先日、素晴らしい出会いがありました。
ビストロ ピエール さんでの会でご一緒した方が、スパイスカレーのお店を大阪でやってらっしゃる、と。
その時、一緒に参加した方みんな知ってて、私だけ一人ぽかーん(笑)。
最初は話についていけてなかったんだけど、なんでも、予約が取れないほど人気のお店ですと?!
しかもコース料理では 一品ごとに日本酒を合わせて出してくれる んですと?!
その時のご縁で、普段は夜しかやらないコース料理(しかも1日3組のみ完全予約制)を、ランチタイムを貸切にして、この時のメンバーでやっていただけることになっちゃいました😳
夜は厳しいけど、昼なら行けるもんね!
向かうは、心斎橋から歩いて10分ほどの新町にある
カレー&スパイス創作料理 ラヴィリンス
ラヴィリンス…迷宮、どんなお店なのかワクワク。
カウンターだけのこぢんまりした店内で、いかにも「ラヴィリンス!」って感じの赤い壁。
でも全然いやらしい感じがしないのがいいなぁ。
カウンターに腰掛けると、それぞれの席に素敵なランチョンマットが。
そして、ふと目に入るのが「となりの人間国宝さん」認定シール。
(関西テレビを観てる人にしか分からなくてすんません)
人間国宝さんに出たんですか!って聞いたら、なんと、テレビ出演は何度かあり、食べログアワードも何度か受賞していて、本当にすんごい有名なお店だったのね、と実感。
その店主、谷口さん。
テレビにいっぱい出てるから顔出しOKで良いですよね?(笑)
谷口さんが、またすごい良い人!
良い人って一言で言ったら失礼だけど、おしゃべり上手、楽しませ上手、自称「炎の浪速男」って仰るけど、とっても優しいんです😊
ちなみに、ラヴィリンスをオープンしたのは2010年だけど、その前は特にカレーとかスパイス専門でやってきたわけではないんですと?!
以前書いてたblogで有名になった谷口さんが「カレー&スパイス創作料理をやるってどういうことだ?!」って話題になったんだそう。
その谷口さんが、この日、一番最初に発した言葉が私にとっては、すごい印象的。
「うちのカレーは、いわゆるカレーではなく 薬膳料理 です。」
油や塩を極力使わず、素材が持つものと薬膳、特にアガリスクを生かしてるんだとか。
それでは、お酒も料理も、完全おまかせのラヴィリンスコース、スタート!
黒龍 に、滅多に見ることのない緑色の切子グラス。
メインのカレーの前に、いくつか前菜。
その前菜が、一人ずつちょびちょび盛りなのが嬉しい。
まずは マルタ島のクロマグロ ナンプラー漬け 。
マルタ島といえば、地中海のど真ん中にある島。
クオリティ高いクロマグロが水揚げされるらしく、今では日本が輸入するクロマグロのシェアNo.1だとか。
ナンプラーもすごい上品な塩っけ。
これは、白い粒々がお米っぽい…?と思いきや、その白い粒々は、白ハムとピクルス でした。
白ハムがまたしみじみ旨い。
自然な甘みっていうのかな、それがピクルスと相まって、さらに マグロ節 が引き締める感じ。
合わせて出してくれた日本酒は、ちえびじん なんだけど、このラベルは初めて見る。鏡文字だ。
知恵美人は私の勝手なイメージだと甘い味わいだけど、これはちゃんと酸もあってキレもいい。
ホタルイカのチリソース和え もお酒が進む。
谷口さん曰く、チリソースって一言で言っても、全世界、その地域ごとに使う材料は異なるので、その全世界の要素を盛り込んでみました、と。
赤エビ ミソ和え 、これは私も家でよく作るんだ🎵
もちろん私が買うのは安モンの赤エビだけど(笑)。
自分家でやる場合、えびの頭の味噌を和えて食べた後は、殻をフライパンで空炒りして潰してから煮出してスープにもする…って話をしたら、「空炒りより電子レンジでやると、もっとパリパリになって楽だよ!」って教えていただきました😊
前菜はまだまだ続く。
コリコリした食感が美味しい、高級珍味の キャノンボール 、いわゆる クラゲの頭。
合わせて出していただいたのは くどき上手 Jr.
Jr.シリーズ ってなんですか!?
しかも、こんなファンキーなくどき上手のラベルも、初めて見る。
後々調べたら、今までのくどき上手を、よりジューシー辛口に仕上げた、ってことで良いのかな。
次の日本酒も、なかなか面白い。
このテカテカな ヴァイオレット色、E-TYPE という表現、「無濾過生原酒」 の字体、銘柄は「シン・タカチヨ」
…どー考えても、シン・エヴァンゲリオン に似せてるでしょ(笑)
↑はバンダイのおもちゃWEBページの写真を借用
蔵元曰く、“ヒルサケ専用を謳い軽快で優しく「ヒルカラノンデモダイジョウブ」的な若い発想の日本酒”
ということで、低アルコールの12%。
これに会うよー!って出してくれた前菜が、これまたほんっとに合う。
スモークサーモンのレアタルタル。
シン・タカチヨだけ飲むと、低アルコールだからかパッとしないんだけど、このレアタルタルを合わせると、見事にクリーミーさとマリアージュ。
お口さっぱりになる もずく酢 。
奈良の 篠峰 。
このラベルは 田圃シリーズ 。
奈良県宇陀市榛原の農家「生駒」さんが栽培したお米だけを使用していて、この紺碧色は「山田錦」。
ラストの前菜。
パプリカ & 麻婆鶏味噌
ほんの一口サイズだけど、麻婆の味わいが深い!
