こんばんは、ジニーです。
ついに、ついにこの作品に触れる時が来ました。
綾辻行人さんの「時計館の殺人」です。
名作と呼ばれの高い本作、噂に違わぬ凄い作品でした。
本作は綾辻行人さんの代名詞でもある「館シリーズ」の第5段。
シリーズ初の上下巻に渡る大作です。
舞台はタイトルの通り時計に埋め尽くされた館。
108個の時計が埋め尽くす館で凄惨な連続殺人事件が起こります。
犯人は誰なのか?
という推理を巡らせる面白さもありますが、本作のメインは壮大なトリック。
読む前から「前代未聞の壮大なトリック」という煽りを見ていましたが、それでもなお驚かずにはいられないとんでもないトリックで、思わず読みながら唸ってしまいました。
これですよ、これが館モノのミステリーの醍醐味です。
トリックありきの物語になってたりすると、取ってつけた感が否めなくなったりもするのですが、さすが綾辻さんです、その背景も実にうまく物語として成立させています。
また、本書には至る所にミスリードがあり、それもまた面白さの一つ。
作者からのヒントも、受け取り方を間違えたら真相はおろか、何がヒントなのかもわからなくなってしまう。
最後にして最大の謎が明かされた時、あそこの一文が、あの時の描写がフラッシュバックします。
複雑に絡まった糸が、一気に解けて一つに繋がるかのように。
てか、このトリックを初見で当てれた人は心から尊敬します。
それぐらいスゴイ!
もうここまでくると騙されることも喜びですね。
むしろトリックが明かされた時に「なんじゃそりゃ!」って言いたい自分が確実にいる。
読書の喜びをくれる貴重な一冊です。
期待していた分を軽く超えてくる期待以上の作品でした。
この快感、いろんな人に味わってほしい。
その他「館シリーズ」の読書感想。
あれ、「人形館の殺人」の読書感想を書いてない…💦
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