今宵の一枚はThe Jazz Messengersのアルバム。タイトルも同じくThe Jazz Messengersでなんか変。レーベルはコロンビア。録音は1956年4月、5月。以前、ドラムの演奏に嵌ったことがあり、とりわけMax Roachには心酔に近い状態だったが、どこか真面目過ぎて堅苦しい感があり、息抜きと言っては失礼ながら、Art Blakeyを聴くとホッとしたものだ。聴き込めば聴き込むほどにファンキー、ジャズの乗りのエッセンスが体感でき、いつしかThe Jazz Messengersの虜に。他のプレーヤーを鼓吹する絶妙さと、ソロのカッコよさは、Blakeyならでは。
個人的な一押しは、A面2曲目のNica's dream。アルバム全7曲中一番長い曲でts、tp、pianoの順番でソロを取るのだが、Hank Mobleyのtsがなんとも魅力的だ。もちろんDonald Byrdのtpは文句なく素晴らしいがなぜかtsの音色に惹かれる。Horace Silverのpianoも聞き惚れる。
サンプラザ(中野サンプラザ)で見たBlakeyとMessengersはこのLPとはずいぶんと趣が違ったが、(In my prime Vol2のメンバー)御大のソロは素晴らしく今でも、耳と脳裏に刻まれている。
side A
1.Infra-Rae
2.Nica's dream
3.It's you or no one
side B
1.Ecaroh
2.Carok's interlude
3.The end of love Affair
4.Hank's symphony
(personnel)
Donald Byrd(tp)
Hank Mobley(ts)
Horace Silver(piano)
Doug Watkins(bass)
Art Blakey(drums)