これが、アガリスクを使ってる美味しさなんだなぁ。
ここで、ひと段落。
アガリスクのスープだぁ!
くぅ〜、こーれーは、ほんっとに美味しい。
体の芯までじんわり染み渡る感じ。
谷口さんが「さぁ!アガリスクのスープで胃腸が元気になったところで、メインいきましょか!」と。
メインといっても、いわゆるカレーではなく、いろんなスパイス料理が繰り出される。
釜揚げしらすのドライカレー
米はなく、お酒にピッタリ。
ちびちび食べたくなっちゃう。
この時に出してくれたのが 二兎 。
愛知は岡崎の地酒。
「二兎」といえば「二兎追うものは一兎をも得ず」っていうけど…
“二兎追うものしか二兎を得ず” かっこいいー!
グラスに注がれた時より、少しずつ飲んで、室温に上がってくると、また雰囲気がガラッと変わる。
新玉ねぎのエビチリ
こんなエビチリの味わい、初めて!
スパイス感たっぷりで、新玉ねぎからの甘みがすごい旨い。
合わせて出してくれたのは、作(ざく)。
飲食店にしか卸してないらしいので、こういう外飲みで出会えるのは嬉しい。
次のカレーに、これまたびっくり。
鰻と高濃度キャベツのカレー
これもお米はなく、キャベツたっぷり。
最初、カレーと鰻?!って思ったけど、いやぁもう脱帽です。
鰻が持つ自然の脂が、見事にスパイスでカレーに馴染んでる。
日本酒は 田酒。
お馴染みの味わい。
次のカレーは、やったあ!
ラヴィリンスさんのランチでも定番の人気メニュー。
ネギまみれの肉キーマカレー
包子みたいな(でも包子とも違う)もちもちパンが添えてあるのがまた新鮮。
このキーマカレーも美味しいですよぅ😭
ラストのお酒かな。
一白水成 ひっさしぶりに飲む!
ん?なんかラベルの中央に、変なシールが貼ってありますけど?
ゴルフ場のグリーン…?
これは、「サンデーバックナイン」なんだそう。
ゴルフは疎いので調べてみると、“四日間のトーナメントの勝敗を決する日曜日の最終9ホールのこと”。
「お疲れさん」という意味が込められてるんだとか。
それにしても、このシールの貼る場所のセンス!わざとか?!(笑)
カレーのラストに、これまたすごいのを出してくれました。
谷口さん曰く、一年に2回だけ作る 幻の欧風カレー の変形版
自由軒風 混ぜ焼きカレー
自由軒のカレーといえば、お米とルーを混ぜ炒めて卵黄を落とす。
それを、ラヴィリンスの幻の欧風カレーでやってくれたと…これは、ほんっとーに旨い。
まだまだ食べられちゃいそうなくらい、旨い。
って、写真を見返すと、すんごい食べてる。
すんごい色々食べてるんだけど、お腹いっぱいなんだけど、そんな苦しいほど食べた感じがしないのは、一品一品がちょっとずつだからなんだろうな。
そして、谷口さんは「アガリスク効果ですね。胃腸が活性化されるから。」
なるほど!
なーんて余韻を楽しんでたら、デザートまで日本酒と一緒に出してくれました。
いちごの鳳凰美田いちご酒がけ
最後の最後まで、食と日本酒のペアリングを楽しませてくれる^^
ほんっと、ここはラヴィリンス、迷宮だわ〜。
美味しいスパイスの世界から抜け出せない。
谷口さんと、相方の福島さんとの会話もとっても盛り上がって、とにかくおしゃべりが止まらない、とにかく楽しい。
そして、前に一緒にビストロピエールさんでご一緒したみんなと、またラヴィリンスさんで会えて、一つひとつ、感動を共有しながら楽しめたのが何より。
また、是非とも、迷宮入りしたーい😊
【カレー&スパイス創作料理 ラヴィリンス】
大阪府大阪市西区新町1-20-1
06-6578-0015
ランチ:水木金 11:30~14:00L.O(ランチは予約不可)
ディナー:水〜日 コーススタート時間18:00〜21:00(1日3組までの完全予約制)
5種のカレーも、スパイス感たっぷり、お酒にも合いそうですね。
日本のクロマグロ輸入の国別ではマルタが一位、畜養がさかんなようです。昔ナンプラーのヅケ作ったことあるのですが、いまいちだったのは、ナンプラーがよくなかったのか?また作ってみたくなりました。
お酒は9種類ですが、半合はないと思うので、多分3〜4合くらい?
>日本のクロマグロ輸入の国別ではマルタが一位
そうなんですね!
私もいろいろ調べましたが、養殖がいい感じに盛んなようですね。
そのナンプラー漬け、美味しかったです。
ただ、間違いなく、我が家にあるスーパーで買ったナンプラーでは出せない味だと思いました。
素晴らしいお店、素晴らしい料理、素晴らしいお酒❗
見事に三拍子揃いましたね(笑)❗
個人的に白ハムが気になりましたが、検索しても良い回答が得られませんでした…orz
普通にスーパーで見るハムは燻製されてるのが基本なんですが、燻製ではなくボイルで仕上げるハムのことを「白ハム」って言うそうです。
商品も、こんな感じのがありますよ↓
https://www.nissin-world-delicatessen.jp/onlineshop/goods/goods.php?goods_number=BAC001
ありがとうございます❗