冬に入る前の気象庁の長期予報は、「暖冬」でありました。それがどうしたことでしょう。「厳冬」になってしまいました。気象庁自身が言っています。先の予報は、「せいぜい2週間程度が限界です」。やはり、長期予報の当る確立は「ゲタ」に頼るのと同程度の確率だったようです。
本格的な冬の寒さがこれからだと言うのに、家屋倒壊や雪崩による死者は、14日現在90人にも達しています。神戸大震災の被災者が暮らす、復興住宅での老人の孤独死も、去年1年間で69人に達しました。高齢化社会は、雪国で生活しようという意欲を衰えさせてしまうのでしょうか?都会でも老齢者の孤独は深刻なものになっているんですが・・・。
宮沢賢治の時代は、「夏の暑さ」(旱魃)と「夏の寒さ」(冷害)が大敵でした。冬の寒さは、今時の言葉で「想定内」だったようです。高齢化社会が押し寄せていない社会は、集落が一体化していて、各世代が助け合った社会であったのでしょう。
「雨にも負けず」(カタカナを平かなに変換)
【雨にも負けず
風にも負けず
雪にも夏の暑さにも負けぬ
丈夫なからだをもち
慾はなく
決して怒らず
いつも静かに笑っている
一日に玄米四合と
味噌と少しの野菜を食べ
あらゆることを
自分を勘定に入れずに
よく見聞きし分かり
そして忘れず
野原の松の林の陰の
小さな萱ぶきの小屋にいて
東に病気の子供あれば
行って看病してやり
西に疲れた母あれば
行ってその稲の束を負い
南に死にそうな人あれば
行ってこわがらなくてもいいといい
北に喧嘩や訴訟があれば
つまらないからやめろといい
日照りの時は涙を流し
寒さの夏はおろおろ歩き
みんなにでくのぼーと呼ばれ
褒められもせず
苦にもされず
そういうものに
わたしは
なりたい】
本格的な冬の寒さがこれからだと言うのに、家屋倒壊や雪崩による死者は、14日現在90人にも達しています。神戸大震災の被災者が暮らす、復興住宅での老人の孤独死も、去年1年間で69人に達しました。高齢化社会は、雪国で生活しようという意欲を衰えさせてしまうのでしょうか?都会でも老齢者の孤独は深刻なものになっているんですが・・・。
宮沢賢治の時代は、「夏の暑さ」(旱魃)と「夏の寒さ」(冷害)が大敵でした。冬の寒さは、今時の言葉で「想定内」だったようです。高齢化社会が押し寄せていない社会は、集落が一体化していて、各世代が助け合った社会であったのでしょう。
「雨にも負けず」(カタカナを平かなに変換)
【雨にも負けず
風にも負けず
雪にも夏の暑さにも負けぬ
丈夫なからだをもち
慾はなく
決して怒らず
いつも静かに笑っている
一日に玄米四合と
味噌と少しの野菜を食べ
あらゆることを
自分を勘定に入れずに
よく見聞きし分かり
そして忘れず
野原の松の林の陰の
小さな萱ぶきの小屋にいて
東に病気の子供あれば
行って看病してやり
西に疲れた母あれば
行ってその稲の束を負い
南に死にそうな人あれば
行ってこわがらなくてもいいといい
北に喧嘩や訴訟があれば
つまらないからやめろといい
日照りの時は涙を流し
寒さの夏はおろおろ歩き
みんなにでくのぼーと呼ばれ
褒められもせず
苦にもされず
そういうものに
わたしは
なりたい】