まき子の酒

日本酒が好き。純米酒が好き。そんな飲兵衛が「母親」になってしまいました。今はムスコを飲兵衛へと英才教育中?!

薬膳の世界に迷宮入り @ カレー&スパイス創作料理 ラヴィリンス(大阪 新町)

2024-03-12 12:57:20 | 日本酒を飲む @ 西日本

先日、素晴らしい出会いがありました。
ビストロ ピエール さんでの会でご一緒した方が、スパイスカレーのお店を大阪でやってらっしゃる、と。

その時、一緒に参加した方みんな知ってて、私だけ一人ぽかーん(笑)。

最初は話についていけてなかったんだけど、なんでも、予約が取れないほど人気のお店ですと?!
しかもコース料理では 一品ごとに日本酒を合わせて出してくれる んですと?!

その時のご縁で、普段は夜しかやらないコース料理(しかも1日3組のみ完全予約制)を、ランチタイムを貸切にして、この時のメンバーでやっていただけることになっちゃいました😳
夜は厳しいけど、昼なら行けるもんね!


向かうは、心斎橋から歩いて10分ほどの新町にある
カレー&スパイス創作料理 ラヴィリンス

ラヴィリンス…迷宮、どんなお店なのかワクワク。



カウンターだけのこぢんまりした店内で、いかにも「ラヴィリンス!」って感じの赤い壁。
でも全然いやらしい感じがしないのがいいなぁ。


カウンターに腰掛けると、それぞれの席に素敵なランチョンマットが。

そして、ふと目に入るのが「となりの人間国宝さん」認定シール。
(関西テレビを観てる人にしか分からなくてすんません)

人間国宝さんに出たんですか!って聞いたら、なんと、テレビ出演は何度かあり、食べログアワードも何度か受賞していて、本当にすんごい有名なお店だったのね、と実感。

その店主、谷口さん。

テレビにいっぱい出てるから顔出しOKで良いですよね?(笑)

谷口さんが、またすごい良い人!
良い人って一言で言ったら失礼だけど、おしゃべり上手、楽しませ上手、自称「炎の浪速男」って仰るけど、とっても優しいんです😊

ちなみに、ラヴィリンスをオープンしたのは2010年だけど、その前は特にカレーとかスパイス専門でやってきたわけではないんですと?!
以前書いてたblogで有名になった谷口さんが「カレー&スパイス創作料理をやるってどういうことだ?!」って話題になったんだそう。


その谷口さんが、この日、一番最初に発した言葉が私にとっては、すごい印象的。
「うちのカレーは、いわゆるカレーではなく 薬膳料理 です。」
油や塩を極力使わず、素材が持つものと薬膳、特にアガリスクを生かしてるんだとか。


それでは、お酒も料理も、完全おまかせのラヴィリンスコース、スタート!


黒龍 に、滅多に見ることのない緑色の切子グラス。


メインのカレーの前に、いくつか前菜。
その前菜が、一人ずつちょびちょび盛りなのが嬉しい。

まずは マルタ島のクロマグロ ナンプラー漬け

マルタ島といえば、地中海のど真ん中にある島。
クオリティ高いクロマグロが水揚げされるらしく、今では日本が輸入するクロマグロのシェアNo.1だとか。
ナンプラーもすごい上品な塩っけ。


これは、白い粒々がお米っぽい…?と思いきや、その白い粒々は、白ハムとピクルス でした。

白ハムがまたしみじみ旨い。
自然な甘みっていうのかな、それがピクルスと相まって、さらに マグロ節 が引き締める感じ。

合わせて出してくれた日本酒は、ちえびじん なんだけど、このラベルは初めて見る。鏡文字だ。

知恵美人は私の勝手なイメージだと甘い味わいだけど、これはちゃんと酸もあってキレもいい。


ホタルイカのチリソース和え もお酒が進む。

谷口さん曰く、チリソースって一言で言っても、全世界、その地域ごとに使う材料は異なるので、その全世界の要素を盛り込んでみました、と。


赤エビ ミソ和え 、これは私も家でよく作るんだ🎵
もちろん私が買うのは安モンの赤エビだけど(笑)。

自分家でやる場合、えびの頭の味噌を和えて食べた後は、殻をフライパンで空炒りして潰してから煮出してスープにもする…って話をしたら、「空炒りより電子レンジでやると、もっとパリパリになって楽だよ!」って教えていただきました😊


前菜はまだまだ続く。

コリコリした食感が美味しい、高級珍味の キャノンボール 、いわゆる クラゲの頭



合わせて出していただいたのは くどき上手 Jr. 

