ruin

雨の中 待ってる
夢を見て 待ってる
目を開けて 待ってる
祈るように 待ってる

息を潜めた
未だ見つからずに

全てはもう
荒野になったあとで
それはもう
朽ち果てたりしないし



雨の中 待ってる
夢を見て 待ってる
目を閉じて 待ってる

呼吸は止まった
未だ見つからずに

素敵な思い出の
あの頃はそう
素敵なときのままで


さよなら
眠るように 待ってる








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舌切り雀

受け売りの思想で
善悪の判断は僕が決める

そこにいるのは悪魔だし
きみはヒーローになんかなれない

その称賛の声は幻聴だし
みんなに愛されてるなんて気のせい



絡まった糸はほどけないんだよ
出口のないトンネルなんかないと
世間一般に人は言うけど

ほら、見たまえ
「工事中につき通り抜けできません」


前向きな言葉を疑うのは悪だと言う
弱いものがやることなのよと
強くもない誰かに言われたところで
鵜呑みにする気にはなれない


夢のないことを言うものじゃないと
世間一般に人は諭そうとするけど

ほら、見たまえ
現実しか見ていないスーツ達が改札へ急ぐ




薬が毒になるとき
みんな気付くでしょう

甘んじていただけだったと
言わんこっちゃないと

意識が飛ぶような甘い誘惑を
形のない心まで突き刺せる鋭利な刃物を
みんな同じだけ隠し持っていて
口の中で疼いている

それがたまたま
日の目を見て目立ってしまった
だけのこと





でも折り返し地点で

毒が薬になったとき
みんな思い返すんだ

ほらやっぱりって
私にはこれがないとって






どれだけ傷ついてきたとしても
どれだけ傷つけてきたとしても







きみの言葉すら毒になりかねない
覚えておいて

用法・用量を正しく守ってお使いください









善悪はそれぞれが決める

そこにいるのは天使かもしれないし
きみはヒーローになれるかもしれない



薬も毒もぜんぶ
何の利害も生み出さない無機物に
変えてしまうかもしれない





それはきみ次第



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