今宵の一枚ははBillie HolidayのThe Billie Holiday Story。録音は1944年から1950年。レーベルはデッカ。(デッカ録音、全曲!!)Jazzフリークいや音楽ファンであれば一度はこの人の唄を聴いたことがあるだろう。一度聴いたら忘れない、なんとももの悲しく、心打たれる歌唱は彼女の黒人として受けた数々の迫害、差別がすべて反映されているから。ご存じ「奇妙な果実」はその由来を聞いたとき、恐れと同時に怒りを感じた。やりきれなかった。
1960年代の黒人解放運動が燃え盛る以前の時代が、彼女が生きた時代。どれだけ彼女が迫害されたか想像するだけで気が重くなる。1964年、東京オリンピックの年にやっと人種差別が法的に撤廃された。たった51年前まである。バスに乗れば、厳然と白人と席が分けられ、レストランもトイレさえも別。ちよっと信じられないが、現実にこんなことがまかり通っていたのがアメリカという国。
side A
1.Lover man
2.No more
3.That old devil called love
4.Don't explain
5.You better go now
6.What is this thing called love?
side B
1.Good morning heart ache
2.No good man
3.Big stuff
4.Baby, I don't cry over you
5.I'll look around