Harvest*

日々の中で感じたことや思ったことの記録

オーニソガラムと希望の星

2014-11-23 01:06:41 | 自然・花


写真を整理していたら、春頃に撮ったこの白い花が気になりました。
白くて心惹かれます。

が、いつものごとく名前がわからない。

検索して花の名前を探します。
今回は名前を見つけるのに一時間くらいかかりました。
白い花しかヒントがなかったので、悪戦苦闘でしたが、
なんとかオーニソガラム・シルソイデスという花だとわかりました。

このオーニソガラムのウンベラツムという種類の方には
キリスト誕生の際に天空で輝いていた星、
「スターオブベツレヘム(ベツレヘムの星)」という別名があるそうです。

たしかに開いた花の写真を見たら、綺麗な星形でした。

星かぁ…。

今、ひょんなきっかけで「タロット大辞典」という本を読んでいるのですが、
預言者ザラシュストラと出会った一人の若者の、
愚者から世界へ至る物語にとても感動しました。

中でも特に、16塔のカードから、17星に至る物語になぜか胸打たれて涙が~。
悪魔たちに捕らえられ嘆きの塔の牢獄に閉じ込められている
若者の魂の救済の部分なのですが、なぜか物語の中でそこが一番響きました。

東條真人 タロット大辞典 
16 塔〈闇の牢獄にとらえられた魂たちの叫び〉より抜粋

彼は、いっそ死んでしまいたいと思ったが、死ぬことはできなかった。
彼は天使たちが、コスモクトラールと呼ぶ者のことを思い出した。
天使たちは、いつもこの名を口にしていた。
彼のことを語るときには、天使たちは深い尊敬の念をこめ、彼らの顔は希望に輝いていた。
その名は、天使たちに希望と力を与えていた。
彼の名はなんというのだったのだろう?
若者は、その名を必死に思いだそうとした。
彼は苦痛のなかで、必死にその名を探し求めた。
突然、その名が彼の頭に浮かんだ。
それは、まるで闇のなかに閃くいなずまのようであった。

彼は叫んだ「おお、ミトラさま!わたしの光よ!」

すると、その声に合わせて、たくさんの声が唱和した。
牢獄のなかで苦しんでいるのは彼だけではなかったのだ。
牢獄のなかには、たくさんの独房があったのだ。
魂たちの呼び声はひとつになって、次第に大きくなっていった。

「来れ、ミトラ! われらのために!」
「来れ、ミトラ! 真理の光、聖なる声よ!」
「来れ、ミトラ! 光の使者よ、無敵の光よ!」
「来れ、ミトラ! 苦しむ者の解放者よ、傷ついた者の癒し手よ!」
「祝福と勝利とともに来たれ、ミトラ、われらの救い主!」

祈りの声がひとつとなって、闇の牢獄をゆるがせた。
悪魔たちは彼らを黙らせようとしたが、黙らせることはできなかった。
合唱が最高潮に達したとき、ひとつのいなずまが闇の牢獄を打ち砕いた。


次の星のカードの物語で、ミトラが救出にやってきます。

17 星〈コスモクトラール=ミトラが救出に向かう〉より

「さあ、光の子たちよ、元気を出して、目を高みに向けなさい。
そこにひときわ輝く星が見えるはずだ。
その星から射す一条の光にしたがって、昇るのだ。
そこには光の船がおまえたちが来るのを待っている。」

星から射す光ーー希望の光ーーは、細かったが、決して切れない糸のように強靭であった。
魂たちは、翼を切りとられていたために飛べなかった。
彼らは天使たちに守られて、この光の糸をたぐって、はいのぼっていった。

魂たちは上昇をつづけた。魂たちにからみついていた闇の牢獄の鎖や枷が
つぎつぎとはずれて、闇のなかに落下していった。
魂たちは、本来の無垢な姿をとりもどしつつあった。
地上を見おろすと、裸の女性が大地と河に水を注いでいた。
若者の魂がミトラにたずねた。

「あれはだれですか。」
「あれは、光の乙女(the Maiden of Light, 観音ともいう)」だ。
彼女は地上のすべてのものに、生命の水を注ぎ、希望をあたえているんだ。」

ミトラはこう答え、彼女にむかって手をふった。彼女もそれに答えた。


希望の星にむかって魂たちが本来の無垢な姿に戻っていく。
この物語のその部分にとても感動して。

ちなみにオーニソガラムの花言葉は「純粋」「無垢」でした。

この物語に惹かれたり、オーニソガラムに惹かれたり…。
タロット大辞典のこの物語は、古代ペルシアの「光と闇の戦い」の神話が
とりあげられていました。

この物語に出てくるミトラは光の神で、さまざまな呼び名があると言います。

古代ペルシアではミフル、古代ローマ帝国ではミトラス、
中国では活霊(生ける霊)、古代スラブではバガミーロ。
ユダヤ教では大天使メタトロン、キリスト教では天使長ミカエル、仏教ではミロク、と。

メタトロンやミカエル、ミロクと聞いて、一気に聞いたことある感が…!

ミトラといえば、わたしの中では真・女神転生3で一緒にパーティ組んでいたなぁ…
というゲームでの認識しかなく…。光の神だったのかぁ。
今思えば、そのときのゲームの主人公につけた名前がマイトレイヤ(弥勒菩薩の梵名)だったので
意外なところで接点があったんだなぁ…と。ミロクとミトラ。

オーニソガラム・ウンベラツム(スターオブベツレヘム)って
フラワーエッセンスでもありますが、ショックやトラウマに効くんですね。
飲んだことないからどんな感じなのかわからないのですが、
そんな効果が書かれていて。

〈闇の牢獄にとらえられた魂たちの叫び〉の物語の中で若者は、
ミトラの名前を思い出し救い出されるまで
悪魔の手下に拷問され、はげしい苦痛と絶望に悶えていた、とあります。

なんだか、そういった絶望やトラウマに効きそうなことが書かれていたので
ちょっとしたシンクロを感じました。

というか、春に撮っておいたはずのオーニソガラムの画像に
今日惹かれるってことは…と思ったら、
そういえば昨日ちょっとショックを受けたことがあって
少し落ち込んだりしたっけなぁ…と思って
惹かれるものにはやっぱりなにかしら意味があるんだなぁ…と思いました。