恵庭岳の北尾根は雪山シーズンにはよく利用されるルートであるが、夏道のルートも開拓されたと聞いていた。
同じ山の会のメンバがこの北尾根ルートで西峰に行ってきたのを知って、自分もこのルートを登ってみようと思った。
<偵察>
雪山と違って好き勝手にルート取りができるものでもないので、インターネットで他人の登山記録を確認し、それを頼りに現地に向かった。
閉鎖されていオコタンペ湖道路のゲート近くにある駐車スペースにクルマを止めて10時過ぎに出発し、ゲートから5分ほど歩いた先に斜面に向かう踏み跡があったのでそこから取り付いた。しかしそれは大きな間違いだった。
けもの道と思われる急斜面を笹につかまりながら登った先には登山ルートと思われる痕跡がなく、半信半疑のまま尾根方向に踏み跡頼りに進んでやっとこピンクテープを見つけた。GPSで確認するとそこは自動車道路のすぐ脇だった。これで15分をロスした。
925mポコ付近まではいくつかの尾根を横断するが、ピンクテープの目印がなければたどり着くのは難しいと思う。
952mポコ横を通過するといよいよ最初の急斜面になる。進むにしたがって勾配もきつくなり、途中にはかなり長い区間にザイルが固定されていた。大きな岩石を右側に巻いて最初の急斜面をクリア。その先の2段目の斜面は、笹薮がなくしっかりした立派な踏み跡がつづいていて、まるで鹿の楽園にきたような緩やかな雰囲気を感じる場所だった。
その日は行動停止と決めていた1時になったので、標高1100m付近で行動停止とした。

<西峰登頂>
それから5日後、今後はピークハントを目的として再び北尾根ルートに挑んだ。2回目もピンクテープ頼りは変わらない。
けもの道を巧みにつなぎいでいるこの北尾根コースを夏の期間はじめて突破した人、笹狩りしてルート整備してくれた人に敬意を表するしかない。
前回行動停止した地点を過ぎ1200m付近からは斜面をトラバースするように稜線直下に向かい、通常の登山ルートとの合流点につく。ここから木を潜りながら80mほど登ると本峰、中峰、西峰が連なる稜線にでる。
本峰は見た目に登れるという感じがしないためパスし中峰で休んでいると男女2人の登山者が西峰方面から降りてきた。この日会った登山者はこの2人組だけで、このふたりも北尾根コースを登ってきていた。
西峰までは結構な細尾根の連続であるが、むき出しの岩稜帯ではないためそれほど恐怖心は感じない。しかし足を目いっぱい広げなければ通過できない個所もあり決して侮れない。残念ながら、当日はガスがかかって支笏湖やオコタンペコを見ることはできなかった。
16時までに自宅に戻らなくてはいけないため、西峰を後にして速やかに下山を開始したが、1000m付近まで降りてきた辺りから雨が降り始めた。その雨は結局下山するため降り続け、登山ルートはぬかるんで滑りやすい状態になっていて、注意しながらも何回かスリップで尻もちをついてしまい、おしりやザックが泥だらけになった。
登山口に戻ってきたときには全身ずぶぬれ状態になっていた。