Jr.シリーズ ってなんですか!?
しかも、こんなファンキーなくどき上手のラベルも、初めて見る。
後々調べたら、今までのくどき上手を、よりジューシー辛口に仕上げた、ってことで良いのかな。


次の日本酒も、なかなか面白い。

このテカテカな ヴァイオレット色E-TYPE という表現、「無濾過生原酒」 の字体、銘柄は「シン・タカチヨ」

…どー考えても、シン・エヴァンゲリオン に似せてるでしょ(笑)

↑はバンダイのおもちゃWEBページの写真を借用

蔵元曰く、ヒルサケ専用を謳い軽快で優しく「ヒルカラノンデモダイジョウブ」的な若い発想の日本酒
ということで、低アルコールの12%。

これに会うよー!って出してくれた前菜が、これまたほんっとに合う。

スモークサーモンのレアタルタル
シン・タカチヨだけ飲むと、低アルコールだからかパッとしないんだけど、このレアタルタルを合わせると、見事にクリーミーさとマリアージュ。


お口さっぱりになる もずく酢



奈良の 篠峰

このラベルは 田圃シリーズ
奈良県宇陀市榛原の農家「生駒」さんが栽培したお米だけを使用していて、この紺碧色は「山田錦」。


ラストの前菜。
パプリカ & 麻婆鶏味噌

ほんの一口サイズだけど、麻婆の味わいが深い!
これが、アガリスクを使ってる美味しさなんだなぁ。


ここで、ひと段落。
アガリスクのスープだぁ!

くぅ〜、こーれーは、ほんっとに美味しい。
体の芯までじんわり染み渡る感じ。


谷口さんが「さぁ!アガリスクのスープで胃腸が元気になったところで、メインいきましょか!」と。

メインといっても、いわゆるカレーではなく、いろんなスパイス料理が繰り出される。

釜揚げしらすのドライカレー

米はなく、お酒にピッタリ。
ちびちび食べたくなっちゃう。

この時に出してくれたのが 二兎


愛知は岡崎の地酒。
「二兎」といえば「二兎追うものは一兎をも得ず」っていうけど…

“二兎追うものしか二兎を得ず” かっこいいー!
グラスに注がれた時より、少しずつ飲んで、室温に上がってくると、また雰囲気がガラッと変わる。

新玉ねぎのエビチリ

こんなエビチリの味わい、初めて!
スパイス感たっぷりで、新玉ねぎからの甘みがすごい旨い。

合わせて出してくれたのは、(ざく)。

飲食店にしか卸してないらしいので、こういう外飲みで出会えるのは嬉しい。


次のカレーに、これまたびっくり。
鰻と高濃度キャベツのカレー

これもお米はなく、キャベツたっぷり。
最初、カレーと鰻?!って思ったけど、いやぁもう脱帽です。
鰻が持つ自然の脂が、見事にスパイスでカレーに馴染んでる。


日本酒は 田酒

お馴染みの味わい。


次のカレーは、やったあ!
ラヴィリンスさんのランチでも定番の人気メニュー。
ネギまみれの肉キーマカレー

包子みたいな(でも包子とも違う)もちもちパンが添えてあるのがまた新鮮。
このキーマカレーも美味しいですよぅ😭


ラストのお酒かな。
一白水成 ひっさしぶりに飲む!


ん?なんかラベルの中央に、変なシールが貼ってありますけど?

ゴルフ場のグリーン…?

