ジニーの、今日も気まぐれな感じで・・・

気負わず、気取らず、ありのまま。
ゆるりと思ったことを書いていってます。
お気に召したらうれしい限り。

青山美智子 「木曜日にはココアを」 読了

2022年07月16日 15時22分24秒 | 読書
こんにちは、ジニーです。

今日から3連休。
この1週間は、なかなかハードな1週間でしたが、ようやくお休み。
この週末はのんびりしようと思います。

さて、そんな伸びり具合にちょうどいい本の紹介です。
青山美智子さんの「木曜日にはココアを」。
僕と同じ愛知県出身の作家さんで、ほっこりする物語と言えば
僕にとっては青山さんがその筆頭だったりします。

以前も「猫のお告げは樹の下で」を読み、感想を書きました。

青山美智子 「猫のお告げは樹の下で」 読了 - ジニーの、今日も気まぐれな感じで・・・

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では、簡単に物語の紹介を。

桜並木の綺麗な川沿いにひっそりと佇む喫茶店「マーブル・カフェ」。
そのカフェで出されたココアから始まる物語。
舞台は日本から始まり、シドニーまで広がります。
小さな出来事が繋がっていき、最後は一人の命を救う・・・。
という物語です。

「ココア」からスタートする物語は、全部で12編の連作短編集。
それぞれの作品にはカギとなる色があります。
ココアのブラウン(茶色)、卵焼きのイエロー(黄色)、ネイルのピンク・・・。
読み進めながら、次は何色なのかな?なんてことを想像しながら
進めていくのもなかなか面白かったです。

とにかく、読みながら優しくなれる本。
色がテーマでもあるので、読み進めるうちに自分の中にも色がつくイメージがあるんです。
ひとつひとつ色が加わっていき、最終的に何とも華やかな色どりで
心が鮮やかに温かくなっていくような感覚になります。

ここ最近、他人を傷つけるというニュースを目にする機会が増えたように感じます。
誰かが誰かを気つけるというのは、その話を聞いているだけでも
非常に心が痛みます。
すぐ隣の誰かに優しくすること、それが今の世の中には少し欠けてしまっているのかな
と感じることもあるのですが、この本を読むとその大切さがよく分かります。
登場人物がみんな優しい。
そして関わる人物に「優しさ」を渡していき、それが連鎖していくのです。
だから読んでいてほっこりするのだと思います。
温かな気持ちになるのだと思います。

ちょっと疲れたな、ちょっとストレス感じるな。
そんな風に感じるのであれば、この本を読むことも一つの解消法になるかもしれません。

一つ一つが短いお話でもあるので、読書が苦手という方にも
手に取ってもらいやすい本だと思います。

是非、ココアから始まるささやかな奇跡を味わってみてください。



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