<プチ道迷い>
標高850m付近で登山ルートを逸れプチ道迷い状態に陥った。何気なく進んで見慣れた感じの広々とした空間に出たが、先に進むべきピンクテープの目印が見当たらない。周りには踏み跡っぽいところがたくさんあり、いたずらに移動したせいでぱっと見戻るべき先も分からなくなった。すぐさまGPSを手にして強引に藪漕ぎし登山ルートに戻ることはできたが、戻ったところがルートを逸した個所の手前で再び同じ個所を通過したのだが、その際にもうっかり同じ間違いを繰り返しそうになった。
10分にも満たない時間ではあったが、心理的にとても長く感じた。
初回に何も起こらなくて今回道迷いとなった要因としては、雨のため薮の様相が変化していことがあると思うが、加えて先を急ぎ過ぎていたことも要因のひとつだったかもしれない。後からGPSで確認してみるとかなり無駄な動きがあり、この状態を早く脱しようとする心理的な焦りがあったのかなと思われた。
<北尾根コースはおすすめ>
北尾根コースは通常の登山コースに較べて距離や標高差が少なく、また頂稜線にもすんなりと行けるなどのメリットがあり、ピークを目指すにはお勧めのコースである。
急斜面が多く滑りやすいので雨の時は避け、また、道迷いの可能性が高いのでGPSは必携だと思う。なお、クマの糞は見当たらなかった。
同じ山の会のメンバがこの北尾根ルートで西峰に行ってきたのを知って、自分もこのルートを登ってみようと思った。
<偵察>
雪山と違って好き勝手にルート取りができるものでもないので、インターネットで他人の登山記録を確認し、それを頼りに現地に向かった。
閉鎖されていオコタンペ湖道路のゲート近くにある駐車スペースにクルマを止めて10時過ぎに出発し、ゲートから5分ほど歩いた先に斜面に向かう踏み跡があったのでそこから取り付いた。しかしそれは大きな間違いだった。
けもの道と思われる急斜面を笹につかまりながら登った先には登山ルートと思われる痕跡がなく、半信半疑のまま尾根方向に踏み跡頼りに進んでやっとこピンクテープを見つけた。GPSで確認するとそこは自動車道路のすぐ脇だった。これで15分をロスした。
925mポコ付近まではいくつかの尾根を横断するが、ピンクテープの目印がなければたどり着くのは難しいと思う。
952mポコ横を通過するといよいよ最初の急斜面になる。進むにしたがって勾配もきつくなり、途中にはかなり長い区間にザイルが固定されていた。大きな岩石を右側に巻いて最初の急斜面をクリア。その先の2段目の斜面は、笹薮がなくしっかりした立派な踏み跡がつづいていて、まるで鹿の楽園にきたような緩やかな雰囲気を感じる場所だった。
その日は行動停止と決めていた1時になったので、標高1100m付近で行動停止とした。

<西峰登頂>
それから5日後、今後はピークハントを目的として再び北尾根ルートに挑んだ。2回目もピンクテープ頼りは変わらない。
けもの道を巧みにつなぎいでいるこの北尾根コースを夏の期間はじめて突破した人、笹狩りしてルート整備してくれた人に敬意を表するしかない。
前回行動停止した地点を過ぎ1200m付近からは斜面をトラバースするように稜線直下に向かい、通常の登山ルートとの合流点につく。ここから木を潜りながら80mほど登ると本峰、中峰、西峰が連なる稜線にでる。
本峰は見た目に登れるという感じがしないためパスし中峰で休んでいると男女2人の登山者が西峰方面から降りてきた。この日会った登山者はこの2人組だけで、このふたりも北尾根コースを登ってきていた。
西峰までは結構な細尾根の連続であるが、むき出しの岩稜帯ではないためそれほど恐怖心は感じない。しかし足を目いっぱい広げなければ通過できない個所もあり決して侮れない。残念ながら、当日はガスがかかって支笏湖やオコタンペコを見ることはできなかった。
16時までに自宅に戻らなくてはいけないため、西峰を後にして速やかに下山を開始したが、1000m付近まで降りてきた辺りから雨が降り始めた。その雨は結局下山するため降り続け、登山ルートはぬかるんで滑りやすい状態になっていて、注意しながらも何回かスリップで尻もちをついてしまい、おしりやザックが泥だらけになった。
登山口に戻ってきたときには全身ずぶぬれ状態になっていた。

<プチ道迷い>
標高850m付近で登山ルートを逸れプチ道迷い状態に陥った。何気なく進んで見慣れた感じの広々とした空間に出たが、先に進むべきピンクテープの目印が見当たらない。周りには踏み跡っぽいところがたくさんあり、いたずらに移動したせいでぱっと見戻るべき先も分からなくなった。すぐさまGPSを手にして強引に藪漕ぎし登山ルートに戻ることはできたが、戻ったところがルートを逸した個所の手前で再び同じ個所を通過したのだが、その際にもうっかり同じ間違いを繰り返しそうになった。
10分にも満たない時間ではあったが、心理的にとても長く感じた。
初回に何も起こらなくて今回道迷いとなった要因としては、雨のため薮の様相が変化していことがあると思うが、加えて先を急ぎ過ぎていたことも要因のひとつだったかもしれない。後からGPSで確認してみるとかなり無駄な動きがあり、この状態を早く脱しようとする心理的な焦りがあったのかなと思われた。
<北尾根コースはおすすめ>
北尾根コースは通常の登山コースに較べて距離や標高差が少なく、また頂稜線にもすんなりと行けるなどのメリットがあり、ピークを目指すにはお勧めのコースである。
急斜面が多く滑りやすいので雨の時は避け、また、道迷いの可能性が高いのでGPSは必携だと思う。なお、クマの糞は見当たらなかった。