今宵の一枚は与世山澄子のマル・ウォドロンとの共演アルバム、Duoだ。録音は1985年、レーベルハ東芝EMI。非常に個性的な歌声で誰にも似ていない。なんとなくビリー・ホリディに似ているかもしれないが違う。今まで聴いたことがない声の音色だし、醸し出すリズムというか空気感が他の歌手とは全く違う。それでいて本格派、センス、ノリとも超一流。存在感半端なく、どっしりと根が生えたような確固たる重さがある。マル・ウォドロンとまさに1対1のDuo。まったく引けを切らずむしろ圧倒しているかのようだ。いや、圧倒している。ボーカルが完全にピアノを食ってしまっている。
恥ずかしながら名前だけは知っていたが、実は聴くのはこのアルバムが初めて。最近入手したばかりなのだ。伝説の人の噂に違わず凄い人だ。ぜひ、聴いて欲しい。
side A
1.Embraceable you
2.What a little moonlight can do
3.I don't know what time it was
4.Body and soul
side B
1.I remember Clifford
2.Nice work if you can get it
3.You'd be so nice come home to
4.Teach me tonight
5.Come in from the rain
6.Summertime
(personnel)
与世山澄子(vocal)
Mal Waldron(piano)