寂しさにさらされる庭の様子に少し慣れ・・・
実りと落ち葉と、枯れた空気はホロホロと・・・
ふくらむ頬に手を寄せて・・・冷えた空気に口笛吹き・・・
乾いた音が響き届けば・・・時の音は、後僅かと・・・
せめて名残惜しみをあと少し・・・
渡り鳥も、ユルユル羽ばたき踊り舞う・・・。
寒風にさらされて・・・かじかむ手足に探りを入れ・・・
ほころぶ暮らしはどこか他人事に・・・
すきま風と節穴が・・・障子の陰でコソコソ揺れると・・・
見下ろす高層ビルの列が、こぞって押し寄せる・・・。
未来にさらされた・・・
明日ある場所は、今も失われ・・・
今日ある居場所は、ものけの殻に・・・
冬を奏でる町の音も・・・雑音にさえ聞こえて来ると・・・
闇の中で耳を塞ぎ・・・おとぎ話に奪われてしまうのかも・・・