2018.10.24
『左利き専用 綺麗な字が書けるペン字ドリル』10月18日発売
でお知らせしました
岡田崇花『左利き専用 綺麗な字が書けるペン字ドリル』ブティック社・ブティックムック
を買ってきました。
現物を見たら、これを買わずに帰ることは、「改訂版」をお出しになられた先生に対する裏切りだと感じました。
表紙にもあるとおり、
●14年前の【改訂版】です!
14年ぶりのリベンジです。
岡田先生ありがとうございます。
冒頭の「はじめに」のお言葉もうれしく思いました。
なかでも《右手で書きやすいように作られた文字ですが、コツさえ掴めばもちろん左手でも美しい文字が書けるようになります。》と、考えてみれば当たり前のことですが、どっかのお習字の先生のような、「きれいな字を書きたければ、右手で」という昔ながらの紋切り型の固定観念に取りつかれた言辞を弄する無知蒙昧な輩とは一線を画す発言で、嬉しく思います。
お手本が右で練習欄が左、見事に貫かれています。
練習用にコピーする用紙も巻末に付されています。
14年前の見事な「改訂版」になっています。
●過去のお話
今さら過去のお話をするのもなんですが、でも事実ですから、結果としてよいことでもあるので、また書いておきます。
(先のブログ記事から転載します。↓)
--
かつて左利き用と銘打ったものが出版されたことがありました。
『左利き用ボールペン字練習帳』岡田崇花/著 日本文芸社 2004年5月刊(*参照(2))
がそれです。
正直なところこれは、
具体的に説明しますと、ページの中身は「左から順に3段階に練習を進めてゆく」もので、それぞれ、(左に)薄くお手本の字が印刷された行、(中に)字のバランスがわかるように真ん中に破線の入った行、(右に)白紙の升目の行です。
ページ内は右用の「左から右へ」のままだったのです。
(あえて書いておきますと、著者もその後左利きの生徒さんから指摘を受け、反省されていたようです。*参照(4))
*参照:
(1)2004.6.3
『左利き用ボールペン字練習帳』
―発売の告知。
(2)2004.6.18
『左利き用ボールペン字練習帳』再び
―現物を入手、内容を詳細に紹介。
(3)2004.6.26
『左利き用ボールペン字練習帳』「レフティサーブ」で紹介
―左利きメルマガでの紹介の報告。
(4)2004.8.24
続報『左利き用ボールペン字練習帳』
―発売後の状況を編集者氏による報告から紹介。
--
●本書の特徴:大人の左手書き練習帳
改めて本書について書いてみましょう。
まずは、本の作りが(週刊誌のような)中綴じなので平らに開きやすく、練習帳として利用する際、書くときに綴じ部分が邪魔になりません。
・左手書きの練習帳として――
表紙の画像にあるように、一部横書きのページ等を除き、右側にお手本があり、左側へ順に「なぞるマス」→「十字罫線のマス」→「白紙のマス」と練習できるようになっています。
【左手用の並び】
「白紙」←「十字罫線」←「なぞる」←「手本」
(右手用の並び)
「手本」⇒「なぞる」⇒「十字罫線」⇒「白紙」
冒頭のお言葉にもありましたように、
「左利き」の悩みの一つとして、「字が下手」という人は多いと思います。
私に言わせれば、原因は(1)「左手での字の書き方をきちんと教えてもらえなかったから」だと思っています。
もう一つの理由として、(2)昨今の練習ドリルの類がみな、右手書きに都合のいい「左側にお手本・右側に練習スペース」というものになっているということで、左手書きでは満足な練習ができにくいのではないか、と考えています。
それに対して、本書はしっかり左手書き用練習帳になっています。
ちなみに、同じような学童向け左手練習帳としては、『ひらがなれんしゅうちょう』があります。
*参照:
2013.10.29
