6月25日 (土曜日)
余禄のコラムには・・
欧州連合(EU)本部のあるブリュッセルのみやげ物に
「完全な欧州人になるには」という絵はがきがある。
加盟国のマンガが描くのは、
〇ドイツ人のようにユーモア豊か、
〇イタリア人のように几帳面、
〇ギリシャ人みたいに用意周到
そう、各国の国民性の逆を突くあてこすりだ。
〇禁酒できるアイルランド人や、
〇車の運転がうまいフランス人
〇料理上手の英国人である。
その英国人が「完全な欧州」から退出するという投票の結果であった。
=================
首相や野党党首、金融界や主要産業経営者、
つまりは英国のエリート層がこぞって
EU離脱の破滅的影響を説いた国民投票である。

しかしグローバル経済下で富裕層や移民への不満を募らせる
草の根の多数派は、民主主義の名をもってEUからの「独立」を選択した。


キャメロン氏は辞任。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
すぐさま為替、株式市場を襲った混乱が、
その世界的衝撃を示した。
英国と出口の複合語でブレグジット(Brexit)。
そう呼ばれるEU離脱が英国経済や欧州・世界経済にもたらす影響は
時間をおいて見ねばなるまい。・・・・
それにも増して重大なのは政治的波紋である。
ーーーーーーーーーーーーー
EU内ではこれを機に、各国の反移民の極右勢力などによる
EU離脱の動きの活発化が懸念されている。
また格差拡大をもたらすグローバル経済への不満が
自国中心主義にはけ口を求めるのは世界的な現象である。
ことは「完全な欧州」の分裂だけにはとどまらない。
2度の大戦を経て築かれた物や金、人が自由に行き来する
国際秩序が草の根の不満の標的となる今日である。
政治はこれに対処できるのか。
もうこの先「料理上手」と呼ばれまい英国人からの問いだ。
==================================
★元々EUは
ヨーロッパが統合に向けて動いてきたのは、
超大国・アメリカに対抗するためである。
約3億2000万の人口を持つ巨大マーケットであり、
世界的な金融支配を行うアメリカに対抗するには、
もはや一国だけの力では不可能だ。
そこで、ヨーロッパ全体がひとつになることによって、
約5億人ともいわれる一大マーケットをつくり上げ、
強大な経済体としてアメリカに対抗する。
そうした文脈で生まれたのが、EUであり、ユーロであったといえる。

=====================
以降は蛇足)
その統合体制も、14年3月にロシアが半ば強引にクリミア半島を編入したことによって、
大きく変化することになった。
また、同時にヨーロッパ自体の大きな欠陥が露見したことで
今ヨーロッパは分裂に向けて動きつつあるのが現状だ。
その欠陥の典型が、ギリシャ問題だ。同じユーロ導入国であっても、
国の状況はさまざまで、ドイツ・フ ランスとギリシャのように、
国家間に大きな経済格差のあるケースも少なくない。
もともと、文化的にも民族的にも別々の国だったわけで、当然といえば当然である。
^^^^^^^^^^^^^
それら別々の存在を統合しようとする時、必要になるのは「絶対的な力」か
「絶妙な力のバランス」である。
しかし、近年のギリシャ問題によって、
ヨーロッパの力のバランスは崩れ始めたことが露見した。
^^^^^^^^^^^^^^
08年に発生したリーマン・ショックによって、
ヨーロッパの金融市場は大きなダメージを受けた。
そのため、ヨーロッパの金融資本はリスクの高い新興国から安全な国、
つまりドイツやフランスなどの大国に逆流することになった。
そのあおりを食うかたちで、ヨーロッパの経済弱者の国が破綻危機に瀕し、
それらの国々を指す「PIGS(ポルトガル、イタリア、ギリシャ、スペイン)」
という総称まで生まれた。
ずっと借りられると思っていたお金を「すぐに返せ」と言われて、
すぐに返せる人はいない。
しかし、現実にはリーマン・ショックによって
「ずっとお金を借り続けることができる」という幻想が崩壊してしまった。
そのため、経済危機が連鎖したというのが、10年頃にヨーロッパを襲った、
いわゆるソブリン危機の背景なのである。
=========================
余禄のコラムには・・

