般若心経

２１１１

　カラス

　ふた月ほど前からお宮の森にカラスが集まりだしました。それ以前からゴミの収集日には３～４羽のカラスがゴミを狙って集まっていましたが、その比ではありません。
朝方すごい数のカラスがけたたましく鳴き喚いています。
木々の梢に集団で止まっては、家々の上を周回し、また帰ってきます。それを何度も繰り返しているようです。
ご近所のお年寄りは「カラスが鳴くと近くに不幸がある」と話しています。
そのうち、カラスの一部が我が家の樫の木の枝に来て鳴くようになりました。
窓越し３～４メートル先で鳴くカラスは迫力があり恐ろしささえ感じます。
止まっては鳴いて、ときには二羽で止まる場所を争ってけたたましく羽音を高鳴らせています。その都度、窓をどんと叩いて驚かせて飛びたたせていましたが、あまりにも長く続くと信じたくはないけど、ひょっとして不幸がなどという不吉な気持ちになります。
　２週間ほど前、樫の木の枝にナイロンの糸を張りました。黒い径１ミリほどの糸です。効果はてきめん、翌日からカラスは一羽も来なくなりました。
そのうち、お宮のカラスも一切いなくなりました。
　我が家にカラスが来なくなったのでお宮のカラスがいなくなったのか、それともお宮のカラスがいなくなったので我が家にカラスが来なくなったのか、分かりません。
　いずれにしてもご近所を含めて不幸が去って、平穏な日々が戻ってきました。