雨露に閉じ込めた光を
一つ一つ数える
つかまえてもすくっても
指をなぞって零れていくのは
仕方のないこと
そっと目を閉じた
その暗い場所に広がるのは
希望でも絶望でもなく
ただひたすらに静かな
私が一番ほしいもの
息をしていよう
いのちが消えるまでは
思いきり吐きだして
思いきり吸いこんで
ちかちか光る目眩の先に
あなたがいそうで
何度も何度も
繰り返す
目を開けていよう
いのちが消える前には
すくえなかった雫は
雨だけじゃない
いっそ乾かして
そんなもの流さぬよう
思いきり見開いて
あなたに会うには
私は非力すぎる
だからまだ
息を止めることはできない
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