こんにちは、ジニーです。
今日は、12月25日。
そう、クリスマスですね。
今夜はフライドチキンが食卓に並ぶ予定です。
そして食後にはクリスマスケーキ。
1年に1度の特別な夜を楽しみたいと思います。
そんな日に、おいしい小説の読書感想を。
当ブログでは常連の作品、成田名璃子さんの「東京すみっこごはん」です。
まずはいつものやつをやりますね。
東京すみっこごはんとは、作中に出てくる共同食堂の名称です。
様々な人間が共存する都市、東京。
そんな都会の片隅、とある商店街のわき道にある古ぼけた一軒家。
縁もゆかりもない老若男女が集い、食を共にする場所。
くじ引きで食事当番を決めて、当番になった人は食堂にあるてづくりの
レシピ帳に沿って、みんなに手作りご飯をつくって振舞う。
素人だけど関係ありません。
まずくたって黙って食べる。
そんなルールのちょっと変わった場所です。
（ここまでがテンプレ）
今回読んだのはシリーズ第四弾となる「楓の味噌汁」。
この作品には、表題作ともう二つの作品が収録されています。
＜収録作品＞
・安らぎのクリームコロッケ
・ＳＵＫＩＹＡＫＩ
・楓の味噌汁
これまでの「東京すみっこごはん」はだいたい４～５編の作品が収録されていたので
今回は作品の数としては少なめです。
ただ、一つ一つの内容はこれまでにないくらいボリュームが多く、
1冊のページ数としては、たぶん1番多いのではないかと思います。
持った感じも少しほかのシリーズよりちょっと重い感じがする。
多分これは、今回の収録内容に影響を受けていると思います。
これまでのシリーズを通して本作は一つの王道の流れがあります。
この「東京すみっこごはん」に通うメンバーや初めて訪れる客（以降のメンバーになることが多い）の
誰かが作品ごとに主人公となり、悩みにぶつかりながらも「すみっこごはん」の
メンバーと食事を通して克服していくというものです。
基本的には、各短編の中で完結する形が多いのですが、今回の「楓の味噌汁」では
完結せずに、悩みや謎が以降の作品に持ち越されるよな、ちょっとモヤっとした感じで
終わっていきます。
「安らぎのクリームコロッケ」ではすみっこごはんに嫌悪感を抱く女性が、
「SUKIYAKI」ではすみっこごはんの常連である柿本さんが連れてきた少年が、
「楓の味噌汁」では同じく常連の板前 金子さんの弟子と主人公 楓に縁の深い人物が、
それぞれ今までの【ほんわか】なすみっこごはんをかき乱していきます。
なんだか少し色合いの違いを感じる、ちょっとシリアスな雰囲気の強い本作ではありますが、
作中に出てくる美味しい食事の描写は変わらずで、読んでいるうちに表題にもなっている
料理やその料理を取り巻く副菜を食べたくなってきてしまいます。
悩みはあってもお腹は空く。
お腹が空いているときにいい考えはまとまらない。
なんだかそんな言葉が浮かんでくるほど、登場人物はみんなしっかりご飯を食べてます。
ちょと食が細くなる時もありますが、最後にはちゃんとご飯をおいしそうに食べています。
食べることが何よりも幸せな時間である僕にとっては、そういった美味しい料理と
その味や匂いまで伝わってきそうな描写は、本作の虜になった最大の理由でもあります。
そして、うっすらとお気づきかもしれませんが、この「東京すみっこごはん」は
次の第五弾で完結となります。
簡潔に向けての一波乱といった感じですね。
これまでとは少し違った雰囲気を感じる本作も、やはりぐいぐいと読みこんでしまう
面白さがありました。
過去の読書感想はこちらから
今日は、12月25日。
そう、クリスマスですね。
今夜はフライドチキンが食卓に並ぶ予定です。
そして食後にはクリスマスケーキ。
1年に1度の特別な夜を楽しみたいと思います。
そんな日に、おいしい小説の読書感想を。
当ブログでは常連の作品、成田名璃子さんの「東京すみっこごはん」です。
まずはいつものやつをやりますね。
東京すみっこごはんとは、作中に出てくる共同食堂の名称です。
様々な人間が共存する都市、東京。
そんな都会の片隅、とある商店街のわき道にある古ぼけた一軒家。
縁もゆかりもない老若男女が集い、食を共にする場所。
くじ引きで食事当番を決めて、当番になった人は食堂にあるてづくりの
レシピ帳に沿って、みんなに手作りご飯をつくって振舞う。
素人だけど関係ありません。
まずくたって黙って食べる。
そんなルールのちょっと変わった場所です。
（ここまでがテンプレ）
今回読んだのはシリーズ第四弾となる「楓の味噌汁」。
この作品には、表題作ともう二つの作品が収録されています。
＜収録作品＞
・安らぎのクリームコロッケ
・ＳＵＫＩＹＡＫＩ
・楓の味噌汁
これまでの「東京すみっこごはん」はだいたい４～５編の作品が収録されていたので
今回は作品の数としては少なめです。
ただ、一つ一つの内容はこれまでにないくらいボリュームが多く、
1冊のページ数としては、たぶん1番多いのではないかと思います。
持った感じも少しほかのシリーズよりちょっと重い感じがする。
多分これは、今回の収録内容に影響を受けていると思います。
これまでのシリーズを通して本作は一つの王道の流れがあります。
この「東京すみっこごはん」に通うメンバーや初めて訪れる客（以降のメンバーになることが多い）の
誰かが作品ごとに主人公となり、悩みにぶつかりながらも「すみっこごはん」の
メンバーと食事を通して克服していくというものです。
基本的には、各短編の中で完結する形が多いのですが、今回の「楓の味噌汁」では
完結せずに、悩みや謎が以降の作品に持ち越されるよな、ちょっとモヤっとした感じで
終わっていきます。
「安らぎのクリームコロッケ」ではすみっこごはんに嫌悪感を抱く女性が、
「SUKIYAKI」ではすみっこごはんの常連である柿本さんが連れてきた少年が、
「楓の味噌汁」では同じく常連の板前 金子さんの弟子と主人公 楓に縁の深い人物が、
それぞれ今までの【ほんわか】なすみっこごはんをかき乱していきます。
なんだか少し色合いの違いを感じる、ちょっとシリアスな雰囲気の強い本作ではありますが、
作中に出てくる美味しい食事の描写は変わらずで、読んでいるうちに表題にもなっている
料理やその料理を取り巻く副菜を食べたくなってきてしまいます。
悩みはあってもお腹は空く。
お腹が空いているときにいい考えはまとまらない。
なんだかそんな言葉が浮かんでくるほど、登場人物はみんなしっかりご飯を食べてます。
ちょと食が細くなる時もありますが、最後にはちゃんとご飯をおいしそうに食べています。
食べることが何よりも幸せな時間である僕にとっては、そういった美味しい料理と
その味や匂いまで伝わってきそうな描写は、本作の虜になった最大の理由でもあります。
そして、うっすらとお気づきかもしれませんが、この「東京すみっこごはん」は
次の第五弾で完結となります。
簡潔に向けての一波乱といった感じですね。
これまでとは少し違った雰囲気を感じる本作も、やはりぐいぐいと読みこんでしまう
面白さがありました。
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