殴り書くことば

ロープが垂れていても、掴みたくない時が
誰にも縋らないで、泣きたい夜が
へらへら笑ってる僕にさえ、そんなのがある。

いじめっ子政策

2006年02月12日 18時20分35秒 | ブラックユーモア
机の中に生ゴミを入れ
椅子の上に画鋲を置いた

大事にしていたぬいぐるみを千切り
ロッカーの中に入れて
机の上に死んでくれと書いた


各家庭に三人ずつ
いじめっ子政策はじめました
あっと驚くような悪知恵を磨いていきましょう



学校帰り跡をつけて写真を撮り
家のポストに入れた
言葉はもちろん無視で
給食もない

大音量の陰口ばかりの廊下で
ゴミを投げつけ笑いかける
「そんなに汚れてどうしたの?」と

名簿には名前はなく
それを先生も認める
社長も百も承知♪

やりたい放題のドンちゃん騒ぎ



各家庭に一人ずつ
いじめられっ子政策はじめました
これでちょうど良い塩梅



でもこんなの
始めなくても生まれたときから出来上がってる



いじめっ子政策
始められていました

 
 

戦場のサンタクロース

2006年02月12日 18時13分59秒 | ブラックユーモア
小心者のサンタクロース
「猛犬注意」にビビってる
お願い、笑わせないで
これ以上嘘はやめましょう


知ってしまったあの子は
急に大人びたんだよ
ガッカリしてるお父さん
節約好きなママはご機嫌みたい


HAPPY Xmas!!?
ここにキリストなんていない
英語を学ぶ必要がどこにある?
ツリーを飾る余地がどこにある?

僕は独りで
クリスマスソングを歌える
曖昧だけど

誰も帰っちゃこないんだよ
こんな家に
母という人間はない

あるのは、そうね
夢を信じられない可愛そうな子供が独り


ねぇーっ!!
いるなら返事でもしてみなよ
よい子は何処かなって聞いてよ


僕はここにいるのに




鉄の筒を持っていったまま
父さんだって帰ってこない


サンタ=父でも構わない
プレゼントなんてどうでもいいし
荷馬車で来ても非難しないよ


ねぇーっ!!
僕のサンタクロースとやら

いないなんて嘘だよね
必ず帰ると言ったでしょう


 
 


 
「血に染まったサンタクロース
 誰の元へも飛んでいけない
 
 そのまま焼かれたサンタクロース
 聖夜の夜の子供の寝顔も
 見れぬままに灰となる
 
 


             」

door

2006年02月12日 18時11分35秒 | ブラックユーモア
紋切り型の断り方で
すべて切り抜けていきましょう

そう言いつつもアノ人には
心からの笑顔で接客すんだ

変てこなギャップが良いと言う人が好き
認めてくんなきゃ軽蔑するよ


お腹をさすって出てくるものなら
喜んでさすってあげよう
だけど吐き出せない
この苦くてしょっぱい蟠り


どうもこんにちは
僕は人間っていいます
愛とか何とかよく知っていて
喧嘩や恨みをよく買います

どこへ歩いているかと言うと
この道のずっと死(端っこ)で
ここからはまだ見えない
でも創造すれば
すぐ目の前に出口ができるよ



どうもこんばんは
僕は人間といって
君よりずっと頭が良いです
君のように汚い食べ方はしないし
謙ることだってできるさ


だけど僕は人が嫌い
ほんとに嫌い

だって愛とか何とかよく知ってるんだもん
ややこしくてしょうがない
我ガママで傲慢でまるで僕みたい

素晴らしいことがたくさんあると言うんだけど
そう感じられなくなる程汚いツラを知ってる



だからもう
出口を作っちゃおうと思うんだ



次のドアには
ウサギの着ぐるみが用意されていますように


 


 
 

サンプル人間

2006年02月12日 18時07分19秒 | ブラックユーモア
写メを交換して
こいつがカワイイだのあいつはキモいだの
言っていらえるうちはまだ幸せで
会ったら最期
本音を飲みこみ窒息死しそうになる


あんなに可愛いのに
股を広げて座ってる

あんなに不細工なのに
気配り上手で文句ナシ



顔だけじゃダメなのよ
心だけでもダメなわけ

見ているおメ目が違うから
そいつ可愛い?なんて
くれぐれもお聞きにならないように

気をつけて
二度目に会うときは
化けの皮が剥がれてる



サンプル品をお願いしたい
この子なんだけどこの子じゃないっていう
ちょっと都合の良すぎる品物

顔が悪けりゃやめればいい
性格ブスなら返品しとけ

サンプル品が欲しいんです
お互いのためにも
傷がつかないためにも


写メなんかよりも
サンプル品を送って下さい
それから決めましょう


 
 

 
 
 
 

 
 
 
でもそんなものがあったら
僕は誰も好きじゃなくなる

僕は誰の良い所もわからなくなる


そして僕も

誰からも好きになってもらえなくなる



 

 
 
 

怖いから
やっぱいらない

 
 

 

180度も違わない涙

2006年02月12日 18時05分43秒 | ブラックユーモア
泣いてた

あの人、泣いていた


大きく目立った誘拐事件
僕は僕なりに考えてみたりした

証拠もないのに捕まえられて
外国の人だから怪しいと思ったのよって陰口ばかり
それじゃあの人可哀想だ

たまたま授業が早く終わって
たまたま防犯ベルの電池が切れてて
嘘かホントか
黒い高級車がいただの
怪しい人影を見た気がするだの
それじゃお巡りさん
行ったり来たりだろう

