日向ぼっこ残日録

移り気そのままの「残日録」

青春グラフィティ!

2008年04月09日 10時37分05秒 | 残日録
青春のグラフィティに「愛と死を見つめて」があった。

不治の病の少女(西脇高等学校生)と浪人生の書簡を元に書籍が1963年に刊行され、翌年(1964)には日活で映画化(吉永小百合・浜田光夫)された。歌も青山和子の澄んだ歌声によって大ヒット。

戦後の貧しさは、「純愛」ものを大ヒットさせた。ラジヲドラマ「君の名は」(1952年放送)では、銭湯が空になったと言われたほど、その時間の外出はなかった。
そして、集大成のように現れた「愛と死を見つめて」は、吉永小百合のイメージをも不動のものにして現在に至っている。

世の中に物質が少なく、貧しさを感じないほど皆が貧富の差を感じない貧しさゆえに、心のよりどころとして「純愛」に憧れた。

そして、現在は・・・。貧富の差があまりにも広がって、「うらやましがる」暇もないほど日々の生活に疲れて、刹那的な恋に虚無感を満たすから、「純愛」は姿を消した。そして、その時代に青春を過ごした「オールド・ガールズ」は、その匂いが微かに残る「韓流(はんりゅう)ドラマ」に酔っている。