殴り書くことば

ロープが垂れていても、掴みたくない時が
誰にも縋らないで、泣きたい夜が
へらへら笑ってる僕にさえ、そんなのがある。

少女と彼女

2013年10月17日 18時16分46秒 | 気まぐれ日記
歌うその目に悲しみがなくて
払うその手は汚れていた

夜の海中を手探りで進むように
それは不安で心踊って
自分が誰であるかなんて
どうでもよかった

憂いを手放した少女は真っ白
一点の黒も纏わず
傷もなく涙も知らず
生ぬるいインクで「正」を刻む

その日無視した感情を数えることで
少女が苦しむことはなくなった

何も感じないのだから



抗うその目に望みがなくて
惑うその手は傷付いていた

冷えた夜に立ちすくむように
それは孤独で寂しすぎて
迎えに来るはずもない影を
裏切られると知って待っていた

絶望を受け入れた彼女は混沌
決まった色を一つも持たず
傷付いてきた心は安定を知らず
温かい涙で肌が潤う

その日逃げていった希望を追いかけることで
彼女はこれから先も苦しむだろう

何もかも感じることができるから





昔少女になりたかった私は
いま彼女のようになりたいと思っています。


どんなに泣いていたって、何十分か何時間か、時間が過ぎればまた笑えてしまってる自分に気付いたとき、何もかも手放して無になることを怖いと感じました。


強くなったのか弱くなったのか
それは一言では表せないけれど

今の自分がとても好きなので
これでいいのだと生きていけます。