これは、「サンデーバックナイン」なんだそう。
ゴルフは疎いので調べてみると、“四日間のトーナメントの勝敗を決する日曜日の最終9ホールのこと”。
「お疲れさん」という意味が込められてるんだとか。

それにしても、このシールの貼る場所のセンス!わざとか?!(笑)


カレーのラストに、これまたすごいのを出してくれました。
谷口さん曰く、一年に2回だけ作る 幻の欧風カレー の変形版
自由軒風 混ぜ焼きカレー 

自由軒のカレーといえば、お米とルーを混ぜ炒めて卵黄を落とす。
それを、ラヴィリンスの幻の欧風カレーでやってくれたと…これは、ほんっとーに旨い。
まだまだ食べられちゃいそうなくらい、旨い。


って、写真を見返すと、すんごい食べてる。
すんごい色々食べてるんだけど、お腹いっぱいなんだけど、そんな苦しいほど食べた感じがしないのは、一品一品がちょっとずつだからなんだろうな。

そして、谷口さんは「アガリスク効果ですね。胃腸が活性化されるから。」
なるほど!


なーんて余韻を楽しんでたら、デザートまで日本酒と一緒に出してくれました。

いちごの鳳凰美田いちご酒がけ
最後の最後まで、食と日本酒のペアリングを楽しませてくれる^^

ほんっと、ここはラヴィリンス、迷宮だわ〜。
美味しいスパイスの世界から抜け出せない。

谷口さんと、相方の福島さんとの会話もとっても盛り上がって、とにかくおしゃべりが止まらない、とにかく楽しい。

そして、前に一緒にビストロピエールさんでご一緒したみんなと、またラヴィリンスさんで会えて、一つひとつ、感動を共有しながら楽しめたのが何より。

また、是非とも、迷宮入りしたーい😊


【カレー&スパイス創作料理 ラヴィリンス】
大阪府大阪市西区新町1-20-1
06-6578-0015
ランチ:水木金 11:30~14:00L.O(ランチは予約不可)
ディナー:水〜日 コーススタート時間18:00〜21:00(1日3組までの完全予約制)


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6 コメント

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Unknown (庄助)
2024-03-13 10:42:22
15品+9酒 すごいですね~。
5種のカレーも、スパイス感たっぷり、お酒にも合いそうですね。

日本のクロマグロ輸入の国別ではマルタが一位、畜養がさかんなようです。昔ナンプラーのヅケ作ったことあるのですが、いまいちだったのは、ナンプラーがよくなかったのか?また作ってみたくなりました。
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■庄助さん (まき子)
2024-03-13 12:26:30
前菜は、ほんっとちょびちょびだったので、そんな量はないのですが、カレーのオンパレードにびっくりでした!
お酒は9種類ですが、半合はないと思うので、多分3〜4合くらい?

>日本のクロマグロ輸入の国別ではマルタが一位

そうなんですね!
私もいろいろ調べましたが、養殖がいい感じに盛んなようですね。

そのナンプラー漬け、美味しかったです。
ただ、間違いなく、我が家にあるスーパーで買ったナンプラーでは出せない味だと思いました。
返信する
Unknown (桂自然)
2024-03-13 14:15:53
まき子さん、こんにちは❗
素晴らしいお店、素晴らしい料理、素晴らしいお酒❗
見事に三拍子揃いましたね(笑)❗
個人的に白ハムが気になりましたが、検索しても良い回答が得られませんでした…orz
返信する
■桂自然さん (まき子)
2024-03-14 15:10:22
さらに、素晴らしい人(店主さんと相方さん🎵)もあって、四拍子です^^!

普通にスーパーで見るハムは燻製されてるのが基本なんですが、燻製ではなくボイルで仕上げるハムのことを「白ハム」って言うそうです。
商品も、こんな感じのがありますよ↓
https://www.nissin-world-delicatessen.jp/onlineshop/goods/goods.php?goods_number=BAC001
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Unknown (桂自然)
2024-03-14 22:11:34
まき子さん、参考になりました❗
ありがとうございます❗
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■桂自然さん (まき子)
2024-03-14 23:39:45
いえいえ ^^
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