1111の夕日

祖父が亡くなったので火葬へ行って来ました。

亡くなった日、母が水に挿してある花の花びらが、
音もなく静かに落ちてきました。
なぜか気になって落ちた花びらを拾ってじっくり見てみると、
薄い赤色でハート形をしていていました。
その落ちてきた花びらを触っている時なんだか変な感じがしました。
違和感のような。
そういう感じはしたことがなかったので、なんだろう、と気になったのですが、
案外これが虫のしらせだったのかもしれません。
今考えてみると、薄い赤色のハート形の花びらって心臓のようだなぁと。

スーっと眠るようになくなったそうで、死に顔も安らかでした。
以前祖父が「もうすぐ死ぬかも」とふわりと言いに来てくれた時を境に
わたしの中で祖父はもうほとんど死んでいたような感覚だったので
悲しみはあまりなく、今生お疲れさまでした…という気持ちの方が強かったです。

骨を拾いながら、ああいつか行く道だなぁ…とそんなことを思いました。



Memento mori