左手書き(左利き)に適した『ひらがなれんしゅうちょう』
『ひらがなれんしゅうちょう』小野村哲/著 特定非営利活動法人リヴォルヴ学校教育研究所/編集 平石 哲 (イラスト) NPO法人リヴォルヴ学校教育研究所 改訂版 (2006/3/1)
・左手書きについての注意事項の説明について――
「練習を始める前に〈正しい姿勢とペンの持ち方〉」のイラストは左手書きになっています。
(これは前回のものでそうでした。)
「左手できれいな字を書くコツ」では、〈左手で書く美文字は横線がポイント〉と、〈文字の大きさやバランスをつかもう〉で、左手書きについての注意が書かれています。
本書は、既に自分なりの書き方を身に付けている左利き・左手書きの大人の人が、「きれいな字の形を覚えて練習する」という(何度も言いますが)大人の左利き専用練習ドリルです。
ですから、左手書きについてのペンの持ち方や構え方・書き方といった技術的な詳細を云々する場ではないので、これといったポイントを押さえるだけで十分でしょう。
一つのポイントだけ抜き書きしておきますと――
右手で横線を引くときは自分の手に向って引きますが、左手で横線を引くときは、
要点は、(A)《(「や」「て」など、左から右に横線を引かないと書けない文字があり)まず横線を左から右に引く練習》であり、(B)《(右上がりの横線が必要なものもあり)右下がりにならないよう、手首を曲げずに引くのがコツです。》
*参照:
ブティック社『左利き専用 綺麗な字が書けるペン字ドリル』サイト より引用↓
・「じっくりお手本を見ながら練習できる! 左利きのためのペン字ドリル」
●残念なこと
最後に――
ちょっと残念なところは、お値段。
左利き用品に関して、一般によく言われていることとして、右利き用に比べてお値段が高い、というものがあります。
本書も、この例にもれず、右用に比べての高いものになっています。
同様の右用が、700円程度でした。
3割程度高めの設定になっています。
本は一般に部数が出そうもない場合、割高になっています。
そういう意味では致し方ないか? と思われます。
これを解消するには、ケータイ等で適用されているユニバーサル・サービスのルールを適用するしかありません。
恵まれない立場の人を恵まれた立場の人たちで分担して一部料金を負担する、という考え方です。
・・・
それはともかく、本書の岡田崇花先生のように「左利きの人のために」という考えを持った人が少しずつでも、こういう左利きの本を企画してくださるようになったのは、非常な進歩だと思います。
応援してゆきたいものです。
文字に自信がないという方のみならず、自信のある方もぜひご購入し、お試しいただきたいものです。
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『レフティやすおのお茶でっせ』より転載
岡田崇花先生リベンジなる!『左利き専用 綺麗な字が書けるペン字ドリル』を買う
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『左利き専用 綺麗な字が書けるペン字ドリル』10月18日発売
でお知らせしました
岡田崇花『左利き専用 綺麗な字が書けるペン字ドリル』ブティック社・ブティックムック
を買ってきました。
現物を見たら、これを買わずに帰ることは、「改訂版」をお出しになられた先生に対する裏切りだと感じました。
表紙にもあるとおり、
《右側にお手本、左側に書き込み欄を配置した左利きのための書き込み式ドリル》でした。
《なぞるだけですぐに上達!&左利きのお悩みを解決!/30日で大変身!》できそうな気持になります。(もちろん、きちんと履修しないとダメですが……。)
●14年前の【改訂版】です!
