ジニーの、今日も気まぐれな感じで・・・

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ASKA New Album『Breath of Bless』を聞いてみた感想

2020年03月28日 16時46分11秒 | 音楽紹介
こんにちは、ジニーです。

発売から1週間が経ち、7週目くらいまで聴いたでしょうか?
ASKAのニューアルバム、「Breath of Bless」。
本人曰く、ASKAソロ史上最高傑作(これまでそういわれてきた「NEVER END」を越えた)という
太鼓判を押せるほどのもののようですが、


うん、その言葉に偽りはありませんでした。
史上最高傑作と自分自身で言い切れるほどの、素晴らしい作品です。
これは、ASKAの新境地を見たような気がします。

これまでで最高の15曲が収められている、75分越えの超大作。
収録曲は、
01. 憲兵も王様も居ない城 (6か月連続配信曲)
02. 修羅を行く (6か月連続配信曲)
03. どうしたの? (新曲)
04. 未来の人よ (6か月連続配信曲)
05. 忘れ物はあったかい (新曲)
06. 百花繚乱 (新曲)
07. イイ天気 (6か月連続配信曲)
08. 虹の花 (6か月連続配信曲)
09. じゃんがじゃんがりん (新曲)
10. 歌になりたい (シングル)
11. 消えても忘れられても (新曲)
12. 青い海になる (新曲)
13. 星は何でも知っている (6か月連続配信)
14. We Love Music (新曲)
15. Breath of Bless〜すべてのアスリートたちへ (シングル)

既発の曲以外にも7曲も新曲がある!
まずそこにビックリしたものです。
ほんと、復帰以降の量産体制はものすごいですね。

本作の一番の魅力は、アルバムとしての完成度でしょう。
多く方が、同様の評価をされているのを目にしますが、本当にその通り、
曲順も含めて、本作が一つの作品として非常に高い質で円を描いているのです。
よくもまあ、こんなにも個性的な曲ばかりを、治めたものです。

最近では、制作過程をASKA自身のブログでも知ることができ、
中には何年も前から温めていた曲や、ほかのアーティストに提供するつもりだった
曲があることも知ることができます。
アルバムが形を成すにつれ、ASKA自身のテンションが上がっていくのも
手に取るようにわかるようになり、非常に恵まれた時代になったものだと
感じたものでした。

しかし、一聴するまでは何処か「期待値上げすぎて大丈夫かな?」なんて思ったものです。

なんてことはない、そんな杞憂はポーン簡単に飛び越えていってしまいました。


一つの映画のようだ、小説のようだ、そんな感想が多かったように感じますし、
実際そうだと思います。
ひと所にとどまることなく、決意表明や、己の意思、邂逅、死生観、ラブソング、ロマン、
多種多彩な表情を曲ごとに見せつつ、「We Love Music」である通り、
音楽への愛で結び、「Breath of Bless〜すべてのアスリートたちへ」というエンドロールを経て
再び初めに還ってくる。
終わりよければすべて良し、というと言葉が軽くなってしまうのですが、
多種多様な表情を見せられた後に、音楽を愛するという本質的な部分でうまく終えているところが
円として完結している余韻を強く残すのでしょう。

個人的には、旅を想い浮かべました。
ドラクエやFFのようなRPGのような旅。
期待から始まり、紆余曲折を経て大団円を迎える。
何だろう、聴き終えて感動と一緒に、達成感がある。
そんな余韻を通して、気が付けば、最初に戻り再び旅が始まる。
これ、永遠に聴けるパターンです。


音楽配信の文化も定着し、サブスクで音楽がひたすらに消費される世の中。
CDはその存在の必要性を失くし始めています。
配信もCDもどちらも文化なので、どちらかであるべきということはないのですが
今回、CDを聞いていて感じたのは、ASKAの見せたかった世界観が分かりやすいのかな
ということ。
CD発売前の配信リリースでも、CDに倣った曲と曲の間が設定されているので、
CDじゃなきゃ感じられないというわけではないのですが、
CDである不自由さが、ASKAのルールの中で聴くことになり、むしろその用意された
箱の中で集中して世界観を楽しめるような気がしたのです。

この曲順じゃなきゃしっくりこないというのは、これまでのアルバム中では
本作が一番強く感じるところです。
前後の曲の繋がり(曲調、世界観、歌唱法、歌詞など)相互にリンクして、
その曲順である必然性を強烈に感じるのです。

「憲兵も王様も居ない城」や「修羅を行く」で、残された音楽人生に取り組む決意や意思を
これでもかと見せつけて、聴くものの緊張を煽ったうえで、時代をさかのぼったかのような
イントロで甘く歌うラブソング「どうしたの?」を置いてみたり、
「百花繚乱」でビルから飛び降りていく情景を描いて、重力を感じさせたかと思えば
青い空と白い雲で「イイ天気」と、意識を空へと解放させたり、
中でも、「じゃんがじゃんがりん」から「Breath of Bless〜すべてのアスリートたちへ」に至るまでの
緊張感からの解放感は、本当に素晴らしい。
まるで現在の世情を予見していたかのように不安を歌ったかと思えば、
そんな気持ちを包み込むかのように、「歌になりたい」が始まる。
ここは本当に鳥肌が立ちます。
そして「星は何でも知っている」の懐の深さは、異常なほどで、これまでの悲喜こもごもを
「とは言うものの」と一手に、たった一言ですべて受け止めてしまう。
すごい極端な言い方してしまうと、「とは言うものの」、「We Love Music」というのが
テーマだったのかと思うほどでした。


新しくASKAを知った人には、ぜひ手に取ってほしいアルバムです。
音楽を愛し、音楽に愛された人の奏でる音楽がどういうものなのか、ぜひ耳にしてほしい。
そしてライブを味わってほしい。
時は無情にも消えていくもので、全盛期並みの歌唱を再び手にしたASKAがこのテンションで
歌い続けていける時間にも、やはり限りがある(本人もそのようなことを言っている)。
肌で感じるには、今なんです。

もし、このつたないブログで興味を持っていただけた方は、ぜひ手にしてみてほしい。
聴いてみてほしい。
心から、そう言える作品です。






参考までに、オフィシャルのダイジェストも載せておきます。
でも、正直これだじゃ良さは分からないなぁ。
買ってほしいなぁ、全部聞いてほしいなぁ。

ASKA New Album『Breath of Bless』(Audio Teaser)

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