札幌近郊

平成24728日(土) 札的沢本流~一の沢<o:p></o:p>

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Sさんをリーダーに、Jさん、Mさん、Oさんと私の5人で浦臼山の札的沢に行ってきた。登りは本流を遡行し、帰りは一の沢を下ったが、すべてにおいて自分の実力を超えた山行だった。<o:p></o:p>

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国道275号線札的駅の手前を左折し札的内川に沿って5kmほど走ると林道は行き止まりとなる。そこから林道跡を1kmほど歩いた先から入渓し、いくつかの砂防ダムを超え直進していくと高さ10mを超える滝が現れる。果敢に直登したJさんが巻き道側に垂れるロープを発見、ロープをしっかりと掴んで無事に大滝をクリアすることができた。<o:p></o:p>

更に進むと5mほどのゴルジュ、先に登ったSさん、Jさんにザイルで確保してもらいながら登る。沢登りでの初めてのザイル確保の場面で、途中で足を滑らせ2回も宙づり状態になり、頭から水をかぶりながら必死で登る。これでは先が思いやられると思った。更に進むと同じような規模の滝が2ヶ所、今後こそはとなんとか自力で登ったが、つくづく自分の力量を思い知らされる。途中に現れる二股でその都度ルートファインディングしながら標高を上げていくと、沢も狭くなり水も枯れてきて、通路をふさぐ灌木をかきわけて、最後は尾根の登山道を目指して急斜面を笹に掴まりながらヤブ漕ぎし、樺戸山から少し外れた地点の登山道に合流する。樺戸山到着になんと5時間もかかっていた。<o:p></o:p>

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帰りは浦臼山方面に登山道を歩いて844Pの先から一の沢に下降した。地形を見ながら下っていくと沢地形に到達し、更に降りて行くと水の流れが現れてくる。沢の構造が良く理解できた。一の沢の下降では高さ10m以上の滝を2箇所懸垂下降した。懸垂下降が終わった後には十数か所の砂防ダムが待ち構えていて、その通過にかなりのエネルギーを費やした。<o:p></o:p>

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札的沢は汚い沢だとのこと、シャツがすっかり黒ずんでしまった。リュックもハーネスも泥だらけである。きれいな沢の代表格は日高の沢、ピリカヌプリの七ツ釜はこの世の天国だという。難易度は札的沢と同じ!*ということは、今の力量ではちょっとキツイ、もっと鍛えなくてはいけない。<o:p></o:p>


愛山渓温泉~(愛別岳)~北鎮岳~黒岳石室往復

2012年07月23日 | 登山:大雪方面

平成24年7月21日(土)、22日(日) 愛山渓温泉~北鎮岳~黒岳石室 往復山行

(1日目)くもり 永山岳、比布岳、北鎮岳
朝7時半、会のメンバ5人と町営宿泊施設愛山渓倶楽部横の登山口を出発。ポンアンタロマ川の水音を聞きながら沼の平分岐点で小休止。晴れてはいないがかえって涼しくてよい。沼ノ平分岐からは見晴らしのない急登が続き、テントと水3Lを入れたザックの重さが徐々に身に堪えてくる。雨でも降ったら滑って歩けないだろうと思われる泥土の斜面を過ぎると一気に展望が開けてくる。ちょろちょろとしか流れていないが、お花畑の中の泉のような銀明水は、冷たく澄んで疲れを癒してくれた。

 

右手に当麻岳を見ながらハイマツ帯やガレ場を登りきると永山岳に到着。時計を見るとここまで4時間半、当初計画を大幅にオーバーしている。ガスって回りが見えない天候も手伝って、少々暗い気分がパーティに漂う。安足間岳分岐、愛別岳分岐、比布岳を超えて、そこから100m以上を下って再び北鎮岳へ登り返すが、先の見えないダラダラ登りでメンバの足並みもバラケ気味、なんとも苦しい登りを強いられた。

 

それでも北鎮岳に着いてみると、後は下りだけと云う気分がメンバの気力を回復し、黒岳石室には計画の10分遅れで到着、少し前に黒岳ロープウェイで登ってきた会の別パーティ11名と合流した。テン場はすでに20基以上のカラフルなテントで占められていたが、なんとか隙間を見つけてテントを設営、人心地つくことができた。標高差1200m、走行距離12~3キロの行程でくたびれていたため、夕食を摂った後8時頃には就寝した。



(2日目)晴れのちくもり 北鎮岳、比布岳、愛別岳、永山岳
朝3時半に起床、愛別岳に登ることを考えて、テキパキとテントを撤収し5時にはテン場を出発した。青空に広がる雲海は遥か遠くまで続き、昨日とは打って変わってリラックスした気分で北鎮岳を目指す。北鎮岳に到着すると、会の別パーティと思しき10名ほどの一群が雪渓を通過していた。大声を出してみたがついぞ返事はなかった。