14年ぶりのリベンジです。
岡田先生ありがとうございます。
冒頭の「はじめに」のお言葉もうれしく思いました。
《昔は幼少のころから左手で文字を書かないように指導しましたが、最近ではスポーツ等の分野で左利きの利点が認知され、文字を書く際も左手を使う方がずいぶん増えました。
/右手で書きやすいように作られた文字ですが、コツさえ掴めばもちろん左手でも美しい文字が書けるようになります。本書では左利きの方がお手本をじっくり見ながら練習できるよう、右側にお手本、左側に書き込み欄を配置しました。是非本書で練習し、左手で美しい文字が書けるようになりましょう。》
なかでも《右手で書きやすいように作られた文字ですが、コツさえ掴めばもちろん左手でも美しい文字が書けるようになります。》と、考えてみれば当たり前のことですが、どっかのお習字の先生のような、「きれいな字を書きたければ、右手で」という昔ながらの紋切り型の固定観念に取りつかれた言辞を弄する無知蒙昧な輩とは一線を画す発言で、嬉しく思います。
お手本が右で練習欄が左、見事に貫かれています。
練習用にコピーする用紙も巻末に付されています。
14年前の見事な「改訂版」になっています。
●過去のお話
今さら過去のお話をするのもなんですが、でも事実ですから、結果としてよいことでもあるので、また書いておきます。
(先のブログ記事から転載します。↓)
--
かつて左利き用と銘打ったものが出版されたことがありました。
『左利き用ボールペン字練習帳』岡田崇花/著 日本文芸社 2004年5月刊(*参照(2))
がそれです。
正直なところこれは、
《右手で書く人が練習しやすいようにと工夫して作った『きれいな字が書ける。ボールペン字練習帳』(2004年3月刊)の左利き用。内容は同じですが、右ページがお手本、左ページが練習帳と、左利きの人が使いやすくなっています。》という触れ込みのものでしたが、実際は右用の練習帳の左右のページを単純に入れ替えただけの代物で、肝心の中身の左右はそのままで、左手で書くには不便なものでした。
具体的に説明しますと、ページの中身は「左から順に3段階に練習を進めてゆく」もので、それぞれ、(左に)薄くお手本の字が印刷された行、(中に)字のバランスがわかるように真ん中に破線の入った行、(右に)白紙の升目の行です。
ページ内は右用の「左から右へ」のままだったのです。
(あえて書いておきますと、著者もその後左利きの生徒さんから指摘を受け、反省されていたようです。*参照(4))
*参照:
(1)2004.6.3
『左利き用ボールペン字練習帳』
―発売の告知。
(2)2004.6.18
『左利き用ボールペン字練習帳』再び
―現物を入手、内容を詳細に紹介。
(3)2004.6.26
『左利き用ボールペン字練習帳』「レフティサーブ」で紹介
―左利きメルマガでの紹介の報告。
(4)2004.8.24
続報『左利き用ボールペン字練習帳』
―発売後の状況を編集者氏による報告から紹介。
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●本書の特徴:大人の左手書き練習帳
改めて本書について書いてみましょう。
まずは、本の作りが(週刊誌のような)中綴じなので平らに開きやすく、練習帳として利用する際、書くときに綴じ部分が邪魔になりません。
・左手書きの練習帳として――
表紙の画像にあるように、一部横書きのページ等を除き、右側にお手本があり、左側へ順に「なぞるマス」→「十字罫線のマス」→「白紙のマス」と練習できるようになっています。
【左手用の並び】
「白紙」←「十字罫線」←「なぞる」←「手本」
(右手用の並び)
「手本」⇒「なぞる」⇒「十字罫線」⇒「白紙」
冒頭のお言葉にもありましたように、
「左利き」の悩みの一つとして、「字が下手」という人は多いと思います。
私に言わせれば、原因は(1)「左手での字の書き方をきちんと教えてもらえなかったから」だと思っています。
もう一つの理由として、(2)昨今の練習ドリルの類がみな、右手書きに都合のいい「左側にお手本・右側に練習スペース」というものになっているということで、左手書きでは満足な練習ができにくいのではないか、と考えています。
それに対して、本書はしっかり左手書き用練習帳になっています。
