ひさしく更新ができず、というかサボっていたが今日から復活。またお付き合い頂ければ幸いである。
今宵の一枚はEugen Cicero、Jazz好きであれば名前ぐらいはご存じのはず。東欧のPianistだ。クラシック出身らしく端正というか、タッチが正確で華麗な演奏の中にも、どこか折り目正しさが感じられる。もちろんJazz feeling溢れる演奏でクラシックの名曲を上手くアレンジし、聴きごたえがある。この人、ルーマニアの出身でどこか哀愁を帯びサウンドは、スメタナやドヴォルザークと通底する響きがあり興味深い。一押しはA面最後の「麗しき歌の調べ」。bassが素晴らしい、控pianoの盛り立て役から俄然対等に。
録音は1970年、レーベルはMPS。
鮮明で明晰な録音で、左右に良く広がり一音一音の粒立ちも良い。トリオ編成のシンプルさが際立ち優秀録音。この頃がのステレオ録音が一番充実しているのかな。
side A
1.すべてをあなたに
(ブラームス「ハンガリア舞曲第5番」)
2.収穫の調べ
(リスト「ハンガリア狂詩曲第2番」)
3.クラウセンブルクの想い出
(original)
4.麗しき歌の調べ
(original)
side B
1.チゴイネルワイゼン
2.はるか彼方より
3.月の光の中で
(original)
4.ソリよ急げ
(ブラームス「ハンガリア舞曲第4番」)
personnel
Eugen Cicero(piano)
J.A. Rettenbacher(bass)
Chaly Antolini(drums)