その人の授業が嫌で
はっきり言ってみたのは良いものの
包丁抱えたその人と二人っきり
生きる余地はもうないと
幼いながらに感じたのでしょう




泣いてた

あの人たちは泣いていた

手紙の中で我が子の名前を呼びつづける父に
母がすがるように泣いていた

犯人の妻が泣いていた
そんなことはお構いなしに
子供がママと呼んでいた


どちらの涙がどれだけ重いのか
僕は僕なりに考えたりしました


いくら泣いても過ぎたことは戻らないのに
どうして誰もが泣くのだろう

言ってしまえば胸が苦しくなりそうで



その刃が刺さるその直前
その少女は涙を流し

その刃が刺さったその直後
その少女は声を上げ涙を流し
耐え切れない痛みを
その幼い脳で感じ取ったんだろう




僕には出来ない

その後娘かどうかを確認し
一瞬の間もなく押し寄せる記者たちへ語りだすなんて

僕には出来ない



泣いてた

あの人たち泣いていた

殺った人
殺られた人

牢獄にいる男の妻
棺桶にいる子の父と母


180度違うような違わないような涙で

あの人たちは泣いていた


 
きっとそんなに変わらない涙で

彼らは泣いていたんだ



 
 
 
 
 

そんな戦争時代

2006年02月10日 23時11分26秒 | ブラックユーモア
健在?淫らな売買
鮮明?不和なる闘争

汗の匂いに酔って
次を右に曲がろう


汚い欲望も派手な見栄も
気持ち良い程さらけ出して
ほら子供が遊んでる

海の匂いも知らずに育った少女
化粧を終えて夜へ歩く


 

詳細?それならバイバイ
大罪?愛なる哀叫

この街を出よう
どいて 前が見えない


果てなく死んでく人(花びら)は
色褪せながら空を舞ってる

儚さなど知る術がなかった
呟きながら屍を流し目


透明 歯痒い現実
不鮮明 永久なる闘争


不完全 ミサイルはまだ

 
 

 

カリフラワー

2006年02月10日 23時08分27秒 | ブラックユーモア
自分の体に値をつけて
オヤジに買ってもらった少女
誰に迷惑が懸かるわけじゃない
それなのにお巡りさんは慌てふためき
少女とオヤジは交番行きの車に乗る

スタイル良くて
顔も良くて
おまけに甘え上手な子
そんな奴が生き抜く時代に

あぁ そういう時代に
なっちゃったもんな


ニュース番組の特集見ながら
カリフラワーかじって
ふと思った



正確かどうかは問題じゃない
性格がどうかも問題じゃない

つまりはそう
どのようにして嘘をつき
どのようにして稼ぐか
それだけ


夜の街へ駆け出した田舎娘
醜さを知ればいい

夜の街でボロボロになった都会っ子
儚さを知ればいい



金も心も体も全部
繋がっちゃってること

身をもって知ればいい

現実を知ってしまえばいい

 
 
 

こんなに違ってこんなに同じ

2006年02月10日 23時08分04秒 | ブラックユーモア
なんでこんなに違うんだろ
歳は一緒なのに
君と背がこんなに違うよ
体重も見るからに違うみたい

何を食べて生きてるの?
何を当たり前だと思ってるの?



なんでこんなに違うんだろ
同じところに同じように
同じだけの血が通ってるのに
扱いがこんなに違うよ
あなたには乗れないバスがあるんだ

どこで生活しているの?
何に乗ってここまで来たの?



なんでこんなに同じなんだろ
つまらない明日を
空がまた描き始めてる
昨日とこんなに似ているよ
でも僕は難なく生きていける

イヤでも生きてる


それなのに
なんでこんなに違うのですか

そのワシは
君が死ぬのを待ってる

その人は
あなたが悪事を働かないかヨダレを出して待ってる


なんでこんなに同じなのですか
彼らにも昨日と同じ今日が待ってる
難なく死んでいける明日が待ってる

イヤでも死んでく




僕とこんなに違うのに
お互いの毎日は吐くほど同じで


なんでですか
たまたまそこに生まれちゃっただけなのに

なんでこんなにも
僕とキミは違うのですか

 
 

 
 



 
 
  

オムライス

2006年02月10日 23時02分25秒 | ブラックユーモア
言い慣れた ありがとうとごめんなさい
心のこもらない思いをぶつけて
わかってほしいと泣いていた

どうしたら誉めてくれるか
どうしたら笑ってくれているか
知っていたけど知らん顔

強がった目つきで睨み
それでもわかってほしいと
泣いていました


もういいの ママ?
素直に生きてもいい?

もういいよね ママ?
なんだって許してくれるなら
素直になってみたい


ふてくされた顔
しぼんだり膨らんだり
今はもうしなくなった

いつも無表情
好きな人と話せたって
いつだって無表情

それでもわかってほしいと
バカを承知で泣いていました


もういいよね ママ?
素直になってもいいでしょ?
それならもう一度
同じ屋根の下で家族でオムライスを食べたい


言葉にはしない

それでもわかってほしいよ

そう願って泣いていました

 

人間カボチャ

2006年02月10日 23時01分02秒 | ブラックユーモア
人が死んで骨になり

大きなカボチャができました


泣いてむさぼりまた泣くの
私が死んでしまわぬように




命が命でなくなって

おいしいカボチャができました


泣く泣くむさぼり腹を満たすの
私が死んでしまわぬように




どうか食べていけますように




これは私の姉さんなの

泣く泣く寝ずの番をするのよ