飴ひとつ
朝、お参りした観音堂でお接待の飴を10個ほどもらった。
午後、草抜きの仕事を終えての帰り道、公園の中を通ると小学校低学年らしき男女5人が遊んでいる。
ポシェットにいれていた飴を思い出し、その子らに「飴をあげようか」と問うた。
するとひとりは
「わぁ! ちょうだい」
ひとりは
「・・・・」
ひとりは
「ありがとう」
ひとりは
「塩飴だったらいらない」
ひとりは
「食べてだいじょうぶ? 絶対にだいじょうぶ? 誓いますか」
結局一人を除いて受け取ってくれた。
飴ひとつをとってもこんなにも反応が違うものだ。生まれて10年も経っていないのに。遺伝的なものもあろうが、育った環境が大きく影響しているのだろう。
「氏より育ち」
「朱に交われば赤くなる」
ややもすれば、未だにまわりの人たちの言動や視線に左右されてばかりいる我が身を思った。