
何年も前に見ていたドラマの主題歌。
ドラマの内容はよく思い出せない
ただこの歌だけは印象的で、すぐにMDに落とした記憶がある
ものすごく深い意味がある曲、ではないと思う。
ただただ、歌詞のまま、
その言葉通り受け止めていいようなまっすぐな歌
けれど、どこまでも深く静かに沈んでいけそうな
たぶん私がまだ高校生だった頃だ
ドラマの舞台も学園ものだったと思う
重たい感じの。
思い出す、制服姿の少女たち
同じ服
同じ背格好
同じように張り付いた笑顔
自分、というのが
何なのかわからなかった。
教室の隅で、虚しい毎日に耐えていた
自分と重なって
”誰しも自由に飢えていた
模範などない教室の隅
あきらめ顔で泣いていた友よ 微笑んで
この水をあげよう
このペンをあげよう
一つの本当をあげよう”
彼女はこんな歌も歌うのか、と驚いた。
"water me"
私を潤して
非力なわけじゃなく、むしろ
貪欲に生きようとする姿の、
砂漠に咲く花のような
誰もが願う強さではないけれど
一度枯れ果てるところまで落ちたものだけが手にする、輝きなのだろう
だけど
それに気付くのはとても難しくて
夕暮れのオレンジに染まる教室で
等間隔に並んだ机にそっと触れながら
諦め顔で立ちすくむ友(自分)の顔は
未だ晴れない
.