前日ガスで何も見えなかった北鎮岳~比布岳間を、左手に北鎮岳山頂を見ながら気持ちよく下山していると、今度はこちらに向かってと思われる山頂からの大きな呼び声があった。比布岳へ登り返して、いよいよ本日のハイライトである愛別岳への分岐に到着した。目の前の愛別岳は、ホントにこんなところを降りていけるのか信じられないほどの急斜面を下り、細尾根を通過していく。ガイドブックでは経験者と一緒に行くことと忠告している。スリップしないよう気をつけながら愛別岳に約40分で到着した。よれよれになりながら分岐点に戻ると、あんなに恐ろしいと感じた急斜面もなんてことないと思えるから不思議だ。


後は下るだけ、途中銀明水で水分補給し、ゆっくりペースで歩き午後14時に登山口に到着、愛山渓倶楽部で2日分の汗を流してさっぱりした気分で札幌に帰還した。みなさん、ごくろうさまでした。





藻岩山軍艦岬ルート

2012年07月15日 | 登山:札幌近郊
平成24年7月14日(土) 藻岩山(軍艦岬ルート)

名古屋から長女が帰省していて自由にならない3連休であったが、土曜日の午前中だけ時間があったので、以前から気になっていた軍艦岬ルートを目指して自転車で家を出た。


(ここから入っていく、結構な傾斜)

ミュンヘン大橋を渡ったその先の博善社(葬儀屋さん)の左側に続いている道路の手前に自転車をデポし、そこから山の中に入っていく。いきなり崖を登るなんてことはない。道路はしっかりとしているがすごい傾斜だ。しばらく進むと送電線の真下で右に入る道があり、進んでいくと送電線の鉄塔の下にでる。道があるのはここまで。あとは笹薮に覆われた尾根を辿ってスキー場コースの登山道に合流する。


(送電線の下を右に入る、ここまでははっきりした道がつづく)

ここからは本格的な藪漕ぎとなる。顕著な尾根沿いなので迷うようなことはないが、ほとんど踏み跡のない藪漕ぎは大変疲れる。笹と格闘しながら1時間ほどでなんとか登山道に合流できた。付近には幸い誰もいなかったので、驚かせるようなことにはならずに済んだ。しかし、かなり疲れたので、登山道の途中にへたり込んで休んでいると、空身で登ってきた年配の方が大丈夫かと心配してくれた。


(鉄塔から先は、こんなところを漕いで進む)

帰りがけに、先ほど合流した箇所を探したが辺りは笹薮に覆われ、通り抜けたときの形跡を見つけることができなかった。更に登山道を下っていくと踏み跡のある尾根があったので、進んでみると送電線の鉄塔の下にきた。さらに下につながる道を降りると雪友荘をショートカットして車道にでた。そこから藻岩山のフチを流れる川沿いの遊歩道を歩いて自転車のところま戻った。総歩行時間約3時間。今回は、いろいろ新しい道を発見することができた。


(この先にほくでんの水力発電所がある)





初夏の定番上ホロ~富良野岳

2012年07月10日 | 登山:十勝方面

平成24年7月7日(土)~8日(日) 上ホロカメットク山(山中泊)~富良野岳

上ホロ経由で花の季節の富良野岳に行ってきた。
朝早く札幌を発って十勝岳温泉凌雲閣前の駐車場に9時過ぎに到着、すでに駐車場は満車状態だったが、なんとか隙間を見つけて駐車。ここには、2年前に富良野岳~上ホロ日帰り単独縦走、昨年12月に氷雪訓練、そして今回で3回目の訪問。

上ホロ避難小屋でテント泊、翌日富良野岳という今回の計画は、会のメンバと一緒の5名パーティ。大型テントを引き受けてリュックはずっしりと重い。山にはガスがかかり見晴らしは悪いが、日差しが遮られ涼しいのがよい。D尾根を超えた上ホロ・富良野岳の分岐点には、例年比べまったく雪は残っていなかった。分岐点からのD尾根への階段登りは急登続きで一番苦しいところ。上富良野岳、上ホロカメットク山を通過し上ホロ避難小屋に14時前に到着した。



(上ホロ避難小屋に向かう途中のお花畑)

かなりの余裕でテント設営し、雪渓から水を補給して夕食作り、ワイワイ言いながら16時には夕食を終えた。風があるため外にじっとしていると寒い、ありったけのウェアを着ても寒い、行動中に停滞が生じた場合、短い時間でも低体温症に陥る可能性を実感した。寒いのでテントの中で雑談しながら、18時過ぎの明るいうちから就寝体制に入った。


途中で尿意を感じつつも外に出たくないので我慢し、寝ているのか寝ていないのか分からない状態のまま朝を迎えた。前日のカレーの残りで朝食を済ましテントを撤収していると、避難小屋に宿泊していた5名パーティが十勝岳方面に出発していった。我々も富良野岳を目指して上ホロ巻きルートを5時半に出発した。


(テントを撤収し、富良野岳方面に出発するところ)