ちなみに、同じような学童向け左手練習帳としては、『ひらがなれんしゅうちょう』があります。
*参照:
2013.10.29
左手書き(左利き)に適した『ひらがなれんしゅうちょう』
『ひらがなれんしゅうちょう』小野村哲/著 特定非営利活動法人リヴォルヴ学校教育研究所/編集 平石 哲 (イラスト) NPO法人リヴォルヴ学校教育研究所 改訂版 (2006/3/1)
・左手書きについての注意事項の説明について――
「練習を始める前に〈正しい姿勢とペンの持ち方〉」のイラストは左手書きになっています。
(これは前回のものでそうでした。)
「左手できれいな字を書くコツ」では、〈左手で書く美文字は横線がポイント〉と、〈文字の大きさやバランスをつかもう〉で、左手書きについての注意が書かれています。
本書は、既に自分なりの書き方を身に付けている左利き・左手書きの大人の人が、「きれいな字の形を覚えて練習する」という(何度も言いますが)大人の左利き専用練習ドリルです。
ですから、左手書きについてのペンの持ち方や構え方・書き方といった技術的な詳細を云々する場ではないので、これといったポイントを押さえるだけで十分でしょう。
一つのポイントだけ抜き書きしておきますと――
右手で横線を引くときは自分の手に向って引きますが、左手で横線を引くときは、
《自分の手から遠ざかるように引かねばなりません。
この動きをスムーズに行うのが難しい為、左利きの方は自分の手に向かうように右から左に横線を引きがちです。
しかしひらがなには「や」「て」など、左から右に横線を引かないと書けない文字があります。
/左手で美しい文字を買うために、まず横線を左から右に引く練習をしましょう。
文字によってはまっすぐな横線だけでなく、右上がりの横線が必要なものもあります。
左利きの人にとっては右上がりの線を引くことは難しいですが、習得すれば色々な文字に応用することができます。
右下がりにならないよう、手首を曲げずに引くのがコツです。》
要点は、(A)《(「や」「て」など、左から右に横線を引かないと書けない文字があり)まず横線を左から右に引く練習》であり、(B)《(右上がりの横線が必要なものもあり)右下がりにならないよう、手首を曲げずに引くのがコツです。》
*参照:
ブティック社『左利き専用 綺麗な字が書けるペン字ドリル』サイト より引用↓
・「じっくりお手本を見ながら練習できる! 左利きのためのペン字ドリル」
《左側に書き込み欄、右側にお手本が配置してあるので、お手本を手で隠すことなく、左手でペン字練習ができます!1日数ページのレッスンだから、コツコツと手軽に続けられます。》・「左手で綺麗な文字を書くコツをご紹介」
《冒頭に左手で綺麗な文字を書くためのポイントを掲載しています。コツを把握してから練習を始めれば、上達が早くなります。右利きの人も左手でペン字練習をすれば、脳トレになるかも?!》
●残念なこと
最後に――
ちょっと残念なところは、お値段。
左利き用品に関して、一般によく言われていることとして、右利き用に比べてお値段が高い、というものがあります。
本書も、この例にもれず、右用に比べての高いものになっています。
同様の右用が、700円程度でした。
3割程度高めの設定になっています。
本は一般に部数が出そうもない場合、割高になっています。
そういう意味では致し方ないか? と思われます。
これを解消するには、ケータイ等で適用されているユニバーサル・サービスのルールを適用するしかありません。
恵まれない立場の人を恵まれた立場の人たちで分担して一部料金を負担する、という考え方です。
・・・
それはともかく、本書の岡田崇花先生のように「左利きの人のために」という考えを持った人が少しずつでも、こういう左利きの本を企画してくださるようになったのは、非常な進歩だと思います。
応援してゆきたいものです。
文字に自信がないという方のみならず、自信のある方もぜひご購入し、お試しいただきたいものです。
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『レフティやすおのお茶でっせ』より転載
岡田崇花先生リベンジなる!『左利き専用 綺麗な字が書けるペン字ドリル』を買う
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