今日は朝から、元同僚で友人でもあるAさんの引っ越しの手伝いに行って来ました。
Aさんは、超富裕層に属する人で、僕よりも10年は年下の日本人女性です。このブログで以前ご紹介した人ですが、僕の知り合いの中では一番のお金持ちで、、、シドニーと韓国の一等地にレストランを所有し、メルボルンではネイルサロンを所有していらっしゃいます。
そのAさん、日本にお住まいのお母さまのお世話に日本に帰っている間に、オーストラリアの永住権を失効させたのだそうです。うっかりという訳ではなく、ご自分の意志だそうで、、、何とも勿体ないと思うのです。
ご存じの方もいらっしゃると思いますが、日本政府は日本国民の2重国籍は認めていないので、日本のパスポートを持ちながら、オーストラリアの市民権を取得することは基本的にはできません。こちらで帰化してオーストラリア人になってしっまったら、日本国籍は自動的に喪失するのです。(
もし、オーストラリアの市民権を取ったのに日本のパスポートを使っていたら、、、旅券法違反の罪で、逮捕されてしまう可能性もあるそうです。メルボルンの日本総領事館のウエブサイトによると、、、「日本の国籍を喪失したものは,日本の戸籍法上,1か月以内に国籍喪失届を提出することが義務付けられています。」
つまり、5年の内、3年以上オーストラリア国外に住んでいたということは、オーストラリアに永住する意思がないとみなされてしまい、次の永住権は更新できないという規則があるのです。
それで、今日はAさんの荷物を預かっていたオーストラリア人の友人が老人ホームに移られる引っ越しの日とのことで、Aさんも自分の荷物を引き取りにオーストラリアに観光ビザで入国し、車を持っていないAさんの為に、僕がAさんの荷物を別の友人の家まで運んであげたのです。
Aさんがオーストラリアの永住権を喪失させた話を聞いて、、、僕はオーストラリアに帰化した方が良いのかも?と思い始めました。
オーストラリアの市民権を取ることのメリットは、、、
1、永住権では、Aさんの様にオーストラリアの永住権を失効してしまう危険があること。市民権を取得してしまえば、市民権を失効することはない。
2、オーストラリアのパスポートの更新料だけですむ。永住権のままでは、日本のパスポートとオーストラリアの永住ビザ両方に更新料が数万円かかる。(日本のパスポートは10年毎に更新)
3、オーストラリア人として選挙権が貰えること。
今まで永住権を何度も更新をしてきたのですが、例えば、日本に旅行中に、重い病気や怪我に巻き込まれて、3年以上、オーストラリアに帰れなかった場合は、Aさんの様に永住権が更新できなくなってしまうかも知れないという不安があります。
僕の場合は、妻も子供もオーストラリア人ですから、永住ビザの更新が例外的に認められるかも知れません。投票権は、今までなかったですから、政治にはあまり興味が持てなかったのですが、投票権が貰えるなら、政治に興味が出るかも知れません。
次にオーストラリア市民権を取った場合のデメリットは、、、
1、日本で滞在できる期間は最長3か月に限られること。
2、日本の家族や親族(両親や兄弟、甥、姪、親戚など)から、「自分達は捨てられた。」と思われてしまって、関係がギクシャクしてしまう危険があること。
3、書類上は日本人ではなくなること。
今まで、市民権を取らず、永住ビザでこの国に滞在し続けた理由は、日本に長い期間(5年中3年以内)帰れるからです。しかし、オーストラリア人として日本に入国する場合、日本に滞在できる期間は3か月以内に成ってしまいます。
今までの日本滞在は3週間程度で、長くても1か月でしたから、3か月以上も滞在する理由はオーストラリアが嫌いになってしまい、急に日本が恋しくなり、家族を捨ててでも日本に帰りたくなってしまった場合か(そんなことはまずないと思いますが、、、それとも、両親の介護ぐらいでしょうか。
日本は住みやすい国ですが、、、家族(オーストラリア人の妻と子供達)を捨ててまで日本にずっと帰りたいとは今の所考えられませんし、、、介護といっても、僕の出来る事は限られていますし、、、専門の人にやって貰った方がいいような気がします。
それに、もし、オーストラリア人になってしまったら、両親や兄弟にしてみると、僕が外国人になったということですから、「自分達は捨てられた。」と思われてしまって、今までの様に接してくれないのでは?という心配もあります。
書類上はオーストラリア人ですが、、、勿論、気持ちは日本人です。日本在住期間よりオーストラリア在住期間の方が長いですし、家族も友人達も殆どオーストラリア人ですから、、、この国の人という気持ちもあります。スポーツの国際試合、例えばサッカーの試合でオーストラリア対日本の試合などは、当然日本のチームを応援してしまいます。
急に答えを出す必要はないのですが、、、いずれは決断しなければいけないかも知れません。
それでは、明日もこのブログでお会いしましょう。