その日も上ホロから富良野岳への稜線はガスがかかっていたが、チングルマをはじめ初夏の花が疲れを癒してくれた。何回かアップダウンを繰り返し、三峰山を通過し富良野岳との分岐点にくるとカラフルな色彩の多くの人で富良野銀座状態。


(富良野岳への途中で見かけた、面白い形の雪渓)

富良野岳への登山道には、コマクサやコイワカガミ、エゾルイソウ、ウサギギク、ミヤマアズマギク、イワブクロ、エゾヒメクワガタ、エゾハクサンイチゲ、イワヒゲ、エゾツガザクラ、エゾツツジ、エゾコザクラ、ハクサンチドリ、ゴゼンタチバナなど多くの花が咲いていた。花の名前を教えてもらいながら山頂に到着すると、ちょうどお天気も回復し素晴らしい展望が広がっていた。山頂に次々と登山者が到着してくる。顔の広いM浦さんは何人かの知り合いと挨拶を交わしていた。原始ケ原からの単独登山者も到着、途中長靴に履き替えながら2時間半かかったとのこと、すごいペースだ。


(富良野岳への途中にあったエゾルリソウ)

多くの登山者と挨拶を交わしながら下山の途中、下からU野さんが登ってきた。ポン友M山さんと一緒だ、3月にご一緒した時のお礼をした。4名で来ていて上ホロ側を回って帰るという、その元気に脱帽だ。


(D尾根から富良野岳を振り返る)

気を緩めず注意しながら下山し、13時に登山口に到着した。終始重たいリュックを担いて行動した割にはそれほどの疲れも感じず、自分の体力に少し自信がついた山行だった。上ホロ山荘で汗を流し、疲れを癒してから帰還した。

〔コースタイム〕
7/7(土)
9:25 十勝岳温泉着
9:45   〃  発
10:45 D尾根
12:45 上富良野岳
13:13 上ホロカメットク山
13:40 テント場(上ホロ避難小屋の横)
19:00 GN
7/8(日)
4:00 GM
5:40 テン場発
7:00 三峰山
8:05 分岐
8:50 富良野岳
9:10 富良野岳発
11:13 D尾根
12:05 駐車場着


はじめての沢遡行野塚岳

2012年07月02日 | 登山:日高方面

平成24年7月1日(日) 野塚岳ニオベツ川

会のメンバ7名と一緒に沢山行でニオベツ川を遡行して野塚岳に登ってきた。当日はきれいに晴れ上がり、山頂からは日高の主稜線を眺めることができた。


(入渓地点から野塚岳方面を仰ぐ)

前日、野塚トンネル近くの翠明橋公園に前泊し、朝5時過ぎに野塚トンネル出入口を出発した。初めての沢山行でいつもよりも緊張感がカラダを包む。トンネルから30メートルほど下ってニオベツ川に入る。(これを、入渓と呼ぶ。)地下足袋なので足が濡れることに何の躊躇もなく川の中をジャブジャブ歩くのは気持ちがよい。川が二股に分かれるところを何箇所か通過すると、その先に完全に中が空洞化した雪渓が現れた。どんどん溶けているのが分かる。


(ひとつ目の雪渓、後で知ったが、前日すぐ近くの川で雪渓が崩れたことによる人身事故が発生していた)

何も分からない自分は素早く中を通過すればと思ったのだが、リーダーの判断で雪が厚く残っている箇所の雪面上を慎重にひとりづつ通過した。雪渓は2ヶ所に残っていた。雪渓を過ぎるとだんだんと傾斜がきつくなってくる。何ヵ所かの滝もロープの助けを借りることなしに何とか登りきることができた。そして、水が枯れた箇所から200メートルほどを登りきると、そこには日高の稜線が伸びる素晴らしい景色が待っていた。


(こんなところを何箇所か通過していく)


(遠くに見えるはトヨニ岳、その奥に遥かなるピリカヌプリがある)

帰りは、野塚岳からオムシャに向かう稜線上の1220Pから南西に延びる尾根を下山した。川の中でしっかりとグリップの効くフェルト地の地下足袋も、逆に笹ヤブでは滑りまくり、何度も尻もちをついた。わずかに踏み跡も残ってはいるが、笹をかき分けかき分けして何とか無事に帰りつくことができた。こんな山行は一人では無理だなと思った。


(オムシャ側の稜線を下る)

沢登りと一口にいっても、タイプが2種類あって、クライミング系とそうでない系、そうでない系はブタ沢と呼ばれるらしい。自分としては今さらクライミング系もないので、ブタ沢系志向である。ニオベツ川遡行はどちらかというと非ブダ沢系のようだ。 いずれにしても、沢登りは面白い!

〔コースタイム〕
トンネル前駐車場 5:05
入渓 5:15
920m二股 7:20
1070m付近で懸垂下降訓練40分
野塚岳 9:15
(休憩)
野塚岳 9:45
尾根下降地点 10:45
尾根から沢へ 12:00
駐車場 12:40