東山魁夷展に出かけた時、
東山邸。
唐招提寺障壁画の制作中。
「緑響く」の絵にこんな
メッセージがあった記憶が
あります。
『一頭の白い馬が緑の樹々に
おおわれた山すその池畔に
現れ、画面を右から左へと
歩いて消え去った
そんな空想が私の心の中に
浮かんだ。
私はそんな時、何となく
モーツァルトの
ピアノ協奏曲の2楽章の
旋律が響いているのを
感じた。』
画伯の語る曲は
モ−ツァルト ピアノ協奏曲23番の2楽章。
「フィガロの結婚」と同じ頃
に作曲され、
古典派の協奏曲の中でも
最高峰に位置する作品です。
シチリアーノのリズムで
書かれています。
『白い馬はピアノの旋律で
樹々の繁る背景は
オ−ケストラです。』と。
東山邸。
唐招提寺障壁画の制作中。
独奏フリ—ドリッヒ・グルダ