あなたになら言える秘密のこと
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原題:The Secret Life of Words
監督・脚本:イザベル・コイシェ
製作:エステル・ガルシア
出演者 サラ・ポーリー ティム・ロビンス ハビエル・カマラ ジュリー・クリスティ レオノール・ワトリング
「死ぬまでしたい10のこと」でおなじみのイザベル・コイシェ監督作品「あなたになら言える秘密のこと」です。
イギリスのある工場で働くハンナ(サラ・ポーリー)。彼女は、無遅刻無欠勤の働き者ですが、無口で誰とも関わらず生活を送っています。ある日、彼女は上司から呼び出しを受けます。「真面目すぎる」彼女に組合から苦情が出たという事で、半ば強制的に休暇を取るように勧められたのです。という事で1ヶ月がっつり時間のできたハンナ。とりたててすることもない彼女はふらりと宛のない旅行へ出かけます。旅先で立ち寄った中華料理屋で食事をしていると、目の前で「至急看護婦がほしい」と携帯で話す男を見かけ、ハンナは自分は看護婦だと申し出ます。ハンナは油田掘削所で起こった事故で、重傷を負った男性(トム・ハンクス)を看護することになりました。
ぶっちゃけ、全く期待せずに観ました。
何しろ「死ぬまでにしたい10のこと」のイメージを思いっきり引きずって観ていたので。主演もサラ・ポーリーだし・・・。
個人的には、本作の方が断然好きです。
「あー。こう来たかぁ。」という意外性も込みで。
心に傷を負いながら生きる続ける人の姿がなんとも痛々しく
静かな作品でした。
タイトルどおり、ハンナの抱える「秘密」が物語の鍵になっているんですね。
なので、あまり詳しく書きませんが、結構含みも多い作品だなと。
ナレーターをしている人は誰?とか、ハンナの過去、など、全てを説明していないところが良いですね。油田掘削所の仲間達のバックボーンなんかも気になるところです。語られていない「隙間」を想像したり、また、他の方の解釈を見て感心したり、観た後も結構楽しめました。
・あなたになら言える秘密のこと@映画生活
・前田有一の超映画批評