欧州連合(EU)本部のあるブリュッセルのみやげ物に
「完全な欧州人になるには」という絵はがきがある。

加盟国のマンガが描くのは、
〇ドイツ人のようにユーモア豊か、
〇イタリア人のように几帳面、
〇ギリシャ人みたいに用意周到
そう、各国の国民性の逆を突くあてこすりだ。

〇禁酒できるアイルランド人や、
〇車の運転がうまいフランス人
〇料理上手の英国人である。
その英国人が「完全な欧州」から退出するという投票の結果であった。
=================
首相や野党党首、金融界や主要産業経営者、
つまりは英国のエリート層がこぞって
EU離脱の破滅的影響を説いた国民投票である。

しかしグローバル経済下で富裕層や移民への不満を募らせる
草の根の多数派は、民主主義の名をもってEUからの「独立」を選択した。


キャメロン氏は辞任。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
すぐさま為替、株式市場を襲った混乱が、
その世界的衝撃を示した。
英国と出口の複合語でブレグジット(Brexit)。
そう呼ばれるEU離脱が英国経済や欧州・世界経済にもたらす影響は
時間をおいて見ねばなるまい。・・・・

それにも増して重大なのは政治的波紋である。
ーーーーーーーーーーーーー
EU内ではこれを機に、各国の反移民の極右勢力などによる
EU離脱の動きの活発化が懸念されている。
また格差拡大をもたらすグローバル経済への不満が
自国中心主義にはけ口を求めるのは世界的な現象である。
ことは「完全な欧州」の分裂だけにはとどまらない。
2度の大戦を経て築かれた物や金、人が自由に行き来する
国際秩序が草の根の不満の標的となる今日である。
政治はこれに対処できるのか。
もうこの先「料理上手」と呼ばれまい英国人からの問いだ。
==================================
★元々EUは
ヨーロッパが統合に向けて動いてきたのは、
超大国・アメリカに対抗するためである。
約3億2000万の人口を持つ巨大マーケットであり、
世界的な金融支配を行うアメリカに対抗するには、
もはや一国だけの力では不可能だ。
そこで、ヨーロッパ全体がひとつになることによって、
約5億人ともいわれる一大マーケットをつくり上げ、
強大な経済体としてアメリカに対抗する。
そうした文脈で生まれたのが、EUであり、ユーロであったといえる。

=====================
以降は蛇足)
その統合体制も、14年3月にロシアが半ば強引にクリミア半島を編入したことによって、
大きく変化することになった。
また、同時にヨーロッパ自体の大きな欠陥が露見したことで
今ヨーロッパは分裂に向けて動きつつあるのが現状だ。
その欠陥の典型が、ギリシャ問題だ。同じユーロ導入国であっても、
国の状況はさまざまで、ドイツ・フ ランスとギリシャのように、
国家間に大きな経済格差のあるケースも少なくない。
もともと、文化的にも民族的にも別々の国だったわけで、当然といえば当然である。
^^^^^^^^^^^^^
それら別々の存在を統合しようとする時、必要になるのは「絶対的な力」か
「絶妙な力のバランス」である。
しかし、近年のギリシャ問題によって、
ヨーロッパの力のバランスは崩れ始めたことが露見した。
^^^^^^^^^^^^^^
08年に発生したリーマン・ショックによって、
ヨーロッパの金融市場は大きなダメージを受けた。
そのため、ヨーロッパの金融資本はリスクの高い新興国から安全な国、
つまりドイツやフランスなどの大国に逆流することになった。
そのあおりを食うかたちで、ヨーロッパの経済弱者の国が破綻危機に瀕し、
それらの国々を指す「PIGS(ポルトガル、イタリア、ギリシャ、スペイン)」
という総称まで生まれた。
ずっと借りられると思っていたお金を「すぐに返せ」と言われて、
すぐに返せる人はいない。
しかし、現実にはリーマン・ショックによって
「ずっとお金を借り続けることができる」という幻想が崩壊してしまった。
そのため、経済危機が連鎖したというのが、10年頃にヨーロッパを襲った、
いわゆるソブリン危機の背景なのである。
=========================