夢千代日記
2月4日 バスツアーで兵庫県浜坂漁港と湯村温泉へ行ってきました。
湯村温泉はドラマ夢千代日記で一躍全国的に有名になった温泉です。予て一度行ってみたいと思っていた処です。
夢千代館に入りました。
館内にはドラマの台本とか昭和を思い出させる小道具、商店の再現、芸者夢千代を演じた吉永小百合さんゆかりの品々をはじめ、吉永さんの平和活動などが紹介されています。
館内のテレビでドラマのビデオが流れていました。
体内被曝により白血病を患っている夢千代がお座敷で貝殻節を舞っている場面です。すらりとした芸者姿の夢千代がめまいを起こしたのかふらつきます。いち早く異変に気付いた樹木希林さん演じる唄いの年増芸者が、お客に気づかれることなく夢千代をすばやく座敷の外に連れ出し、何事もなかったように代役を務め踊り唄い続けます。
この場面は昔、テレビで観て記憶に残っています。名女優吉永さん希林さんならではの演技にすばらしさを感じたことを思い起こしました。
ただそのテレビを観ていた当時は何をしていた頃だったのだろうかと考えましたが分かりません。現実の世界とドラマの世界を全く分けて考えていたのでしょう。
館内に貝殻節が流れていました。このドラマの中でも何度も貝殻節が流れます。貝殻節はこのドラマによって全国に広まったと云われています。
何の因果で 貝殻漕ぎなろうた
カワイヤノー カワイヤノー
色は黒うなる 身はやせる
ヤサ ホーエーヤ ホーエヤエーエ
ヨイヤサノサッサ
ヤンサノエーエ ヨイヤサノサッサ
「貝殻漕ぎ」は「イタヤ貝を採るため、ジョレンと呼ばれる熊手のような漁具に網をつけた舟をこぐ作業」のことです。どういうわけだったか貝殻漕ぎを習ったがため、日焼けして黒くなり、体はやせてしまった。可哀そうだと唄っています。
私は長い間「貝殻漕ぎなろうた」を「貝殻っこになった」とばかり思っていました。そのように聞こえませんか。夢千代日記の前後に相次いでテレビや映画化され話題になったフランキー堺さん主演の「私は貝になりたい」が影響していたのだと思います。人の前で唄ったとか何か支障があったわけではありませんが、貝殻節を聞くたびに思い出します。