「ゼウスが蒔いた不幸の種」
アンティオペーはテーバイの王・ニュクテウスの娘。
何の不自由もなく暮らしていた彼女であったが、これがまた美女であるからして、またたく間にゼウスの恋のターゲットにされてしまうのである。
ゼウスは毎回毎回、巧妙な手を使ってくるが、今回もまた凝っていた。
何の不自由もなく暮らしていた彼女であったが、これがまた美女であるからして、またたく間にゼウスの恋のターゲットにされてしまうのである。
ゼウスは毎回毎回、巧妙な手を使ってくるが、今回もまた凝っていた。
なんとゼウスはサテュロスに化けて、アンティオペーに近づくのだ。サティロスとは、ちょっと好色でいたずら好きな山の精のこと。
やがてアンティオペーは、自分が妊娠してしまったことに気がつく(どうもこうも、ゼウスと火遊びすると、子供ができてしまうのか? 全知全能だからなのか!?)。
やがてアンティオペーは、自分が妊娠してしまったことに気がつく(どうもこうも、ゼウスと火遊びすると、子供ができてしまうのか? 全知全能だからなのか!?)。
そんなわけで厳格な父王にバレて大変とシキュオンに逃亡し、シングルマザーになるのが嫌だったのか、シキュオンのエポーペウス王と結婚する(実はこの王に誘拐され、腹の子の父はエポーペウスだとする説もある)。
しかし、父ニュクテウスは娘をシキュオンまで追ってきて、このエポーペウス王と戦って死んでしまった(自殺したという説もある)。
しかし、父ニュクテウスは娘をシキュオンまで追ってきて、このエポーペウス王と戦って死んでしまった(自殺したという説もある)。
いや~~、これじゃ、一家離散だよ。ゼウスのヒヒ爺。
ニュクテウスは、死に際に兄弟のリュコスの手を取って、こう言った。
ニュクテウスは、死に際に兄弟のリュコスの手を取って、こう言った。
「エポーペウスを殺し、アンティオペーを罰してくれ」
と命じてこと切れたのだった。恐るべき執念ですな。
リュコスはテーバイ軍を率いて、遺言どおりにシキュオンを攻め、エポーペウスを殺し、アンティオペーを捕らえる。
テーバイの国に帰る途中、キタイローンの山中で生んだゼウスの子となる双子ゼートスとアムピーオーンは、この山に置き去りにされてしまうのだった(もはやこの世に神などいないという展開)。
そしてアンティオペーは、リュコスの妻・ディルケーに奴隷として与えられた。
リュコスはテーバイ軍を率いて、遺言どおりにシキュオンを攻め、エポーペウスを殺し、アンティオペーを捕らえる。
テーバイの国に帰る途中、キタイローンの山中で生んだゼウスの子となる双子ゼートスとアムピーオーンは、この山に置き去りにされてしまうのだった(もはやこの世に神などいないという展開)。
そしてアンティオペーは、リュコスの妻・ディルケーに奴隷として与えられた。
女性のイジメは恐ろしいというが、どうも、ディルケーはリュコスがアンティオペーに気があるじゃないかと疑ったらしい。
アンティオペーにしてみればいい迷惑なのだが…… 。
アンティオペーにしてみればいい迷惑なのだが…… 。
二十年も辛い奴隷生活を送ってきたが、ついに脱走に成功する。しかし、キタイローンの山でまたもやディルケーの追っ手に捕まってしまうのだった。
ディルケーは牛の角にアンティオペーをくくりつけ引きずり殺してしまおうとする。
ディルケーは牛の角にアンティオペーをくくりつけ引きずり殺してしまおうとする。
ところが、ついに救援がここに登場した。なんと死んだと思われていた。彼女の双子の息子が現れたのだ。山の親切なきこりに拾われ育てられたという。
かくして親子は無事に再会。ディルケーは牛の角に突かれながら死んだしまったとさ。めでたしめでたし。
かくして親子は無事に再会。ディルケーは牛の角に突かれながら死んだしまったとさ。めでたしめでたし。