そうだったんだ!読書メモ~~今日見つけた3つの「ヘェ〜」

欲張って1冊の本からたくさん学ぼうとしても無理っぽいので3〜4つにポイントをしぼってます。

★★★ 柳 宗悦 MUJIBOOKS

2019-01-21 17:14:02 | 読書
しばらく前に近郊に無印商品が出来た。色んなものが販売されているが本まであるのには驚き、買ってみた。気になったところを3か所挙げる。

◯ 美しさにも色々な性質がありましょうが、私は畢竟(ひっきょう)「健康の美」を最も本質的なものだと考えます。私はそういう「健康な美」が多量に民藝品に含まれていることを目撃するものであります。私はそれをNormal beautyと呼びたいのであります。一見すると平凡な美に思われましょうが、結極は、これにまさる美はありません。かかる正常な美が、最も素直に必然に民藝品に現れるというのが私の考えであります。p.16
(民藝と呼ばれる人は何人かいますが、この人が創始者だったんですね。思うにシンプルとか、スッキリしていることですね。)

◯ しかしなぜかくも長くその美が見捨てられたか。花園に居慣れているものはその香りを知らないと言われる。あまりに見慣れているが故に、とりわけ見ようとはしないのである。習性に沈む時反省は失せる。まして感激は消えるであろう。それ等のものに潜む美が認識されるまでに、今日までの長い月日がかかった。p.26
(フレンチバニラアイスクリームのひと口目はとても美味しい。しかし、二口目、三口目と進むとその感激は消えてしまうとポジティブ心理学の創始者も言っていますね。)

◯ 毎日触れる器具であるから、それは実際に堪えねばならない。弱きもの華やかなもの、込み入りしもの、それ等の性質はここに許されていない。分厚なもの、頑丈なもの、健全なもの、それらが日常の生活に即する器である。手荒き取扱いや烈しい熱さや寒さや、それ等のことを悦んで忍ぶほどのものでなければならぬ。病弱ではならない、華美ではならない。強く正しき質を持たねばならぬ。それは誰にでもまた何時でもまた如何なる風にも使われる準備をせねばならぬ。装うではいられない。偽ることは許されない。いつも試練を受けるからである。正直の徳を守らぬのものは、よき器となることが出来ぬ。工藝は雑器に於いてすべての仮面を脱ぐのである。p.28
(どのような使い方をされるかわからないから、頑丈なものがいいと言っていますね。ごちゃごちゃしたものは壊れやすいからでしょう。)