般若心経

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般若心経

2021-01-09 | Weblog

 お線香

 仏壇の下に長い間使われることなく箱に入ったままのお線香がありました。長さが24センチもあり、そのまま香炉に立てると少し傾いただけで灰が香炉の外に落ちてしまいそうです。長すぎてお寺参りやお墓に持って行く訳にはなりません。桐の箱に入った高級そうなお線香です。


手前が普通のお線香です

 どのように使うのか昔、仏具屋さんに聞いたことがあります。そのとき仏具屋さんの云うには「2つに折って使えばいい」という返事でした。しかし、折って使うのであれば、わざわざ長い線香を作ることもないだろう、長いには長い理由が別にあるのではないか、と失礼にも素人の私がプロの話を信じませんでした。今であれば、インターネットで調べればすぐに分かるのですが、その当時はそれきりでなすすべもなく、そのまま仏壇の奥に眠ったままになっていました。
 暮れに仏壇の掃除をしているとき、ふと思い出してインターネットで調べてみました。するとこの長い線香は長時間燃焼するためふつうお寺で使われる、もし家庭で使用するときは、折って使うとよいと説明がありました。仏具屋さんの云われた通りです。線香を折ることは別に作法に反していることではなく、宗派によっては折って使うこともあるようです。
また1本の燃焼時間が30分以上あり、瞑想、阿字観の際の時間の目安としても使用されるそうです。
 試しに使ってみました。香炉の真ん中にまっすぐ立てると灰が外に落ちることもありません。
数十年ぶりに箱から出され、火を灯された線香は細く薄い煙とともにいい香りを部屋の中に漂わせました。