ぼくを葬る
おすすめ度
制作:2005年 フランス
制作:フィデリテ オリヴィエ・デルボスク マルク・ミソニエ
監督・脚本:フランソワ・オゾン
出演:メルヴィル・プポー ジャンヌ・モロー ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ ダニエル・デュヴァル マリー・リヴィエール
オゾン監督の「死についての三部作」第二弾「ぼくを葬る」です。恥ずかしながら私、「まぼろし」未見でございます。近いうちに観たいと思いますが・・・。
新進気鋭のファッションカメラマン、ロマン(メルヴィル・プポー)は現場で突然のめまいに倒れこみ病院で検査を受けます。後日医者から余命3ヶ月という宣告をされ打ちひしがれるロマン。様々な感情が交錯する中、彼は同棲中の恋人サシャ(クリスチャン・センゲワルト)と別れ、家族に秘密にしたまま残残された時間を過ごすことを決めます。そして唯一の理解者である祖母ローラ(ジャンヌ・モロー)に会いに行きます。彼はローラにだけは自分の身体のことを告白していたのです。ある日行きつけのカフェに勤めるジャニィ(ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ)に意外な相談を持ちかけられます。
メルヴィル・プポーの端正な顔立ちがどんどん翳っていくのが切なかったです。あのガリガリぶりは、「マシニスト」のクリスチャン・ベイルぶりです。
とにかく美しい作品でした~。
主人公ロマンが自分の死と真摯に向き合い、受け入れていく姿が静かに描かれています。海辺のラストシーンが美しくて悲しかっです。
決して家族を撮らなかった彼が大切な人達をこっそりカメラにおさめていくシーンが痛々しくて切なかったです。彼の死後あの写真を見た人達はどんな気持ちになるんでしょうね。結局彼はローラ以外には誰にも真実を告げずたった一人で最後を迎えます。
若くして消えようとしている生命
新しく芽生える小さな生命
残された時間をどのように過ごすか
生きた証に何を残すか
私ならどう過ごすだろう。
3ヶ月なんてきっとあっという間だろうな。
意外と何もできずに終っちゃうかもね。
・ぼくを葬る@映画生活
・前田有一の超映画批評